水曜日, 3月 27, 2013

花には辛い3月上旬の急激な温暖化


今年の1〜2月は例年より寒く、誰もがお花見は3月下旬から4月上旬あたりが見頃だなあと予想したはずである。ところが、3月に入ると東京では1日に18℃を記録、その後少し寒い日はあったものの、8日から10日までの3日間は連日20℃以上を記録。10日にいたっては25℃にもなり、史上最速の夏日を観測してしまった。

桜は15℃以上の日が3日続くと開花に向かうという言われているが、20℃以上が3日も続いては桜も堪らないとばかりに、東京では3月16日に開花宣言が出てしまった。

昨日のTwitterにも書いたが、今年の桜は去年に比べて色が薄いし艶がないように思える。今年も青山墓地、渋谷駅南口のさくら通り、目黒川区民センター近辺、目黒川中目黒近辺、自由が丘九品仏川緑道、都立大学吞川緑道、碑文谷公園など桜めぐりをしたが、どうもイマイチ昨年の桜のような感動がない。やはり、桜は昨年のように遅咲きの方がいいのではないだろうか。

一方で、自宅ベランダのチューリップは、例年に比べてかなり背が低いのに花が大きい。これは球根を昨年よりも少し深く植えすぎたせいもあるような気がするが、やはり急激な天候についていけなかったせいもあるような気がする。そのおかげでずんぐりむっくりのチューリップになってしまいました。

いずれにしろ、3月上旬からの急激な暖かさは花にも少し辛かったのではないだろうか。

写真上:目黒川中目黒近辺の桜
  下:今日の寒さで凍えるチューリップ

火曜日, 3月 26, 2013

自浄能力のない国会とマスコミ


昨日広島高等裁判所で、昨年12月の衆議院選挙での広島1区・2区の選挙を無効とするという、初の「選挙無効」という判決がでた。そして、今日も広島高裁岡山支部で岡山2区の選挙を違憲で無効とする判決がでた。これまで一票の格差是正について書き続けてきた私としては嬉しい限りだ。しかし、判決は所詮判決でしかなく、問題はこの判決をどう立法府である国会が受けとめるかだ。

現在の自民党・公明党政権は衆議院で「0増5減」・比例区で定数30削減という政策を言っているだけで根本的な解決策を何も提案していない。そもそも自民党は3年前の2010年7月の参院選で「衆参両院の国会議員定数を3年後に722人から650人の1割削減、6年後には500人に3割削減」と公約を掲げた。つまり、本来ならば今年中に最低でも72人の削減なのに、半分の衆院35人の削減しか言っていない。となると、自民党は参院で37人の定数削減をするのだろうか。そして、3年後に残り150人を削る覚悟はあるのだろうか。

もちろん、答えは否であろう。いかに政党の公約が口先だけのものかを物語っている。彼らは「身を削る、身を削る」とこれまでに口にしてはきたがその実績はまったくない。0増5減にしても瞞しでしかない。以前にも書いたが0増5減にしたところで、2009年総選挙時にあった最大2.337倍(現在だと2.4倍以上になる)格差が、1.8倍程度にしか抑えることができず、これでは違憲状態、いや違憲であることに変わりがなく、今後も「違憲選挙」は続くことになる。1票の格差は衆議院で1.2倍以内、参議院で1.5倍以内が理想である。これは理想であり現実的ではないかもしれない。ただし、最低でも衆院は1.5倍以内、参院は2倍以内にするべきである。

そのためにも、現政権は早急に選挙制度改革をしなければならない。それにしても、自浄能力もない国会も国会だが、その自浄能力を求めなかったり、批判しないマスコミもマスコミである。

