木曜日, 12月 15, 2016

入船亭扇辰@チェロキー寄席

昨日(14日)は学芸大学駅近くのチェロキー・ライブ・タバーンで開かれた第15回「チェロキー寄席」に行ってきた。出演はチェロキー寄席生みの親、入船亭扇辰師匠。前回師匠が出演した時は立ち見客まで出て開演時間が30分近く遅れてしまったが、今回は立ち見客こそ出なかったが満席。

1席目は「夢の酒」。枕は席亭であるチェロキーのオーナーと師匠のやり取り。高座と後方にあるカウンター席にいるオーナー(女性)の愚痴話。なかなかの丁々発止に思わずニヤリ。

落語には夢と現実が交錯する噺がいくつかある。「夢の酒」もその一つで、若旦那の夢に嫉妬する嫁のお花をなだめる大旦那が似たような夢を見てしまうというストーリー。私はこの噺聞くのはおそらく初めてだが、いつもながらだが扇辰の芸は細かい。ここではお花の描写の色っぽさが目を引いた。

2席目は「徂徠豆腐」。師匠の十八番である。師匠のこの演目は何度か聞いている。

貧乏浪人だった荻生総右衛門は豆腐屋七兵衛の豆腐とおからのおかげで、本を売ることもなくなんとか飢えをしのぐ。しかし、七兵衛が風邪で寝込んでいる間に総右衛門は長屋を出ていてしまい、七兵衛は総右衛門が「干からびてしまった」と嘆く。その翌日、今度は増上寺門前にあった七兵衛の豆腐屋の隣が火事となり、七兵衛も焼け出される。それから何日か後にそこへ大工の政五郎が現れ「さるお方」から預かった10両を七兵衛に渡す。そして、お店もあっしが建てなおすのでと言って去っていく。この先は・・・。

人情噺の傑作の一つである。扇辰師匠はその噺を時に小気味好く時にしっとりと、とても温かい語り口で話を進めていく。豆腐を食べる描写は本当に美味そうに食べるし、町人と貧乏浪人の掛け合いも滑稽かつ人情味に溢れ、自然と江戸の世界に導かれていく。最後は感涙してしまうほどある。これこそが落語の醍醐味であり、芸の奥深さを味わせてくれる一席だった。前回のチェロキー寄席で聞いた「さじ加減」も上手かったが今回の「徂徠豆腐」はそれに輪をかけて上手かった。扇辰師匠の人情噺は本当に素晴らしい。落語ファンならずとも一度は聞いてもらいたい。


火曜日, 11月 29, 2016

ハロウィンの入院

11月に入ってからなかなかブログを書けない。というより書く余裕がなくなったというべきだろうか・・・。

タイトルにした「ハロウィンの入院」とは、なんか駄洒落のような言葉だが、ハロウィンの日に母親(92歳)が入院したからである。10月31日の朝、母親はベッドからうまく立ち上がることができず、滑るように倒れる。私がその状態を見つけたのおそらく20分から30分後で、すぐにそのまま横に寝かせる。そして、かかりつけの病院に電話して、どうすればいいかを相談。その返事は「頭を打っている可能性もあるので、救急車を呼んで入院してください」だった。ということで、119番して救急車を待つ。

救急車が来ると症状や状態、また病院との電話の話を伝えると、それでは病院へ行きましょう、ということで、母親はストレッチャーに乗せられて救急車で病院へ。もちろん私も同乗。病院へ着くと看護婦さんが待ち構えてすぐにレントゲンとCT検査。

そして、すぐに検査結果が出て、頭にもその他の骨にも異常なしとのこと。ただし、母親は転倒したショックからか全身が硬直してしまって、手足はほとんど動かない。もちろん歩くことはできない。ということで入院となり、その日は医療器具と看護婦さんたち見守れて1日を過ごすことになる。

そして、翌日病院へ行くと、母親はすでに回復していて朝食をペロリと平らげている。これにはさすがに私も唖然であった。ただし、先生から10日ぐらいは入院してくださいと言われる。

母親が入院したことによって私の生活は劇変した。午前と午後1日2回病院へ行かなければならなくなった。もちろん看護婦さんらの手厚いケアがあるとはいえ、個室ということもあり話相手はいないので、何もしていないと痴呆症が進んでしまう。そのために、新聞を読ませたり「脳トレ」や「塗り絵」の本などで、痴呆症が進まないように防止するように努めた。また、杖を使ったり廊下の手すりを使って歩行訓練もさせた。

母親はもともとは外向的な性格ではないので、見知らぬ人との付き合いは上手い方ではない。そのために、リハビリ室でみんなと運動するよりも個人で運動することを好む。そのためにどうしても私が付き合わざるをえなかった。それゆえに、1日1回は廊下を使ってリハビリを行うようにした。

こうした努力が報われたせいか、母親の症状は徐々に良くなっていき「家に帰りたい」と言う出すようになり、結局予定より3日早く1週間で退院することになった。ただし、退院したら退院したで、この後も大変であった・・・。

月曜日, 10月 24, 2016

美食日記「樋口」(北参道)

「樋口」は都内の一流調理人たちが絶賛するという日本料理のお店。知る人ぞ知るという店なのである。ただ場所が原宿から奥まったところにあるためかちょっと訪れにくい。私も以前より訪れたいと思っていたのだが、なかなか行く機会がなかった。

お店は2000年にオープンというからすでに16年なる。ただ今年の7月から3ヶ月かけて店内を完全リニューアル。その再オープンから間もないときに訪問できてラッキーである。以前は6席だったというカウンター席が8席になりカウンターの一枚板も初々しい。また調理場もキレイキレイ状態。こちらもちょっと身が引き締まる思いで、大将(樋口一人さん)の前の席に座る。

この日のおまかせ料理の献立は下記の通り。

・渡蟹と焼き茄子の胡麻和え
・梅とわさびのお吸い物
・カラスミともち米
・石川小芋と鮎、銀杏
・炙ったクエ
・ブリと鯛のお刺身
・松茸と鱧の小鍋仕立て
・玉ねぎと牛のテール
・雲丹と百合根のジュレかけ
・天然うなぎの炭火焼き
・お新香、湯葉の味噌汁、いくらご飯
・自家製の手打ち蕎麦
・デザート
(自家製葛切り)(無花果アイス)
・お土産 特製ちりめん山椒
(※料理写真は撮影不可)

突き出しは「渡蟹と焼き茄子の胡麻和え」。いきなり蟹とは驚かされるが、さっぱり感の蟹と少しトロ味のある焼きなすの胡麻和えが風味良くマッチングしていて、お酒を勧めさせられるような誘惑にかられる。続いてのお椀物の「梅とわさびのお吸い物」は梅の香りが心地よい。出汁は京風の薄味。

「カラスミともち米」。自家製のカラスミはまだ時期が早いために見た目はまだピンク色。それでもねっとりとした食感は美味。もち米のねっとり感との対比も面白い。ここで大将とカラスミ談義が始まり、大将の穏やかな人柄が徐々に引き込まれていく。

「石川小芋と鮎、銀杏」。琵琶湖産の鮎はほうじ茶で煮たものでとても柔らかくとても美味。里芋のような石川小芋、銀杏のそれぞれの歯ごたえの違いを楽しめる小粋な一品。

その後は「炙ったクエ」「ブリと鯛のお刺身」というオーソドックスな魚料理が2品。そのせいか、日本酒(おちょこがオールドバカラ)もすすんでしまう。というより、日本酒のせいでお料理のことをよく覚えていない。m(_ _)m

「松茸と鱧の小鍋仕立て」。松茸は岩手県産で香りも歯ごたえもしっかりして、さすがに国産は美味しいという感じ。岩泉町あたりで採れたものだろうか。ここで大将と松茸談義に。「海外ものではブータン産が歯ごたえがしっかりしていて一番ですよ」と私と相方が勧めると、樋口さんは「ブータン産、知りませんでした。ありがとうございます」と丁重に返されてしまった。(^_^;;

「玉ねぎと牛のテール肉」。しっかり煮込んでるのでとても柔らかい。あまり好きな言葉ではないがジューシーだ(英語ではジューシーというのは肉料理のときに使うのが一般的)。「雲丹と百合根のジュレかけ」はお口直しというか、繋ぎ的な感じの料理。

