自民党は原発事故責任に関してダンマリ戦術に徹している。そして、マスコミは原発事故に関して過去の自民党政権に全く批判の矛先を向けない。この理由はいまさら書くまでもないことだが、自民党と電力会社、そして、電力会社とマスコミの癒着(利権)があるからだ。
自民党政権下で毎年数百億円とも数千億円とも言われる原発関連のお金が動いた。その最たるものは原発交付金であり、政府から原発を抱える各自治体および電力会社に交付されている。そして、そのなかのお金が地元選出の国会議員にあれやこれの手を使って流れていることは言うまでもない。
一方、電力会社からは国会議員、地方議員などには政治献金が行われている。このなかには、自民党議員はもちろんのこと、公明党、民主党、その他の政党もいる。加えて、電力会社は電気の自由化をされたくない、送電と発電の一体化を維持したいがために経済産業省などからの官僚の天下りを山ほど受け入れてきている。
電力会社は新聞・テレビなどのマスコミに多額の宣伝広告費を払ってきている。また、そのマスコミに寄生する政治評論家は講演料や原稿料の名目で分不相応な金額を貰っている。そして、原子力学会に入っている御用学者も同じように多額の研究開発費をもらい、学生たちの就職斡旋をもしてもらっている。
他にもいろいろな癒着構造があり、マスコミも原子力学者も官僚しっかりと電力会社の恩恵にあずかってきたのである。これでは電力会社を批判することもできなくなり、そのバックであり原子力を推進した自民党を批判することはできない。残念なことに揺るぎない利権という社会構造が出来上がっているのである。
原発関連としてバラ撒かれたお金はもちろん税金であり、電力会社がバラ撒いたお金はもちろん電気料金である。
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