月曜日, 3月 25, 2013

さん喬、権太楼、雲助の大吟醸三人会


一昨日(23日)渋谷区文化総合センター大和田で開かれた毎日新聞落語会「渋谷に福来る」大吟醸三人会を聞いてきた。出演者と演目は下記の通り。

さん喬、権太楼、雲助 鼎談(ていだん)
柳亭市助  『一目上り』
柳家さん喬 『幾代餅』
 〜 仲入り 〜
柳家権太楼 『猫の災難』
五街道雲助 『花見の仇討』

柳家さん喬、柳家権太楼、五街道雲助の3人は年齢的にすでに60台半ばだが、現在の落語界でもっとも脂の乗った噺家たちである。その3人が「鼎談」と題して、最初に憧れた女性(芸能人)は?というたわいない座談会を行う。若林くんと呼ばれた雲助師匠は恵とも子、梅原くんとは呼ばれなかったが権太楼師匠は九重佑三子、稲葉くんと呼ばれたさん喬師匠は十朱幸代だった。そして、3人とも古今亭菊之丞がNHKの藤井彩子アナと結婚したことには驚いたと。(笑)

前座の柳亭市助は柳亭市馬(落語協会副会長)の弟子。芸風というかその語り口は師匠に似ていてとても落ち着いている。

柳家さん喬の廓噺は絶品である。先日、テレビのTBS落語研究会で見た『雪の瀬川(松葉屋瀬川)』では吉原や雪景色の描写が素晴らしく、まるで観客を江戸時代に連れていくような語り口で大変な驚き覚えた。そして、今回の『幾代餅』でも花魁と清蔵の掛け合いの場面や、最後に花魁が清蔵のもとを訪れるところの描写などは市井ものの時代劇を見ているかのようで、そのイメージを作り上げていく話芸は尋常でないと感銘をうけた。以前、古今亭志ん朝の落語を聞いたときも、その描写力には驚かされことがあるが、今やさん喬もその域に達しているのではないだろうか。名人である。

柳家権太楼は爆笑王である。お酒を飲む様は飲兵衛の私としては頭が痛いところもあるが、そのデフォルメされた様はおかしくてならない。また猫に対する言い訳の滑稽の様も申し分ない。師匠(柳家小さん)譲りともいえる明るく屈託のない噺を聞いていると、つくづく落語は楽しいなあと思わせてくれる。この人も名人だ。

五街道雲助は飄々とした語り口で、古典落語の正統派の雄と呼ばれている。『花見の仇討』はお花見で仇討ちの劇を演じて目立とうする4人の話だが、雲助はその4人を見事に演じ分けると共に、ちょっと複雑になっていく展開の解説も上手く加えていく。冒頭の雑談で、昨年の芸術選奨賞を受賞した権太楼師匠が、今年受賞したさん喬師匠に「おめでとう」と言ったときに、さん喬師匠は「来年は雲助さんです」と言っていたが、それもあながち嘘にはならないだろう。今の雲助師匠のひょうきんな噺を聞かないのはもったいない。もちろん、この人も名人である。

最後に来年も「渋谷に福来る」公演が催されるならば、ぜひともまた三人会を行ってほしい。ただ、できれば正午開演でなくもう少し遅くに。そうでないと最初の鼎談で眠気眼だった雲助師匠が可哀想だ。(笑)

※写真上は渋谷区文化総合センター大和田に向かうさくら通りの桜。

日曜日, 3月 24, 2013

美食日記「ビオディナミコ」(渋谷)


渋谷という街は若者の街というイメージがあり、また近くに青山、広尾といった街があるせいか、落ち着いて美味しい料理を食べられる店が意外に少ない。そんななかで、渋谷のレストランのなかで高い人気を誇るのがここビオディナミコ。シェフの高見博史さんはエミリア・ロマーニャ州(州都はボローニャ)で修行を重ねた人ということで、パスタ料理を得意としているとのこと。

場所は渋谷駅から公園通りに向かい、ケンタッキーフライドチキン横の道を入り、ファッション店の多い坂を上がったビルの2階にある。店内は白を基調としたシンプルな装飾で、あまり飾りっけがなく、座席数も18席とこじんまりとしている。