そして、メイン料理として登場したのが「天然うなぎの炭火焼き」。これは素晴らしいの一言。丸々と太った大きな天然うなぎを蒲焼のように開いて焼くのではなく、内蔵部分だけを取り出し、それを串打ちして弱火の炭火でじっくり焼く。皮目の香ばしさに引き締まった身の旨味は耽美的かつ官能的な美味さだ。最後の晩餐に出してほしいような絶品料理である。

締めは「お新香、湯葉の味噌汁、いくらご飯」と思ったら、その後に「自家製の手打ち蕎麦」が登場。10割蕎麦に近いコシが強い細麺で超私好み。つゆは薄くもなく辛くもないこれまた私好み。ちょっと自重して2皿しかいただかなかったが、あと1〜2皿は軽くいただけるほど美味しかった。

デザートは幾つかあるなかから選べるもので、我々はシェアする形で「自家製葛切り」と「無花果モナカアイス」。これはどちらも美味い。特に葛切りはツルンとした触感でこれまで食べた葛切りのなかでは最高の美味しさ。

お土産にいただいた「特製ちりめん山椒」(写真)はふわふわ感満載。細かいちりめんで美味しさ満点この上なし。こんな美味しいお土産をいただいたお店はおそらく初めて。いや間違いなく初めてである。

「樋口」はどの料理も真心込めて造られている。ある意味日本料理の王道を歩んでいるのだと思う。それゆえに冒頭にも書いたように一流調理人たちからも慕われているのだろう。リニューアルになったばかりということで、大将は調理場に少し戸惑いながらも、しかし嬉しさを隠せずに我々を応対してくれた。その穏やかにして丁寧な人柄が料理にも表れていることも言うまでもない。今後もこれまで培った料理の技を披露していくと共に、新しくなった調理場で新たなる料理を造っていくに違いない。そういう期待感をもたせてくれるお店である。最後に余談ではあるが左利きの板さんがとてもイキイキ動いているのが印象的だった。その理由は是非とも訪れて解明してもらいたい。w

樋口割烹・小料理 / 明治神宮前駅原宿駅北参道駅
 
夜総合点★★★★ 4.8

金曜日, 10月 14, 2016

桂伸三@チェロキー寄席

一昨日(12日)は地元・学芸大学の「Cherokee LIVE TAVERN」で開かれた第13回「チェロキー寄席」を聞く。出演は桂伸三(しんざ)。客席はかなりの少人数。ちと寂しい。

桂伸三は2006年4月に4代目春雨や雷蔵に入門して、春雨や雷太と名乗るものの、2016年3月に桂伸治門下に移籍し桂伸三となる。つまり、伸三になってまだ日は浅い。ただ、キャリアは10年になる。

1席目は桂伸三の新作落語「連歌の家」。伸三は東京生まれだが、両親が熊本県八代市出身ということで、自分の故郷は熊本だという。その理由はタネを仕込まれたのが熊本だからというが、母親はハワイだったという。こうしたマクラから八代ネタの話を展開。八代は江戸初期の連歌師・西山宗因の故郷で連歌が盛んとのこと。それゆえに両親の手紙のやり取りも連歌だったという。今のようなスマホでLINEをする時代じゃなかったはずだから、時間のかかる連歌である。だが、この新作落語、かなり面白い。

2席目は「盃の殿様」。吉原の花魁・花扇に恋をしてしまった遠国のお殿様を描いた滑稽噺で、そのなかに先日観た映画『超高速!参勤交代リターンズ』を彷彿させるシーンがあるのだが、その時の伸三の話し方が佐々木蔵之介にそっくりで、映画とシンクロさせながら聞いていた。なかなかの熱演に少人数のお客さんも爆笑。

伸三は新作と古典を共に滑稽かつ滋味に演じる。是非とも味のある噺家さんになってもらいたい。さて、入船亭扇辰師匠の肝入りで始まった毎月1回のチェロキー寄席。今年で2年目になるが今後の予定は下記の通り。開演時間は20時。

11月9日(水) 柳亭市弥
12月14日(水) 入船亭扇辰
1月11日(水) 春風朝之助
2月8日(水) 春風亭正太郎
3月8日(水) 入船亭小辰

東横線沿線の落語ファンの皆さん、チェロキー寄席は駅から1〜2分のところで、行われているので、お気軽にご来場ください。ただ、扇辰師匠の時だけは予約を。(以上、席亭に代わって宣伝)

木曜日, 10月 06, 2016

新宿末広亭10月上席・夜の部「橘家文蔵襲名興行」

一昨日(4日)新宿末広亭で開かれた10月上席・夜の部「橘家文蔵襲名興行」を聞いてきた。出演者と演目は下記の通り。

 〜 仲入り 〜
・襲名口上
(柳家喬太郎、五明楼玉の輔、桂藤兵衛、文蔵、春風亭一朝、柳家小さん)
三増紋之助   曲ごま
柳家喬太郎  『ウルトラマンジャックの由来』
桂藤兵衛   『狸賽』
ダーク広和   手品
 〜 写メ・タイム 〜
橘家文蔵   『子別れ』

落語界随一のコワモテとして有名な橘家文左衛門が三代目橘家文蔵を襲名。その襲名披露興行が上野鈴本演芸場に始まり、新宿末広亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場、国立演芸場の5か所で50日間にわたって行われている。

襲名口上は喬太郎が司会のもと玉の輔、藤兵衛、一朝、小さんが挨拶というか文蔵にまつわる暖かいコケおろし話を披露。そして、小さん師匠の音頭のもと三本締め。客席は8割程度の入りだったが、盛大な拍手が会場に鳴り響いた。

トリの文蔵が一席話す前になぜか写メ・タイム。最初は師匠1人だけだったが、途中から楽屋にいた出演者たちが登場。缶ビール片手の喬太郎は「I ♥ Ikebukuro」のTシャツ。(笑)最後は裏方さんも登場して2〜3分の撮影タイム。誰かが「おいおい、こんなにみんな写真撮るの」と驚いていたが、周囲を見渡すと誰もスマホかデジカメで撮影していた。確かにあんなに一堂に会して写メが行われる光景は私も初めて見たかもしれない。

『子別れ』は大工の熊五郎が別れた女房のおみつと息子の亀と再会するという人情噺。文蔵はこの有名な演目を、時にドスの効いたコワモテを取り入れながら、しっとりと聞かせる。女房おみつを演じる時の仕草は色っぽい。また酒を止めて精進直した熊五郎の鯔背な感じもいい味を出している。そして、亀を演じるときは何か楽しそうでほのぼのとする。

文左衛門という名が消えるのちょっと惜しい気がするが、文蔵という名は落語界の名跡の一つであるから、今後は師匠には新しい文蔵という名をを作り上げ、広めていってもらいたい。

水曜日, 9月 28, 2016

若き才能が逝くのは勘弁してもらいたい

1973年に渡米して以来私はメジャーリーグ・ファンである。その私にしても今回のマイアミ・マーリンズのホセ・フェルナンデス投手の死ほど衝撃的なことはかつてなかった。

これまでに現役中のメジャーリーガーは飛行機事故などで何人も亡くなっている。もっとも有名なのは1972年にニカラグア地震の救援物資搬送中に飛行機事故に遭ったロベルト・クレメンテ外野手(ピッツバーグ・パイレーツ)だろう。また、1979年にはニューヨーク・ヤンキースのサーマン・マンソン捕手が自家用飛行機の墜落で亡くなっている。この2人の背番号は共に永久欠番になっている。他にも、日本ではあまり知られていないが、2006年にアスレチックスやヤンキースで活躍したコリー・ライドル投手が自家用機でマンハッタンの高層マンションに衝突したのも私には記憶に新しい。

今回のフェルナンデスの死がなぜ衝撃的かといえば、彼の若さである。フェルナンデスは肘靭帯の再建手術(いわゆるトミー・ジョン手術)を克服して、2015年後半より復活して今年(2016年)は16勝を上げてメジャーを代表する投手として名乗りをあげようとしていた24歳だったからだ。上記のクレメンテは38歳、マンソンは32歳、ライドルは34歳と絶頂期を過ぎてからの死だったが、フェルナンデスはまだ24歳と若く絶頂期を迎えた選手とはとても言えない。加えて、誰もが彼の才能を認めていて、今後の活躍が期待されていたからだ。それゆえに、彼が夭折してしまったのが悔やまれてならない。

スポーツ選手は時に自分の動体視力を過信して過ちをおこすことがままある。フェルナンデスの死の原因は明らかではないが、スポーツ選手がこうした過ちを繰り返すことはもう勘弁してもらいたい。特にまだまだ才能を伸ばせる若き選手たちの死はもう知りたくない。

