月曜日, 5月 30, 2011

自民党に不信任決議案を提出する資格なし

以前にも少し書いたが、今回の震災および原発事故の政府対応に関して、菅首相の指導力の無さには呆れるが、政府全体としての対応は一生懸命やっていると思う。それなのに、野党自民党も与党内野党も自己顕示、自己保身に終始していて、さしたる建設的なアイデアをまったく示していないのに、不信任決議案を出そうとしているのだから不思議でならない。まさに永田町の常識は日本の非常識である。

震災についてはこれは天災だから誰に責任があるとはいえない。しかし、原発事故は天災と人災の複合物であることはいうまでもない。そして、その最大の責任がどこにあるかといえば、それは自民党と東京電力である。

「原発は安心安全」と大ボラを吹きながら、原発交付金という甘い汁を地方に与え、そして、政官財だけでなく、学会、マスコミを取り込んだ癒着と恩恵の構造のもとで推進してきたのである。また、官僚の隠蔽体質や東電の情報開示がなされない体制を作ったのも、もちろん自民党政権の産物以外になにものでない。こうした過去の自分たちの政策や責任を棚にあげて、現政府の対応が悪いとは責任転嫁も甚だしい。全くもって無責任極まりない。

私は別に民主党を支持しているわけではないが、震災と原発事故という嵐が吹き荒れているなかで政権を変えるなどというには愚の骨頂である。少なくとも自民党は政権に協力するか、半年ぐらいは自分たちの責任を反省するなりして、それこそ自粛してもらいたい。それでなくとも、もし、今自民党政権になったら、国家公務員給与を削減することができるだろうか。また、検証委員会なるものが機能することができるだろうか。

何度も書かせてもらうが、今回の原発事故は政界、官僚、財界、学会、マスコミの利権に対する癒着構造のうえで起きた事故といっても過言ではない。そして、その責任は第一に原発を推進した自民党と東電にあり、第二にそれを継承した民主党と官僚にある。そして、恩恵をあずかってきた学会やマスコミがそれを批判できる立場などまったくもってない。

まずは誰もが自己責任と自己批判をしてから、政権論争をしてもらいたい。その意味において、今、自民党もしくは公明党などが政権につくようなことがあれば、それは癒着構造と隠蔽体質がまた酷くなるだけであり、このことは原発事故並みの人災である。

原発事故でマスコミが自民党批判しない理由
http://k21komatsu.blogspot.com/2011/05/blog-post_17.html

原発交付金の恩恵とは
http://k21komatsu.blogspot.com/2011/05/blog-post_11.html

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