シリアなど中東での戦争ではもの言わない日本人がウクライナ戦争のことになると、声を上げて反対するのはおかしいと指摘する人が多くいる。確かにその通りかもしれない。
ではなぜ多くの日本人が今回のウクライナ戦争に大きな声をあげるかを考えてみた。
今回の戦争はやはりロシアが隣国であるということがあるからだろう。日本はこれまでに明治時代の日露戦争、そして第2次世界大戦と二度も争いをしている。特に第二次世界大戦では日ソ不可侵条約を破っての参戦であったこと、その後の北方領土の占領(ソ連が北方領土を占領したのは1945年8月15日以降)やシベリア抑留などから日本人にはロシアに対する感情は今でも良くない。
こうした背景に加えて、ロシア兵のほとんどがプーチンの意図を知らずしてウクライナ戦争に参戦していること、そして、何よりもプーチンによって核兵器が使われるのではないかという懸念があるからだろう。もしウクライナで核兵器が使われるもしくは原発を爆発させるようなことがあれば、これはもう第三次世界大戦の始まりである。核は抑止力になるにしても、使ってはならない兵器であり、これを使うことは禁じ手を破ることになる。原発は平和利用以外に決して使ってはならないし、爆破させれば、それは戦争以上の犯罪であり、人類滅亡=「猿の惑星」への突入である。
そしてこのままプーチンがロシアを支配していくと、世界には中国、ロシアという2大権威主義大国が存在することになり、それに追従するアフリカの国々が出てきて、世界は冷戦時より酷い状況になる。政治・経済だけでなく、文化・スポーツなどあらゆる面で世界は民主主義 vs 権威主義の真っ二つに分断され、さらなる脅威が起きることになる。
0 件のコメント:
コメントを投稿