火曜日, 9月 27, 2016

買い物難民という負担増

5月に碑文谷ダイエーが閉店してから(現在は12月オープンのイオンスタイルに改装中)日常生活に負担が掛かっている。というのも、これまでは何か欲しいものがあれば、徒歩1分でほとんどのものを取り揃えることができた。

ところが、今は自宅周辺は陸の孤島化してしまい(コンビニすらない)、いわゆる「買い物難民」になってしまった。そのために、買い物は自転車に乗って近場の駅周辺へ行くしかなくなった。自転車の買い物というのは意外に限界があり、籠一杯分しか買うことができない。そのために2往復しなければならない日もある。加えて、8月中旬以降は雨が多かったために自転車を使うことができず、徒歩で行かなければならない日も多かった。

こうした生活の変化というか負担増は色々なところに響いている。ブログを書く時間も減るし、また書く気も失せてしまう。ネットを見ることする滅入ってしまったりする。料理にしてもどうしてもレトルト食品や出来合いの惣菜などにしてしまう。

秋雨はやっと終わりになったようだが、目の前のスーパーがオープンするには2ヶ月以上もある・・・。早くオープンしてくれ〜。

木曜日, 9月 22, 2016

地方政治批判は安倍政権批判へのガス抜き

テレビのワイドショーやニュース番組は豊洲市場の地下空洞問題や富山市議会の領収書問題など地方政治のことは取り上げるが、甘利明の金銭疑惑、稲田防衛大臣の領収書問題などは一切報じない。いかに今のテレビが政権に媚びているかがわかる。

では、どうして地方政治のことは取り上げるのに国政のことは取り上げられないからといえば、政権による報道機関への圧力以外の何ものでない。テレビ局は電波法の免許を盾に安倍政権に雁字搦めにされている。このことによって利益を得ている親会社である新聞社も同様に何も言うことができない。

こうしたことによって、テレビ局にしても新聞社にしても政権の不正を取り上げようとすると、上層部から潰されてしまうのである。それに対して地方政治は直接安倍政権を批判することにならないので、ハードルが下がり取り上げることができるのである。つまり、安倍政権批判はできないが地方政治批判で憂さ晴らしをしているのである。このことは政権側にとってはマスコミのガス抜きにもなり好都合でもある。

何とも情けない話である。

このようにマスコミがいかに政権に屈しているかが分かる。マスコミで働いている人々は、自分たちが政権に飼いならされているかを解っているのだろうか。

木曜日, 9月 15, 2016

パラリンピックのメダル目標などいらない

写真は今日(9月15日付)の朝日新聞夕刊である。1面トップにリオデジャネイロで開かれているパラリンピックのことが書かれている。

今回のパラリンピックには日本から17競技に132人の選手が出場している。そして、記事には「メダル量産」と書かれている。しかし、日本のメダル目標は当初金メダル10個、メダル総数40個の獲得というものだった。ところが、日本は大会8日目を終わってメダル数は銀7個、銅9個の合わせて16個で金メダルは0である。残り日程は4日なので金メダル目標の10個もメダル総数40個も正直とても無理である。

私は別にバラリンピックを否定をするつもりはない。しかし、なんでパラリンピックまでメダル目標を設定する必要があるのだろうか。パラリンピックは身体障害者の祭典である。ただ、その祭典も義足など道具の発展によって疑わしく思う競技もある。一方で、車いすバスケット、車いすラグビー、ブラインドサッカー、シッティングバレーボールなど健常者でも難しく面白いスポーツもある。それゆえに、私も深夜にテレビ観戦したりする。

ただ、観ながら思ってしまうのがメダル目標が必要なのかどうかということである。別に健常者と障害者を差別・区別するつもりはないが、障害者スポーツはどうみても健常者スポーツより身体的ハンデが大きいように思う。車いすバスケットを見ていても、背の高い選手は普通のバスケット以上に有利であり、日本は相対的に不利であり如何ともしがたい。また、陸上競技にしても、義足の進化進歩は明らかに欧米人の方が上で日本をはじめ東洋人は苦渋を舐めている。

こうなると、メダル目標なんて作ること自体がどことなくおかしいと思わざる得ない。しかしながら「目標なくしてメダルなし」みたいな前時代的な発想を抱く体育関係者は多い。健常者のオリピックにしても「国威発揚」とか馬鹿な解釈のもとにメダル目標を作っている。

いい加減メダル至上主義を止めてもらいたい。

水曜日, 9月 14, 2016

言論の自由、表現の自由を守るために「日刊ゲンダイDIGITAL」を購入

以前私は朝日新聞、日本経済新聞、日刊スポーツと3紙を購読していた。だが、2010年ごろに日経の購読をやめた。株価が低迷していたこともあるが、ネットで株式情報を容易く得ることができるようになったからである。

最近は朝日新聞の購読もいずれ辞めようかと考えている。なぜならば、紙面の半分は広告、その上、スポーツに4面から6面も割いたりしている。以前は充実していた夕刊の文化面も色褪せてきた。そして、何よりも本来伝えなければならない出来事や裏事情を伝えていない。骨抜き状態である。こうなると、もう読む気がしない。ただ、母親が読んでいるのでしばらくは購読を続けるが・・・。

で、今月より日刊ゲンダイDIGITALを購入した。今日ある新聞のなかでまともなのもはや東京新聞と日刊ゲンダイぐらいだろう。というのも、この2社は総務省に牛耳られているテレビ局を抱えていないので、自分たちの主張をしっかりと伝えられるジャーナリズム精神が宿っているからだ(と信じたい)。

ご存知のように日刊ゲンダイは今でも自由な発言が多く紙面を賑わしている。政府や原発村に媚びることはない。大手マスコミが報道しない沖縄のこともしっかりと書いている。小池都知事のグレイなところも追及している。スポーツ界芸能界の裏話も面白い。

日刊ゲンダイDIGITALの1ヶ月の購読料は2,200円である。この値段か高いか安いかは人によって判断が異なるだろうが、私は言論の自由、表現の自由を守るためならば決して高いとは思わない。

水曜日, 8月 31, 2016

八木沢ダムだけで貯水量・貯水率が少ないと判断するべきではない

今年の夏は雨がよく降る。東京の8月の平均降水量は168.2mmだが、今年は昨日(29日)時点で373.5mmと平年の倍以上の雨が降っている。それなのに、8月半ばぐらいまでテレビでは八木沢ダムの映像を流しては貯水池には雨が少ないので、節水をするようにというニュースが何度も流された。

そこで、私は下記の東京の水源である「貯水量情報」をずっと注視してきた。
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/suigen/suigen.html

8月19日(金曜日)時点での貯水量。
利根川水系55%、荒川水系と多摩川水系は共に68%。

8月23日(火曜日)貯水率。
利根川水系58%、荒川水系94%、多摩川水系71%。

8月29日(月曜日)貯水率。
利根川水系66%、荒川水系99%、多摩川水系72%。

確かに8月19日までは各地の水源は少ない状況であった。このためにテレビでは「東京の最大の水源池・八木沢ダムは貯水率は35%と低く、今後も節水を心がけてください」というニュースが流れていた。ところが、8月20日以降は台風や寒気による雷雨が多発したおかげで、水源池でも多くの雨が降り、荒川水系などは劇的な回復をした。

それでも、29日時点での八木沢ダムの貯水率は50%と低い。そこで、なんで八木沢ダムの貯水率が低いのかを調べてみると、自分なりの納得できる結論を得た。

八木沢ダムは利根川の最北端にあるダムで、貯水量は大きいダムなのに水が流れ込む流域面積は他のダムに比べると狭い。そして、ここは雨によって水を貯めるダムというより、雪解け水を貯めるダムなのである。つまり、八木沢ダムの貯水率が低い理由は今冬の降雪量が少なかったことによるところが大きいのである。それゆえに、八木沢ダムだけが他のダムに比べて貯水率が低いのである。

こう考えると、ニュースで流される「八木沢ダムの貯水量が少ないので」という言葉には説得力がない。また、八ッ場ダムなどの建設を進めるための理由付けとも考える。いずれにしろ、こうした事情を知っているマスコミ関係者はあまりいないだろう。それゆえに、今後は八木沢ダムだけで貯水量が少ないとか貯水率が低い、という言葉に騙されないようにしたい。

ただし、常に節水は心がけましょう。

火曜日, 8月 30, 2016

エスカレーター式学校出身者は友達が少ない!?

