木曜日, 10月 09, 2008

先斗町の隠れた名店『炭火割烹いふき』

京都へ行ってきた。ということで、飲兵衛としては先斗町へ足を運ばざるをえない。ただし、今回は居酒屋やバーといったお店でなく、ちょっとリッチに京料理を味わうことができるお店へ伺った。

『炭火割烹いふき』は先斗町21番路地の一番奥、つき当たり右側にあり、本当に隠れているようなお店である。店内はカウンターが8席、テーブルがひとつ、それ以外に8人まで入れる個室がひとつある。こうした隠れたお店ではお酒と料理と雰囲気を楽しみたいので、料理の写真を撮るのは野暮というもので、料理や店内の画像を見たい人は下記のお店のHPか他のブログをご参照いただきたい。ちなみに店内は個室以外は禁煙。

「炭火割烹」と名がついているので、炭火料理ばかりかと思われるかもしれないが、おまかせコースではお造り、煮付け、鯖寿司なども出される。今回、私が食べたお造りのなかでは、ごま塩で食べる五島列島産のイカが逸品であった。他には定番ではあるが鱧のお吸い物など京料理らしい上品な味わいで絶妙な舌鼓であった。

お酒は『奥琵琶湖』という少し昔風のしっかりとした味と香りのする日本酒を飲んだ。このとき、女将さんにかなり高価な陶器のオチョコを出していただき、初参者である私にまで気配りある心遣いをしてもらい嬉しかった。そのためかどうか知らないが、お酒はぐいぐいと進んでしまった。(笑)

このお酒同様に楽しかったのが、目の前で料理を造る板さんたちの立ち振る舞いである。カウンター前にある厨房はきれいに機能的に整備されている。そのなかで、店主の山本典央さんは主にお造りやお椀ものなどを手がける。また、中央の炭火の前では山本さんと同郷(舞鶴出身)の焼き方のお兄さんが、機敏な動きと個性的な笑顔で、銀杏を炙ったり魚や牛肉などを焼く。こうしたキビキビした姿が見ていて楽しい。そして、その彼が焼いたキンキは火のとおり方、焦げ方などパーフェクトで筆舌に尽くしがたい味であった。ブラボー!である。

私は常日頃、料理は舌で味わうだけでなく、目で味わうものであり、話で味わうものだと思っている。独りで寡黙に酒をチビチビ飲みながら、料理を味わうのもいいかもしれないが、私のような饒舌な男には無理である。こうした男は京都には似つかわしくないかもしれないが、それを受け入れてくれるお店は嬉しい。『炭火割烹いふき』は私のような飲兵衛には嬉しい隠れた名店である。

炭火割烹いふき
先斗町21番路地奥 電話番号075-211-3263(要予約)
午後5時〜午後10時(ラストオーダー)不定休
http://ifuki.jp/

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