今回の大震災でいろいろな教訓が生まれているが、私がもっと必要性を感じているのが、自治医大のように地域医療に従事する医者を養成する大学の新たなる設立である。
周知のことではあるが、地方での医者不足は深刻だ。小泉自民党政権下の大失政のひとつに医療制度改革がある。この改革によって、研修医は自由に研修先の医療機関を選べるようになったた。このために、ほとんどの研修医が都市部の大きな病院を研修先にしてしまい、医師の地域格差が生まれ、医療崩壊を起こしてしまった。
今回の大震災でも医師不足は顕著であり、今後は国立大学医学部入学者に対しては一定期間地域医療を専念させる義務を負わすとか、それとも自治医大のような地域医療に専念する医者の育成を目指す大学を少なくとも、東日本、中日本、西日本に1つずつ作るなりしないといけないだろう。つまり、優秀な専門医でなく、どんな病気でも初期治療ができるドクター・コトーのような医者がもっと必要なはずなのだから。
現在の医療制度は都市部と医者には優しいが、地方と弱者には厳しいものがある。医療制度の抜本的改革は無論なことだが、地域医療専門医養成大学の早急の設置が望まれる。
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