ジム仲間のおじさんが興味深いことを言った。「こまっちゃんは友達や飲み仲間がいっぱいいて羨ましい」と。思わず「えっ」と首をひねったが、そのあとの説明で納得した。

「俺なんか小学校から高校までエスカレーターで、ずっと同じ顔ばかり見てきたよ。こまっちゃんは小中高大と違う学校に行っているからいいね」

確かに私は幼稚園から高校まで地元の学校に行ったが、幼稚園から同じ小学校(1学年約200人)に行ったのはおそらく10数人、小学校から同じ中学校(1学年約250人)へ行ったのは私を含めて4人、そして中学校から同じ高校(1学年約260人)へ行ったのはこれまた4人、そして大学はアメリカなので誰もいない。

このようにいつも見知らぬ者だらけの学校へ進んだ。でも、別にイジメられることもなく数多くの友達を作ることができた。そのおかげで、分け隔てなく女性と話をすることができるし(笑)、飲み屋に1人で行っても誰とでも会話を楽しむことができる。もちろん、店主や料理人らとも気軽に会話できる。

こうなると、ジム仲間のおじさんが私を羨ましがるのもなんとなく分かるような気がする。

エスカレーター式の学校へ行った人は受験勉強をしないメリットはあるものの、友達がずっと同じで交際範囲が限られてしまうというデメリットがある。小学校から大学まで同じ学校へ行った安倍晋三なんかは友達が少ないんだろうなあ。

日曜日, 8月 28, 2016

テレビや映画は2世タレントを安易に使うべからず

日本には世襲という土壌がある。私は世襲そのものを否定はしないが、それは一部の職人世界での話だけであってほしいと思い、政治家や役者などにはあってほしくないと思っている。

今回の高畑裕太の事件においても、こうした世襲を容認する世間の風潮が背景にあるからだと思っている。役者の世界でも歌舞伎や大衆演劇などは世襲を重視して受け継がれている。しかしながら、映画や舞台(新劇や小劇場演劇)ではまったくと言っていいほど重視はされていない。

これまでに加山雄三、中井喜一、佐藤浩市、香川照之と多くの有名2世俳優が生まれた。それは親の七光りだけでなく、彼らの才能および地道な努力があったからであろう。しかしながら、最近はまったくセンスも何も努力もしない親の七光りだけで役者やタレントになる2世が多い。今回の高畑裕太などはその典型ではないだろうか。

では、どうしてこうした連中が簡単にテレビや映画で活躍することができるかといえば、1に2世という話題性というか売り込みやすさ、2に親の仕事を見てきて育った感性というか即効的な適応力、3に親の七光りもしくは後押し、そして4に世襲を良しとする土壌があるからだろう。

俳優やタレントの子供が親と同じ職業になってはならないという法律はもちろんどこにもない。しかし、親の名前やその周囲を利用したりして俳優やタレントになることは止めるべきだ。同様にテレビ局、映画会社もこうした2世を短絡的に出演することは絶対に止めるべきである。ましてや、2世タレントをスポットを当てた番組を作るなど持ってのほかである。

とにかく、下積みも演技経験もない2世をテレビや映画に使うことだけは絶対にやめてもらいたい。このことはタレントだけでなく政治家も同様である。

金曜日, 8月 26, 2016

美食日記「アニュ」(広尾)のキノココース

フレンチにとって夏場はお客さんが少なくなる季節である。というのも、フレンチはソースを主体にした濃厚な料理というイメージがあるからだろう。そのために各店は夏場に色々な努力をしたり、レストラン・ウィークに参加して料金を普段より抑えてコース料理を提供したりしている。

  

そんななかで、広尾のアニュは一昨年夏は短い期間だったが「キャビアとシャンパーニュ祭」を行い、私と相方を大いに喜ばせてくれた。あれから2年。今夏はブータン産松茸(実に大きい)とオーストラリア産冬の黒トリュフ(南半球はただいま冬)などによる下記の「キノココース」を設けてくれた。

・アミューズ
・新子のタルト
・本しめじ、花びら茸とつぶ貝のセビーチェ
・仔牛のタルタル
・鮎のフリット
・鰻と黒トリュフ 新生姜のアイスを添えて
・鰆とブータンより届く松茸
・バサス牛 ソースペリグー
・みかんの球体
・桃とバジルのデクリネゾン

アミューズはアニュお馴染みの穴の空いた大きな皿に小鉢をおいて楽しむという形式。

1品目は「新子のタルト」。和のテイストのアニュだがまさか新子が出てくるとは驚き。新子はコハダの稚魚であり、7月から8月にだけ食べられる寿司ネタだ。それがタルトの上にマッシュルームに挟まれて出てくる。それを大きく口を開けて一気にいただく。う〜ん、なんだろう、お寿司とお菓子を合わせたようような不思議感。いきなりアニュならではの浮遊感のある味わいだ。

 

2品目は「本しめじ、花びら茸とつぶ貝のセビーチェ」。セビーチェとはラテン・アメリカでよく食べられる小魚を砕いた料理のことらしいのだが、つぶ貝のコリコリ感、花びら茸のサクサク感が砕いた小魚(?)とちょっと奇妙なアンバランス感を醸し出してくれていて舌を惑わしてくれる。器はシックなオールドバカラ。
 
3品目は「仔牛のタルタル」。タルタルとは細かく刻んだことを言うのだが、ここでは贅沢にも仔牛、ムール貝、枝豆などを切り刻んでその上に山盛りのトリュフを乗せる。そして、ソースは熟成牛と生ハムと黒文字によるコンソメ。いや〜、手が込んでいるというか。一体何人で作っているのだろうか、それとも一人で何時間かけて作っているのだろうか、と思う一品である。それを私らはじっくりと眺めるものの、食べ始めたらあっという間である。思わず「お代わりが欲しい」と言ってしまった。w

 

4品目は「鮎のフリット」。以前にも似たような料理を何処かで食べたことがあるが、ソースが夏らしくきゅうり、すいか、アヒアマリージョ(黄色唐辛子)の3種。そして、なんといっても軽く添えられている肝のソースが素晴らしい。魚料理に魚の肝と思う人がいるかもしれないが、魚の肝ほど魚料理に合うものはない。

5品目は「鰻と黒トリュフ」。新子に続いて今度は鰻である。もう日本料理かと思うかもしれないが、最後にテーブルでスライスした香りのある黒トリュフをトッピングしてしっかりフレンチしている。一瞬、鰻に黒トリュフと思わざるをえなかったが、これが新生姜のアイスに絡むと、爽やかにしてメリハリのある香ばしさを味あわせてくれる。

 

6品目は「鰆とブータンより届く松茸」。鰆(さわら)は字の如く春の魚というイメージがあるが、これは関西での話で、関東では秋の魚である。その脂の乗りかけた鰆と特大のブータン産松茸をサンドウィッチしたような一皿。クリーミーなブールブランソースに西洋ネギの甘さや本わさびの刺激なども混じり合い、いい意味でなんとも不可思議な味。

7品目は「バサス牛 ソースペリグー」。バサス牛はもはや黒毛和牛では滅多にお目にかかれないサシが入っていない赤身の牛肉。外国人は日本に来るとサシがたっぷりのとろける黒毛和牛を喜んで食べるが、一方で我々にとってはこうした赤身が意外に新鮮。マディラ酒とみじん切りしたトリュフで作られるソースペリグーは濃厚さを抑えていて清々しく、赤身の旨味を引き立てくれる。

 

デザートは「みかんの球体」と「桃とバジルのデクリネゾン」。

 

ア・ニュは訪れるたびに新鮮な驚きを与えてくれる。シェフ(下野昌平さん)は季節感だけでなく時代感覚を読み取る力が優れている人だなと思う。その感性を活かして変幻自在というかフットワークの良さで創る料理はまさに時代の半歩先を進んでいるのかもしれない。また、スタッフも優しく気楽に対応してくれて、いつもながら丁寧な会話を楽しむことができた。なお、飲み物はキノココースに合わせたワインテイスティングコースを頼み、最後に私は日本酒を、相方はイケメンくんが作ったペルノをベースとしたスペシャルな桃のカクテルをいただいた。私もこれを少しだけご相伴にあずかったがめちゃくちゃに美味しかった。