この日のコース・メニューは下記の通り。

・フォアグラムース
・赤海老のブレザオラとアサリのジュレ
・ヒラメのカダイフ巻きズッパディアルティチェ
・うなぎのグラミーニャ・プレディビゼッリ(写真右上)
・鹿のパテ(写真)
・ラヴィオローネ
・おいしい野菜のサラダ
・仔牛のフィレ肉のサルティンボッカ・エアニメッラ(写真左下)
・マンゴムース・サルサ・ラッテ・ディマンドルラ
・カフェ

私はフォアグラ、トリフ、キャビアという、いわゆる世界三大珍味にさほど興味がない。というのも、こうした食材はなんか味覚を狂わすような魔力をもっているからだ。ということで、1品目の「フォアグラムース」はサラッと食す。

それがどうやら正解だったようで、その後に続いた「赤海老のブレザオラとアサリのジュレ」から「ラヴィオローネ」の5品はどれも素晴らしい味覚で、特に「うなぎのグラミーニャ・プレ・ディ・ピゼッリ」はパスタ料理を得意としているシェフだけのことがあり、これまで食べたことのないパスタの食感と風味を味わえ、「鹿のパテ」は私のような飲兵衛には堪らない一品であった。ただ、残念なことにメイン料理ともいうべき「仔牛のフィレ肉」はもう少しボリューム感が欲しいし、これが新たなるスペシャリテみたいな押しの強さも欲しかった。

いただいたワインがとても美味しく、料理より少々そちらに気がいってしまったかもしれないが、料理はメインを除いては大変満足のいくものだった。また、小さなピザのようなパン、フォカッチャなど4種の自家製パンも大変美味しく、料理のソースにつけるとなんとも言えない生地の柔らかさと甘みが口のなかに広がった。今度はワインはほどほどのランチ・コースを楽しみに行ってみたい。

ビオディナミコ
http://www.bio-dinamico.com/

金曜日, 3月 22, 2013

映画館のいろいろな割引


ご存知ですか、映画館のいろいろな割引。映画館へ行くといつも年配の人が多いなあと思っていたのですが、その人たちはこうした恩恵を受けているのですね。

◎シニア割引(60歳以上の方は1,000円)

◎夫婦50割引(どちらかが50歳以上の夫婦2人で2,000円)
これ、知りませんでした。

◎障がい者割引(付き添い1名までで2人で2,000円)

◎ファーストデー(毎月1日は映画デーで誰もが1,000円)

◎レディースデー(毎週水曜日は女性1,000円)

ここまでは多くの映画館で実施されているサービスだが、これ以外に映画館によっていろいろな割引があるようだ。

◎メンズデー(毎週月曜日 or 木曜日は男性1,000円)

◎カップルデー(毎月1回ぐらいだが、カップルであれば2,000円)

この他にも「モーニングファーストショー割引」「レイトショー割引」「ハシゴ割引」などがある。また、TOHOシネマズでは毎月14日が「東宝の日」ということで割引料金になる。

こうした割引制度は良いことだと思うが、あまりに高齢者や女性に特化していると、映画そのものが妙に高齢者や女性を意識したものばかりにならないだろうかという懸念もある。とまあ、文句を言っていても、私もしばらくすればいつでも1,000円で観られるようになってしまう。(苦笑)

火曜日, 3月 19, 2013

予想通りの結果となったWBC


今年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は選手会が参加する・しないで揉めたことに始まり、監督の成り手がなかなか見つからず、誰がどう見ておかしい山本浩二になったことで、結果はだいたい見えていた。

そして、山本が監督になったからという訳ではないだろうが、メジャーリーグ所属の選手は誰1人として参加することがなくなったので、日本の3連覇は無理、良くてベスト4、場合によっては第2次ラウンド敗退というのが大方の予想であった。

日本は投手陣が豊富だが、打者はどこのチームもクリーンナップが外国人頼みのため、俊足好打の選手はいても長打力の選手がなかなか育たない。山本もそれに倣ってか、今回のWBCではピストル打線を組んだ。その結果、T岡田、村田修一という力のある選手を外してしまった。

また、投手の選出にしても先発投手を選びすぎているのが疑問だった。先発は多くて5人でいいと思う。WBCは毎試合継投が多くなることは目に見えているのだから、立ち上がりやピンチに強いリリーフ陣をなぜ作らなかったのかが不思議である。どうして平野、増井、岩瀬、山井の4人のなかから2人ぐらいは入れなかったのだろうか。

