コンビニの深夜営業自粛などを話し合う京都市の「環境にやさしいライフスタイルを考える市民会議」の会合が27日に始まった。これは地球温暖化対策や夜型生活を見直すなどを名目した会議のようであり、会議の冒頭に京都市長が「青少年の健全育成や家族のきずなを強めるということからいろいろ考えた方がいい」と述べたという。
これに対して参加を要請されていたコンビニの団体である日本フランチャイズチェーン協会は「会議は公平性を欠き、自粛要請ありきだ」として不参加を表明した。当然であろう。8月28日付けの読売新聞によると「こうした動きに、日本フランチャイズチェーン協会は『自粛しても、二酸化炭素排出量の削減効果はわずか。交番や駐在所が減少する中、まちの安全拠点としての役割も大きい』と反発。どの自治体からの自粛要請も受け入れない考えを示している」と書いている。
日本フランチャイズチェーン協会によれば、深夜営業を自粛すると売り上げの2割が減る上に、冷蔵庫の電源を落とすわけにはいかないので、温暖化対策にはならないと指摘している。投資経済データリンクというHPの記事によると、コンビニの規制によって3,633億円の市場が影響を受ると書いている。つまり、3,633億円すべてとはいわないが、相当額な経済的損失をうけるのである。ここまでしてコンビニの深夜営業を規制する必要があるのであろうか。
コンビニを規制するならば、深夜テレビ(午前1時から午前5時ぐらい)の自粛の方が先決ではなかろうか。前述の投資経済データリンクによれば、深夜放送の自粛の場合は年間844億円の市場が消失すると書いている。しかし、逆に深夜テレビを自粛することによる経済効果も期待される。
深夜テレビがなくなれば、まずテレビの録画や再生のためにDVDなどデジタル放送機器を買う人が増える。これは地上デジタル放送の販売促進にもなる。これによって馬鹿げたデジタル放送推進予算も減らせるはずだ。この他にも、読書する人が増える。CDを聴く人が増える。フェミレスやコンビニの売り上げがあがる。子供が増える。などなどいろいろな経済効果が考えられる。コンビニ規制よりこちらの方が間違いなく経済効果が見込めるので、先決なのではなかろうか。
それではなぜ、深夜テレビの自粛が話題にならないかと言えば、それは新聞社がヘゲモニーをもっているマスコミが取り上げないからである。所詮テレビ局は新聞社の子会社であり、天下り機関でもあるのだから、自分たちで自分の首をしめたりはしない。マスコミも所詮権力者と変わらないのである。
深夜のコンビニ規制よりも、まずは深夜のテレビ規制(自粛?)の方が「環境にやさしいライフスタイル」である。京都市の会議のみなさんも、頭をやわらかくして、まずは矛先をコンビにでなくマスコミに向けてはどうだろうか。それにしても、政府や自治体がこうしたコンビニやテレビなどライフスタイルに規制をかけること自体がおかしい。
投資経済データリンク
http://blog.h-h.jp/investnews/2008/03/10/
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