アニュは料理、サービス、ドリンクとあらゆる面で“ありのままに”(アニュという意味)進化している。次に訪れるのが楽しみである。

ア・ニュルトゥルヴェ・ヴー
http://www.restaurant-anu.com/jp/index.html


月曜日, 8月 22, 2016

メダルラッシュという言葉に騙されないように

オリンピック狂騒曲がやっと終わった。台風のおかげで安倍晋三の恥ずかしい姿を見なくてよかったのが嬉しい限りである。

さて、この2週間マスコミは繰り返し「メダルラッシュ」という言葉を使っていた。ただ、それが本当なのかを検証してみたい。まずは、下記の競技種目数及び日本のメダル獲得数を見てもらいたい。

1964年 東京 20競技163種目
      金16 銀5 銅8 計29
1968年 メキシコ 18競技172種目
      金11 銀7 銅7 計25

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2012年 ロンドン 26競技302種目
      金7 銀14 銅17 計38
2016年 リオデジャネイロ 28競技306種目
      金12 銀8 銅21 計41

確かに昔に比べたらメダル数は増えた。しかしである。この50年余りで競技数は8増え、種目数は1.87倍も増えた。こう考えると日本のメダル数も最低で25×1.87=46〜47個にならなければならない。もちろん参加国が増えたし、各国の競技レベルが上がったのだから、リオでの41個という数字は立派なものであるが、やはりメダルラッシュという言葉には違和感がある。競技数も種目数も増えたのだからメダルが増えるのは当たり前なのである。

そして、問題は4年後の東京オリンピックである。競技数は今回の28から一挙に5つ増えて33競技になる。おそらく種目数は325前後になるとみられる。

つまり、2020年の東京オリンピックは1964年に比べて競技数で1.5倍に、種目数で約2倍になるのである。日本はすべての競技に無条件で参加をすることができるうえ地元開催なので、メダルを獲得するチャンスが増える。こうなると、メダルラッシュでなくメダルインフレになる可能性が大である。

昔のメダルにはもう少し価値があったよなあ・・・。

水曜日, 8月 17, 2016

オリンピック狂騒曲

テレビは朝から晩まで、というよりほぼ24時間オリンピック放送ばかりである。

試合そのもの中継は面白いし、私も楽しみに観ている。しかしである。ニュースや情報番組といわれるワイドショーがオリンピック関連ばかりというのは正直いただけない。他にも伝えるニュースや出来事がいっぱいあるはずなのだから。

それでは、どうしてニュースやワイドショーがオリンピック関連の放送ばかりしているかといえば、それは日本がIOC(国際オリンピック委員会)に莫大な放送権を払っているからである。その金額は2014年のソチオリンピックと今回のリオオリンピックの合計で約360億円である。これをNHKと民放連が分担している。

そして、その詳細はわからないが、その放送権には試合及びそれを伝えるニュースだけでなく、ワイドショーなどでの二次的な利用もOKになっているので、各テレビ局は莫大な放送権を取り返すべく、オリンピック関連の放送を氾濫させることになっている。

そして、こうしたオリンピック放送の洪水は国民の意識を政治や経済から逸らすことにもなっている。

月曜日, 8月 15, 2016

「日の丸を背負う」でなく「日の丸を胸に」で

オリンピック放送のなかで日本人選手に対して「日の丸を背負ってプレイをする」という言葉がよく使われる。私はこの言葉が好きではない。

私は国語学者でないから「日の丸を背負う」という言葉の語源・起源・由来は知らないが、その意味(日本の代表として戦う)を考えると、間違いなく昭和以降の言葉であろう。そして、それは第2次大戦以降に使われたのだろうか、それとも戦前から使われていたのだろうか、によって意味合いも変わるような気がする。

もし戦前より使われているとしたら、これは国粋主義的な意味合いが強い。また戦後より使われているとしたら、何処の誰が言ったかによって意味合いが変わるような気がする。競技関係者が使い始めたなら、それは戦前同様に戦場に行く兵士を送り出すような気持ちが含まれていて、とても感心することはできない。一方で、マスコミ関係者が使い始めた言葉だとしたら、それは「戦後の復興」を後押しするかのような意味合いを含めているのかもしれない。ただ、今日ではそうした意味合いは全くなくなっているが。

いずれにしても、今日の日本において日本人選手に「日の丸を背負う」という言葉は精神的負担をかけすぎているような気がする。せめて「日の丸を胸に」という具体性のある言葉でいいのではないだろうか。

木曜日, 8月 04, 2016

「戦争を知らない子供たち」と「戦争に実感のない子供たち」

人は自分の近親者たちの生死をどのあたりまで実感しているであろうか。親兄弟姉妹までは絶対にあるだろう。ましてや夫や妻、そして子供ならなおさらであろう。ところが、これが従兄弟伯父伯母となると薄れてくる。ましてや、祖父母の兄弟(姉妹)である大伯父大伯母になると、もう近親者という感じでなくなる。

これが一般的な人間の感性であり、飛躍的な論理ではあるが、歴史を怖くしている、と思う。

私はいわゆる「戦争を知らない子供たち」世代である。確かに戦争を直接知らない。それでも父親は中国戦線に2年以上も従軍しているし、母親は横浜大空襲の恐ろしさを何度も話してくれる。また、父方の伯父は東大病院の医者だったのに沖縄で軍医として戦死した。また母方の伯父はノモンハン事件で捕虜になった皇族関係者を救う決死隊に選ばれて自宅に遺書を送っている。ただ、その直後にノモンハン事件は停戦となり、伯父は無事に帰還した。このように「戦争を知らない子供たち」は近親者から戦争の恐ろしさを知る機会を得ている。また、1955年から1975年までのベトナム戦争の報道で、嫌というほどの戦争の恐ろしさを知らされてきた。

ところが、今の45歳以下は戦争で亡くなった近親者がほとんどいない上、ベトナム戦争の惨状を知らない。戦争といえば湾岸戦争以降のまるでゲーム感覚のような戦争しか知らない。彼らは「戦争を知らない子供たち」ではなく「戦争に実感のない子供たち」なのである。

こうした結果、むやみやたら愛国心という言葉を使ったり、戦争がまるで経済活性化のための必要悪なんだと肯定する者まで出てくる。こうした風潮というか、時代背景をうまく利用して安倍晋三および自民党はヒトラーと同じように「戦争に実感のない子供たち」を煽動して、憲法を改正(改悪)して、いつか来た道を繰り返させようとしている。

歴史は繰り返す、時代は繰り返す、とはよく言ったものである。日本はまさに今その真っ最中である。

水曜日, 8月 03, 2016

広島カープがなぜ好調なのか

昨日、神宮球場でヤクルトvs広島の試合を観た。結果は4対16で広島の圧勝。昨年も広島の試合を神宮球場で2試合ほど観たが、あまりのチームの変貌に驚かざるをえなかった。そこで、まずは広島カープの強さを解決するべく、昨年と今年の打撃成績を比較してみたいと思う。

     昨年    今年(昨日まで)
試合   143   99
勝利   69    59
敗北   71    38
引分   3     2
打率   .246    .273
得点   506    493
安打   1170    934
本塁打  105    102
盗塁   80     85
犠打   135    67
四球   441    361
死球   29     33
三振   1082    740
併殺打  87     59
出塁率  .312    .347
長打率  .368    .419
得点平均 3.54    4.98
安打平均 8.19    9.43

ご覧のようにほとんどの面で昨年の成績を上回っている。こんななかで私が注目しているのが盗塁数の増加と犠打の減少である。昨年までの広島カープは塁上に走者が出るとやたらバント(犠打)をした。実際、昨年観た試合でもバントをしては失敗したりして、消極的な緒方監督采配に私はブーイングを浴びせたことがある。しかし、今年はバントが激減して、昨日の試合も結果的には大勝とはいえ、中盤の接戦までまったくバントをする気配がなかった。そして、盗塁の増加及び積極的なヒット・エンド・ランで得点チャンスが非常に増えた。これらが結果的に打率アップ、得点アップにつながったように思える。

あと、現在好調な理由はパリーグとの交流戦を勝ち越したことが大きいだろう。カープはこれまで5月まで絶好調でも、交流戦でパリーグにコテンパンにやられて成績が下降線をたどるというのが恒例であった。ところが、今年はその交流戦でパリーグに勝ち越したのだから、それ以降も好調なわけである。

