昨日(5日)は新宿末廣亭で行われている10月上席・夜の部(五日目)を聞いてきた。今回の上席は落語協会の新真打3人(春風亭一蔵、市弥改め八代目柳亭小燕枝、小辰改め十代目入船亭扇橋)の真打昇進襲名披露興行。この日は落語協会会長・柳亭市馬門下の柳亭市弥改め八代目柳亭小燕枝の真打昇進襲名披露が行われた。出演者と演目は下記の通り。
入船亭扇ぱい 「たらちね」
柳亭市若 「狸の鯉」
ジキジキ (夫婦漫才)
春風亭一蔵 「芝居の喧嘩」
五明楼玉の輔 「ざいぜんごろう」
松旭斎美登・美智(奇術)
三遊亭円歌 「 」
入船亭扇ぱい 「たらちね」
柳亭市若 「狸の鯉」
ジキジキ (夫婦漫才)
春風亭一蔵 「芝居の喧嘩」
五明楼玉の輔 「ざいぜんごろう」
松旭斎美登・美智(奇術)
三遊亭円歌 「 」
入船亭扇遊 「子ほめ」
翁屋社中 (大神楽)
柳亭市馬 「粗忽の使者」
翁屋社中 (大神楽)
柳亭市馬 「粗忽の使者」
〜 仲入り 〜
真打昇進口上
米粒写経 漫才(群馬県、福島県)
入船亭扇橋 「あくび指南」
入船亭扇辰 「千早ふる」
江戸家小猫 (ものまね)
柳亭小燕枝 「死神」
(踊り「イケメンかっぽれ」)
真打口上は客席向かって左側の下手側から司会の五明楼玉の輔、入船亭扇辰、主役の柳亭小燕枝、師匠の柳亭市馬、三遊亭圓歌、入船亭扇遊という顔ぶれ。それぞれの口上はもちろん小燕枝への門出を祝う言葉だが、なかでも三遊亭圓歌の口上が一番熱く、風刺もきいてフィットしていた。口上の最後は扇遊師匠の音頭取りで場内も揃って盛大な三本締めが行われる。
新真打・柳亭小燕枝は世田谷区生まれ。鹿児島県生まれの圓歌師匠の同郷の小原国芳が創設した玉川大学出身でイケメン。ただし、師匠の市馬曰く「最近は崩れはじめている」と。もちろん、小燕枝(市弥)は、一蔵、扇橋(小辰)と同期で、二ツ目時分はよく「力の一蔵、技の小辰、愛嬌の市弥」と何処となくその実力を軽視されがちだったが、この2〜3年その実力も単なる愛嬌だけではなく、噺の展開を緩急自在に操り、自分の型を作りつつある。
この日の演目「死神」も彼のキャラクターには合わないように思えたりするが、これが意外や意外、登場人物を見事に演じ分けて明朗快活な怪談噺に仕立て上げていく。鮮やかな出来だった。今後もこうした意外な一面を見せながら、実力ある落語家になってもらいたい。
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