土曜日, 2月 26, 2022

代官山落語夜咄 春風亭ぴっかり☆ひとり会

昨日(25日)は代官山にあるライブハウス「晴れたら空に豆まいて」で「代官山落語夜咄 春風亭ぴっかり☆ひとり会」を聞いてきた。「代官山落語夜咄」は落語評論家(本業は音楽雑誌の編集長)の広瀬和生が開いている落語とトークの会。この会のことについては以前より知っていたが、コロナ禍でなかなか訪れることはできなかった。演目は下記の通り。

春風亭ぴっかり☆ 「たちきり」
 〜 仲入り 〜
トーク    

春風亭ぴっかり☆は来月には真打に昇進して「蝶花楼桃花」に改名する。マクラはこの改名に関することを話していたが、私が一番驚いたのは彼女が代官山が地元であり、渋谷区立鉢山中学校出身であるということ。私の同級生には何人か鉢山中出身がいるので、いきなり親近感が湧いてしまった。w

「たちきり」は上方落語の代表的な作品だが、東京で演じる落語家は柳家さん喬、立川談春などぐらいであまりいないらしい。話は芸者の小糸に入れ揚げた若旦那が、親戚一同から100日の蔵住みを命じられる。その後、小糸は毎日のように手紙を若旦那に手紙を出すが、それらを手にした番頭は若旦那に渡すことなく、80日目を最後に手紙は途絶える。そんなことを知らない若旦那は100日を過ぎて蔵を出るが、その時にはすでに小糸はこの世にはいない。その理由を小糸の女将がトクトクと話をしていく・・・。

正直、この噺をぴっかり☆が演じるには荷が重いと思ったが、さん喬のような徹底した切ない話にはしないまでも、女流落語家ならでは繊細な悲恋話に仕立てあげていた。後半のトークで広瀬和生が指摘してたように、演劇的発声を得ているぴっかり☆が小糸の女将を低い声で演じていたのが功を奏して素晴らしかった。

トークでは蝶花楼桃花に改名する経緯、師匠・春風亭小朝の意外な一面や大食いなどの裏話などを披露。そして、最後は先日の春風亭昇也と同じように披露公演のチケット売り。真打昇進前の落語家は大変である。(笑)



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