ただし、これにカープファンは喜んではいけない。今年のカープの交流戦の日程はラッキーであった。というのも、交流戦最後の2カード6試合を地元で6連勝をしたが、その対戦相手が埼玉西武、オリックスと恵まれたのだ。それゆえに、今年は結果オーライだが、来年の交流戦では地元で交流戦に強い千葉ロッテ、北海道日本ハムと戦わなければならない。そのことは覚えておいた方がいいだろう。

と少し話は脱線したが、昨日の試合を見る限り今年の広島カープは間違いなくセリーグ優勝をするだろう。ただ、日本シリーズに出るためのクライマックシリーズは気をつけた方がいい。特に横浜DeNAは波に乗っているので、足をすくわれる可能性があるので。

無知の涙というより無知にする報道

日曜8時過ぎは友人らと飲み屋にいたが、都知事選の選挙速報が「小池百合子当選確実」と判ると、我々の近くで飲んでいるおばさんたちが大喜び。私らが「どうしてこんな右翼を支持するの?」「これでまた政治とカネで1年後には選挙だよ」などというと「本当ですか」と。無知の涙とは言わないが、知らないということは恐ろしい。

小池百合子は原発に賛成で東京を非核宣言都市するには反対。待機児童問題は既存の保育園設備を拡大する、つまり園児数を増やして詰め込むだけというロクでもない考え。またアベノミクスの大支持者であり、カジノ法案にも賛成で東京にカジノを誘致すると言いかねない。そして、憲法改正(改悪)はもちろん大賛成で、元防衛大臣ということもあり自衛隊の海外派兵もOK。超右翼団体日本会議のメンバーでもある。

このように、小池百合子は現在の安倍自民党の体質と全く変わらない。ところがテレビなどのマスコミは「都議会冒頭解散」を強調したり、彼女が自民党と対立しているかのような報道をした。

有権者を欺すと言うか「無知の涙」に追い込むようなテレビをはじめとしたマスコミの「無知にする報道」は許せない。マスコミで働いている人々よ、恥ずかしくないのか!

金曜日, 7月 29, 2016

碑文谷公園いまだに封鎖中

碑文谷公園があのバラバラ死体遺棄事件で、6月23日から警察によって封鎖されてからすでに1ヶ月と1週間になる。一時は抜かれたという池の水は、元通りにはなっていないものの、半分ぐらいは回復している。一方でボート乗り場付近などはまだブルーシートで覆われて外から見えないようにしている。


警察は一体何を探しているのだろうか。こんな長い間物的証拠を探しているのは異常である。加えて、マスコミは7月9日に容疑者が逮捕された以降、公園がいまだに封鎖されていることをまったく報道しない。何かおかしくはないだろうか。

近隣住民の間ではもういい加減にしろ!という声が上がっている。それもそうだろう。犬の散歩はできない。子供が砂場や滑り台で遊べないのだから。

それなのに、目黒区長や目黒区議は警察に抗議しているフシはない。また一部の区議は都知事選にかまけている。区長や議員なんて自分のことしか考えておらず、住民のことを考えていない。

都知事選:期日前投票に行く

都知事選の期日前投票に行ってきました。

先日の参議院選挙の期日前投票所はかなり混んでいたが、今回はガラガラ。マスコミは前回選挙より1.7倍に上がっていると書いているが、とてもそのようには思えない。

そして、天気予報によると、31日(日曜)は天気が荒れるかもしれいということなので、東京都の有権者の皆さんは今日明日中に期日前投票した方がいいかもしれません。

なお、投票は鳥越俊太郎にしましょう。

水曜日, 7月 27, 2016

都知事選の意中の候補

都知事選が始まる前、私の意中の候補は江川昭子も推していた元厚生労働事務次官の村木厚子だった。彼女は東京都が抱える待機児童問題、高齢者問題などに精通しているのだから、一番の適任者だと考えていた。しかしながら、彼女には立候補する意志は全くなく、私の意中候補は夢物語に終わってしまった。このことは自民党本部にしても同じだったようで、人気アイドルの父親である元総務事務次官の桜井俊を推したが、こちらも絵空事で終わってしまった。

で、次の私の意中の候補は宇都宮健児だった。宇都宮は前回の都知事選にも立候補して98万票余の投票を得ている。そして、その後も都政の問題点を知り尽くすために、都議会を何度も傍聴していて、都政および都議会議員の問題点を十二分に把握していた。ところが、鳥越俊太郎が野党統一候補として立候補することによって、野党対立を避けるために立候補を辞退してしまった。

こうして私の意中の候補は2人までもが都知事選に出馬することがなくなってしまった。

で、結局のところ、都知事選は先だしジャンケンで「都議会冒頭解散」と都議会及び自民党に喧嘩を売った小池百合子、元岩手県知事にして総務大臣も務めた増田寛也、そしてガン検診100%なんて公約の鳥越俊太郎の三つ巴の構図となった。

まず先だしジャンケンの小池百合子であるが、最初に出馬表明したことは評価できる。また「都議会冒頭解散」と都議会及び自民党に喧嘩を売ったことも印象はいい。しかしながら、無所属の立候補なのに本人は自民党を離党しないし、自民党も彼女を除名しない。大人の事情というヤツだからだろう。ズルいし潔くない。そして、彼女は安倍政権のバック団体である日本会議のメンバーであり、ヘイトスピーチで有名な在特会とも関係がある。また、政治資金のことでも問題がある。ということで、仮に彼女が当選しても、猪瀬直樹や舛添要一同様にお金の問題で辞任になり、また選挙となりかねない。それゆえに彼女はアウトである。

次に増田寛也であるが、彼の経歴はいただけない。建設省(現国土交通省)から岩手県知事になり3期12年務めたが、その実績は東京から金を持ってきては借金を作るというトンどもない県政で、挙句の果てに舛添同様にファーストクラスに乗ったりと、税金が血税であるという認識がゼロであった。また東京電力の社外取締役を務めていたので、東京電力の大株主の都知事にでもなろうものなら、原発再稼働を推進する決まっている。こんな原発推進派は小池以上に問答無用にアウトである。

で、鳥越俊太郎である。後出しジャンケンというか切羽詰まっての立候補だったので、政策がさほど見えてこない。しかし、これまでの彼の言動を考慮すると、国政からのイエスマンになることはないだろうし、都政および都議会の問題点を都民に曝してくれる可能性が大である。そして、副知事に古賀茂明や顧問に宇都宮健児を迎えるであろうから、盤石の体制が作られるのではないだろうか。そういうことを考えれば、やはり彼が適任である。年齢的な問題を言う人も多いが、彼はガン患者であったにもかかわらず4年前のホノルルマラソンを完走している。今日の政治家の医療体制は安倍晋三にしても、森喜朗にしてもしっかりしている。それゆえに、彼の健康面の問題は4年間はないだろう。

そもそも、今回の都知事選の最重要ポイントは「政治とカネ」だったはずである。猪瀬直樹、舛添要一とお金の問題で辞職したのだから、新しい都知事は絶対にお金にクリーンでなければならない。となると、消去法で鳥越俊太郎しかいない。

月曜日, 7月 25, 2016

選挙公報が届かないので選挙管理委員会に喝!

選挙公報はすべての世帯に配らなければならない。これは公職選挙法に規定されている。

選挙公報といえば、以前は新聞の折り込みで行われていたが、新聞を取らない人が増えた今日ではシルバー人材センターやポスティング業者などに委託して行われている。ご多分に漏れず、私が住む選挙管理委員会もシルバー人材センターに丸投げの状態で、ホームページには下記のように書かれている。

■東京都知事選挙 選挙公報(更新日:2016年7月19日)
候補者の氏名・経歴・政見・顔写真等が掲載された選挙公報を、公益社団法人シルバー人材センターが各ご家庭に配布します。

■各家庭への配布期間
7月20日(水曜日)から7月22日(金曜日)。なお、届かない場合には、お手数ですが、シルバー人材センター(電話番号03-××××-××××、午前8時30分から午後6時30分まで)にご連絡ください。

しかしながら、このシルバー人材センターへの委託制度に変わってから、選挙公報が届かなくことが多くなった。その理由はおそらく私の自宅が1階が店舗で2階以上が住居という雑居ビルだからであろう。というのも、私の友人にも同様な住宅環境のゆえに選挙公報が届かなくなった、ということを言っていたからである。