それにしても、山本采配の無能ぶりには呆れ返った。特に3月8日の台湾戦はヒドかった。3回裏・満塁で能見を交代させずに押し出し、7回表・左投手に強い角中に代打長野を送り三振、8回表・足が早くゲッツーになりにくい糸井に送りバントをさせて失敗、8回裏・田中を3イニング投げさせ失点させた。このように山本は何度も采配ミスを繰り返した。そして、今日の準決勝では、一番大事なところで「ダブルスチールを行ってもいいという」中途半端なサインを出して、無能な指揮官ぶりを露呈した。

今後WBCがどのようになるか解らないが、次があるならば、とにかく外国人投手に強い打者と、外国人打者に強い投手を起用するべきである。そのためにこれから緻密なデータを作成していくのが急務であろう。あと、もう1つは有能な監督を採用すべきである。少なくとも監督は両リーグを知り尽くした人になってもらいたい。山本はパリーグを知らなさ過ぎる。

木曜日, 3月 14, 2013

マッチを使えない子供たち


今の子供たちはマッチを使えるのだろうか。そもそもマッチという存在を知っているのだろうか。

昔は火事の原因のひとつが子供の火遊び、特にマッチ遊びだった。ところが、最近は家庭でマッチを使うことはほとんどなくなった。1970年代ごろまではガスに火をつけるのも、煙草に火をつけるのも、マッチだった。その後、チャッカマンや100円ライターが普及し、またガスレンジにしても石油ストーブにしても自動点火となり、マッチを使うことがなくなった。

今、マッチを使うとしたら、仏壇のロウソクに火をつけるときぐらいではないだろうか。そのことにしても、マッチを使う人はおそらく10人に1人ぐらいではないだろうか。となると、他にマッチを使う機会があるのだろうか。

こうしたことから、最近の子供はマッチを見たこともない子もいれば、使ったこともない子がいっぱいいる。それではマッチを使えないことは良いことなのか悪いのか・・・。

マッチ遊びをする子がいなくなったことはいいことである。しかし、マッチを擦る、つまり火を起こすということを知らないことは、唯一火を使える動物=人間としてどこか問題がないだろうか。マッチを使えないと、火の便利さ、恐さなどを知ることができないのではないだろうか。

あと何十年もすればマッチが存在しない時代になるかもしれない。ただ、そのことが良いのか悪いのか、どっちなのだろうか。私は良いとは思わないが・・・。

月曜日, 3月 11, 2013

SNSと震災が人間関係を変えた


2006年9月にMixiを始めた。2009年11月にTwitterを始めた(ただ実質的に始めたのは震災直後から)。そして、2011年2月からFacebookを始めた。

私が会社を営んでいた頃の人間関係といえば、出版関係と小劇場演劇関係、それに飲み屋仲間などと普通の人よりはかなり交際範囲が広かった。ところが、2005年に会社を畳み、2006年に怪我をしてからは、仕事関係の人たちとの付き合いは少なくなり、地元の飲み屋やジム仲間といったごく限られた形へと縮小していった。

ところが、2006年にMixiを始めて1年ぐらい経ったころから、新たな人間関係が築き上げられるようになっていき、趣味のクラシック音楽、バレエ、オペラなどの愛好者との付き合いがMixiを通じて生まれるようになった。そして、2011年3月の震災以降は、TwitterとFacebookを使いながら情報収集する傍ら、新たな人間関係が生まれるようなった。

人は誰もが歳をとると共に人間関係が変わっていく。私の場合はどうやらそれがSNSおよび震災であったようである。

震災から2年経った日にそんなことを思う。

金曜日, 3月 08, 2013

大槌のおばあちゃん達に会ってきた


今日から11日まで目黒の「Gallery やさしい予感」で開かれている、岩手県大槌町のおばあちゃん達が撮った写真を集めた写真展「大槌の宝箱」(大槌みらい新聞主催)を見てきました。

