今回の参議院議員選挙での民主党の敗北は、考えようにとっては菅直人首相にとっては良い結果になったのかもしれない。もちろん、参議院で過半数を穫れな かったことによって、国会運営は辛いものになるだろう。しかし、菅首相および内閣は官僚に対して、財政再建は消費税増税だけではダメなんだとうことを強く 言えるようになった。
また、今回の民主党の敗北は消費税増税といった菅首相1人の責任だけではなく、政治とカネの問題を起した小沢一郎前幹事長、普天間基地問題で辞任 した鳩山由紀夫前首相にも当然ながらある。なかでも、小沢前幹事長は選挙対策を2人区や3人区に重点を置きすぎて、結局のところ1人区をおざなりにしてし まった。そして、このことが1人区で8勝21敗という無惨な結果として表れた。
こうした各種の敗因要素がいっぱいあることを解っていながら、マスコミはただ「民主党の大敗」とセンセーショナリズムなことを書くだけである。つ まり、マスコミも敗北しているのである。選挙結果としては、自民党とみんなの党が美酒を味わった形になっているが、実際は勝者なき参議院選挙だったのでは ないだろうか。そして、そのことを国民の多くは知っている。
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