ということで、今日(25日)まで選挙公報が届かなかったので、選挙管理委員会に電話を入れて「シルバー人材センターに丸投げするんじゃないよ。雑居ビルへの配布することや、地図ですべての世帯を潰していくぐらいしなきゃダメだよ」と喝を入れておいた。

金曜日, 7月 22, 2016

都知事選の最大の争点は「政治とカネ」

都知事選の期日前投票はすでに一部で始まっていますが、実質スタートは期日前投票所が増える24日(日)から。それまでに選挙公報は各家庭に配られるべきであり、また有力候補者は重点政策を鮮明にしてもらいたい。そうでないと、また人気投票になってしまう。

ところが、私の家にはまだ選挙公報が届いていません。選管、なにやっているの。(怒)
 
さて、今回の都知事選の最重要ポイントは「政治とカネ」です。選挙戦に入るとマスコミはほとんど書かないので忘れがちになってしまいますが、猪瀬直樹、舛添要一とお金の問題で都知事を辞めたのです。それゆえに、大前提として新しい都知事はお金にクリーンでなければなりません。
 
岩手県知事時代の放蕩ぶりが露わになった増田寛也、多額のチケット・花代などで政治資金に問題ありの小池百合子は論外です。

水曜日, 7月 20, 2016

都知事選の票読み予想(第2回)

先日の参院選で東京選挙区で主な候補者が獲得した票数は下記の通りである。

蓮 舫(民進党)    1,123,145
中川雅治(自民党)   884,823
竹谷とし子(公明党)  770,535
山添 拓(共産党)   665,835
朝日健太郎(自民党)  644,799
小川敏夫(民進党)   508,131
田中康夫(お維新)   469,314
横粂勝仁(無所属)   310,133
三宅洋平(生活の党)  257,036
すずきまりこ(こころ) 102,402
増山麗奈(社民党)   93,677
小林興起(怒りの声)  82,357
佐藤 香(緑の党)   67,535
高樹沙耶(改革)    60,431
鈴木信行(新風)    42,858

このなかで、蓮舫の70万票、小川の40万票、山添の60万票、三宅の15万票、増山の5万票、佐藤の5万票の計195万票が鳥越俊太郎の基礎票になると思われる。

次に中川の50万票、朝日の30万票、竹谷の30万票、横粂の10万票、すずきの10万票、小林+鈴木の10万票の計140万票が増田寛也の基礎票になると思われる。

さて、小池百合子は蓮舫の30万票、朝日の30万票、竹谷の20万票、田中の40万票、横粂の15万票、その他15万票の計150万票が基礎票になると思わる。

前回は東京での比例区での投票数から推計して、

鳥越 190万
増田 165万
小池 125万

と基礎票を予想したが、東京選挙区での投票数から推計すると、

鳥越 195万
増田 140万
小池 150万

となり、鳥越は5万の微増、増田は25万減、小池は25万増となり、増田と小池の基礎票は逆転する。こうしたことを見ると、前回の予想でも書いたが、増田の票は伸びないばかりか減りそうな感じがする。というのも、増田にはネガティブな要素はいくらでもあるが、ポジティブ要素がない。こうなると、自民党都連がいくら「一族郎党打首獄門」のお触れを出したところで、猪瀬直樹らが小池支援に回ったら、負け馬に乗りたくない都議・区議が総崩れするだろう。そうなると、増田は圏外となり、鳥越と小池の一騎打ちになる。

マスコミは当選ラインを200万票と言っているが、私は220万票ではないかと思う。

日曜日, 7月 17, 2016

都知事選の票読み予想(第1回)

先日の参院選で東京都の比例区で各党が獲得した票数は下記の通りである。

自民党    2,134,931
公明党    710,528
新党改革   107,833
日本のこころ 102,676

維新の会   455,849

民進党    1,227,608
共産党    882,538
生活の党   197,844
社民党    175,458

与党は自民、公明、改革、こころで計305万票余。一方、民進、共産、生活、社民の4党が計248万票余を獲得した。そして、半与党の維新が45万票余を獲得した。

では、この票が今度の都知事選でどこへ動くかを推理してみた。自民党の213万票はおそらく120万票が増田に、60万票が小池に、残りの33万票が不明と思われる。次に公明党の71万票は30万票が増田に、20万票が小池に、残りの21万票が不明。そして、日本のこころの10万票は5万票が増田に、5万票は小池に行くと思われる。

この結果、増田は最低でも155万票を獲得すると思われる。そして、小池は与党3党から最低でも85万票を取れるのではないだろうか。そして、新党改革の10万票及び維新の会の40万票は、増田に10万票、小池に40万票に分かれそうなので、小池の基礎票は125万票の可能性がある。

それでは、鳥越はどれぐらい取れるかとなると、民進党の90万、共産党の70万、生活の党及び社民党の全てを取れるであろうから、基礎票だけで190万票はありそうである。

ということで、現時点では増田165万、小池125万、鳥越190万で鳥越が有利である。しかし、都知事選の投票率は参議院(東京)の57%を下回ると思われ、総投票数は約600万票ぐらいだろう。つまりまだ120万票の浮動票があると考えられるが、それらは増田にはほとんど行くとは思えない。よって、現時点(7月17日)では票数は分からないが、1位鳥越、2位小池、3位増田と予想する。

木曜日, 7月 14, 2016

都知事選の応援弁士が興味深い

都知事選挙が告示された。まずは政策および基本方針が気になるが、それと同時に気になるのが応援弁士の顔ぶれ。

まずは自民党・公明党推薦の増田寛也。「都知事は舛添さんしかいません」と言った安倍晋三と山口那津男は応援演説をやるのだろうか。その責任の所在をはっきりしないで「都知事は増田さんしかいません」と言えるのだろうか。東京都選出の国会議員ももちろん応援演説に回るだろうが、石原伸晃、下村博文、丸川珠代と問題のある議員ばかり。これではとても応援演説にならないだろう。

宇都宮健児が降りて俄然有利なった鳥越俊太郎の応援弁士は多士済々になりそうだ。民進党の蓮舫&長妻昭、共産党の小池晃、生活の党の山本太郎、他に古賀茂明など弁士に困ることはないだろう。ただ、政策面において弁士が勝手なことを言うようになっては、足元を引っ張りかねない。そのことを注意しないと墓穴を掘りそうである。

小池百合子の応援弁士は誰がやるのだろうか。親族まで獄門打首と言ったお触れ書きを出した自民党。これでは自民党員は誰一人して応援演説をすることはできない。それゆえに一体誰が応援演説を行うのだろうか。安倍の寿司友たちか? まさかヘイトスピーチ友か。ただ、小池百合子を応援する無所属議員の会というのがあるそうなのだが、これもが烏合の集でしかなく、その応援能力は全くの未知数。

ということで、選挙戦序盤は政策論争だけでなく応援弁士に興味がある。

金曜日, 6月 24, 2016

参議院選挙・東京選挙区予想

参議院選挙・東京選挙区の主な立候補予定者は下記の人たち。

中川雅治   自民党    現  ◎
朝日健太郎  自民党    新  △
蓮舫     民進党    現  ◎
小川敏夫   民進党    現  ◯
竹谷とし子  公明党    現  ◎
山添拓    共産党    新  ◎
田中康夫   お維新の会  元  △
三宅洋平   生活の党   新  △
増山麗奈   社民党    新  △
高樹沙耶   新党改革   新
小林興起   国民怒りの声 新

東京選挙区は今回から定員が5から6になった。その恩恵を得るのは間違いなく共産党で、公認候補の山添拓は60万票くらい取って当選であろう。一方で、割を食いそうなのはみんなの党から当選した松田公太だったが、党が消滅したことからか政界引退とか言って撤退してしまった。

自民党は3年前の選挙で167万票を取った。今回はその票数が減るとしてもうまく2分できれば2人当選できる。中川雅治は商工会、町会などの組織票があり100万票以上は固いだろう。しかし、乙武洋匡の代わりに立候補した朝日健太郎は乙武ほどの知名度はなく、組織票といえばスポーツ関係者(体育教師、スポーツ企業など)しかなく、当選ラインの50万票を得られるか微妙である。

民進党の蓮舫は前回選挙では171万票でトップ当選だったが、今回はせいぜい120万〜130万票ぐらいだろう。一方、小川敏夫は前回選挙で69万票を獲得しているが、今回は当選ラインの50〜60万票ぐらいではなかろうか。