この写真展は震災で甚大な被害を受けた大槌町で、復興と情報発信のために始めた写真教室のおばあちゃん達が、津波で多くのものを失ったなかから立ち直りつつある町の姿と、自分たちにとって大事なものは何かを問い直す写真展で、ファインダーを通じて前へ歩もうとする人々の姿が表されています。

会場にはおばあちゃん達が撮ったとても生き生きした写真、大槌みらい新聞のスタッフが撮った現在の大槌町の写真、そして、現在の大槌町のライブ映像も流されていた。また、会場には「お茶っこの会」のためにおばあちゃん達もやってきていて、観覧の人々と話をしていた。

私もおばあちゃん達と少し話をさせてもらったが、そのなかで「もう2年も経ちました。すっかり元気になりました」と力強い言葉を聞けたのが嬉しかった。私も「東京に来たのですから、東京タワーに登って(それも特別展望台に)、土産話にしてお帰りください」と言って会場をあとにした。

■東京会場
[日時] 3月8日〜11日 正午〜午後8時(最終日11日は午後6時まで)
[場所] Gallery やさしい予感(JR山手線目黒駅から徒歩5分)
※ お茶っこの会(8日/9日 午後2時〜3時、午後5時〜6時)

■横浜会場
[日時] 3月13日〜20日 午前10時〜午後6時(最終日20日は午後4時まで)
[場所] さくらworks<関内>(JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅から徒歩3分、みなとみらい線馬車道駅から徒歩5分)

大槌みらい新聞・写真展「大槌の宝箱」を開催します
http://otsuchinews.net/info/20130227/381

月曜日, 3月 04, 2013

電話セールスを放置するNTT


月曜になると、朝から電話が鳴ることが多い。電話セールスである。一番多いのが保険の勧誘、次に不動産に関すること。まあ、これらの電話はかわいい方だ。

最近は英会話やエステサロンなどからのセールスもある。まあ、英会話の勧誘のときには「英語は話せます」とか「Do you speak English ?」などと答えれば済むが、エステサロンは意外にしつこい。そんなときは「うちにいる女性が何歳かあなたは知っているのか」と聞き返したりする。

しかし、実はこうした電話の対応は好ましいものではない。それは相手に付け入る隙を作っているからだ。とにかく電話セールスには「迷惑です!」と言って、一方的に電話を切るのが一番である。

それにしても、相変わらずなくならない電話セールス。こうした電話セールスを取り締まらないというか放置しているNTTは真っ当な会社とは言えない。

金曜日, 3月 01, 2013

長野県が長寿な理由は・・・


昨日(28日)厚生労働省が発表した2010年の都道府県別平均寿命によると、長野県が男性80.88歳・女性87.18歳で、男女とも1位になった。ちなみに、2位以下は男性が滋賀、福井、熊本、神奈川、女性は島根、沖縄、熊本、新潟の順だった。

ということで、どうして寒冷地である長野県が長寿県なのかをちょっと調べてみた。

長野県はもともとは平均寿命が高い県ではなかったようだ。やはり冬場に漬け物を食べていたために塩分摂取が多く、脳卒中などの病気になる比率が他県に比べて高かった。そのために、1981年から県をあげて「塩分減らし運動」を行い、その結果1980年に15.9gだった1日の食塩摂取量が3年後には11gまで減ったという。

一方で、長野県はもともと野菜摂取量が日本一といわれていて、高原野菜、山菜、きのこなどを多く食べている。これに加えて蕎麦やりんごなども豊富なので、おそらく繊維質摂取量もダントツの1位ではないだろうか。このことは健康に必要な快食快眠快便の2つの要素を満たしている気がする。

そして、長野県が長寿な大きな理由は教育県だからではないだろうか。「塩分減らし運動」にしても教育県だから成せたことであり、集団検診(長野県が始めた)などの医療制度も県民の健康および医療に対する意識の高さがあるからできたのではないだろうか。

長寿の秘訣は自分の健康状態を知るという自意識の高さにあると思う。