公明党は創価学会の組織票で当選間違いなしである。願わくば前回選挙での得票数79万票を下回ってほしい。共産は定数増の恩恵を受けて当選だろう。6年前の選挙では小池晃が55万票取っているし、3年前の選挙でも吉良佳子が70万票獲得して当選している。今回もほぼ同数の票が見込めるだろう。

ということで、中川雅治、蓮舫、竹谷とし子、山添拓の4人は当選確実。小川敏夫は当選圏内という感じで、残る1議席を朝日健太郎と他の候補(田中康夫、三宅洋平、増山麗奈)が競いあう形になるのではないだろうか。

田中康夫は知名度はあるが、残念ながらもはや旬の名前ではない。また支援母体のおおさか維新の会は東京では印象がさほど良くない。橋下徹が応援演説に来ても影響力はない。3年前の選挙では維新の会が小倉淳で41万票獲得しているが、今回は40万票いくかどうか疑問である。

三宅洋平は無名であるが山本太郎(前回66万票獲得)と二人三脚選挙を行うので面白い存在となるだろう。ただ、髭ヅラは印象が良くない。選挙で外見は大事である。髭を剃ってないようではミュージシャンの片手間に政治を行うのかと思われるからだ。田中康夫同様に40万票獲得がいいところではないだろうか。社民党の増山麗奈はどれだけ女性票を取れるかがカギとなるだろうが、東京での社民党の票数は15万〜20万ぐらいしかないのでかなり苦戦をしいられるだろう。

この他にも高樹沙耶、小林興起幸などが立候補しているが20万〜30万票獲得できるかがいいところで、当選ラインと予想される50万票には遠く及ばないだろう。

金曜日, 6月 17, 2016

次の東京都知事はまず都庁職員が候補者を選ぶべき

次の都知事候補について無責任な政党や無節操なマスコミが勝手なこと言っているが、下記のことだけは言っておきたい。

第1に舛添要一を擁立した自民党および公明党には候補者を立てる資格は全くない。百条委員会の設置を拒み、舛添の疑惑解明をうやむやにしている自民党公明党に次の都知事を擁立する資格や責任があるわけない。

次にその舛添に投票した約211万有権者は猛省してもらいたい。「騙された」だの「言われたままに投票した」だのといった言い訳はなり立たない。もし、自身を省みて自分を恥じるならば、次回の選挙では棄権すべきである。

そして、候補者に関してだが、政党やマスコミが勝手なことを言う前に、まず都庁職員が候補者を推薦するなりしてからにしてほしい。マスコミは都庁職員がどんな人がいいかを聞くべきである。

水曜日, 6月 15, 2016

美食日記「ルメルシマン オカモト」(南青山)

先月29日、誕生日祝ディナーのために南青山のフレンチ・レストラン「ルメルシマン オカモト」を訪れる。今回はなんと相方がディナーを〝誕生日プレゼント〟してくれる。彼女が年輩者(母親を除く)に奢るのは基本的にありえないとか。私が「誕生日プレゼントは自転車(ミニベロ)の空気入れでも良かったのに」と軽く冗談を言うと、「それ、早く言ってよ。それなら2つでも3つでも買ってあげたのに」とちとおカンムリ・・・。m(_ _)m

 

「ルメルシマン オカモト」はシェフの岡本英樹さんが北海道出身ということもあり、北海道の食材にこだわって料理を提供してくれる。この日のメニューは下記の通り。なお、飲み物はグラス・シャンパンを1杯飲んだ後に、なかなか手に入りにくい北海道ワイン、ドメーヌ・タカヒコの「ヨイチ・ロゼ サン スーフル」を頼んだ。

・アミューズブーシュ(ウニ乗せのコンソメジュレ)
・北海道産ホワイトアスパラガスとオマール海老のソテー サバイヨンソース
・ポロ葱のテリーヌ 地鶏のレバームースとトリュフのヴィネグレット
・蛤とえんどう豆の茶碗蒸し
・新玉葱のヴルーテ フォワグラのソテーと共に
・北海道より鮮魚(時鮭)のポワレ ソース・ロワイヤル
・うさぎのロースト 北海道の季節野菜添え
・チコリコーヒーのババロワ
・イチゴソースのアイスクリーム
・飲み物とミニャルディーズ

アミューズのコンソメジュレはウニの濃厚な味わい。グラス・シャンパンの味を心地よく引き立ててくれる。北海道産ホワイトアスパラはフランス産よりは歯ごたえがしっかりしている。酸味のある卵黄のサバイヨンソースが奥深いというか上品な味わいで、オマール海老とホウイトアスパラガスをしっかりマッチングさせてくれる。なかなかの一品。

 

ポロ葱のテリーヌはシェフのスペシャリテ。正直見た目はさほどと思ってしまうが、食べてみると驚きの一言。ポロ葱の甘さと渋みが舌をとろけさせ、地鶏のレバームースとの兼ね合いも抜群で、ヴィネグレット・ソースが美味しいハーモニーを奏であげる。これは絶品。

蛤とえんどう豆の茶碗蒸しはフレンチというよ日本料理という感じ。蛤の香りが強いが、それをえんどう豆がほんのりと抑えてくれる。出汁(カツオ味だったような)もしっかり効いている。この料理、スパークリング・ワインのようなロゼにぴったりで、二人してこのワインを頼んで「正解だった」と頷き合う。

 

ヴルーテとはフランス語で「ビロードのように滑らかな」という意味らしいが、確かに甘く滑らかな味わいは的を射ている言葉だ。さほど脂っこくないフォワグラをのソテーとの相性も良い。それにしても、このヴルーテの味わいは奥深く、皿を全部舐めたくなるほどだった。

時鮭のポワレは野菜をたっぷり使ったソースと野生アスパラガス(ソバージュ)でまさに北海道を表現しているかのような料理。うさぎは北海道産ではないと思うが、鳥の胸肉を柔らかくしたような食感でとても美味。腸(?)の部分はコリコリしていて、その食感の違いを楽しめる。甘めのソースも美味しい。あっという間に食べてしまった。

 

デザートは3品。チコリコーヒーはフランスではよく飲まれているというが、私は今回が2度目のご対面。ましてやババロアは初めて。イチゴソースのアイスクリームはしっとりした味わいだった。

ということで、誕生日祝ディナーを大変美味しくいただいた。素材を活かした料理と、それに加わるソースが秀逸だった。岡本シェフはソース作りに関しては天才もしくは魔法使いと言っても過言ではないのだろうか。よく「フランス料理はソースが命」といわれるが、彼は間違いなくその命に命を注いでている。ただ、一つ苦言を申せばバケットやバターにもう少し凝ってもらいたい。これだけ美味しいソースを楽しめる店はそうそうないのだから、そのソースをもっと楽しめるパンやバターを提供してもらえると嬉しい。

最後に、店名のルメルシマンとは「感謝」の意味らしい。私もシェフおよび相方から感謝の気持ちをしっかりと受け取らせてもらった。ごちそうさまでした & ありがとうございます。

ルメルシマン オカモト
http://chefokamoto.com/

月曜日, 6月 13, 2016

次期都知事候補者に望まれる資質

舛添要一が都知事を辞任することを見越して、次期都知事候補者名が取りざたされ始めたが、候補者名が出る前に、まずその資質を問わなければならないだろう。そこで、私なり考えた候補者の資質は下記の通り。

・テレビに出ているような人でないこと。
・実務能力および実務経験に長けている人。
・法律を遵守する人。
・金銭感覚のしっかりしている人。
・できれば女性。

こう考えると、舛添がいかに不適任者であったことが分かる。では、誰がいいかとなると、実名まではまだ分からないが、区長経験者、自治省(現・総務省)関係者、法律家、大学教授などがいいのではないだろうか。

金曜日, 6月 10, 2016

入船亭扇辰@チェロキー寄席

一昨日(8日)は学芸大学駅近くで開かれた第9回「チェロキー寄席」に行ってきた。出演は入船亭扇辰。

二つ目が出演のときはお客さんが10数人の「チェロキー寄席」だが流石に真打ち。それもこの寄席の発案者の扇辰師匠ともなると、会場はいっぱいで立ち見客も出る。ただ、師匠曰く「ほとんど顔見知り」ということで会場はどことなくファンクラブ的雰囲気。そこで師匠は「若手が出るときも是非おいでください」と宣伝。

1席目は「麻のれん」。枕は当世の風潮でやばい言葉が出てくると、マズくなるという話で、テレビの収録で女乞食が出てくる「千早振る」を演じたら、スタッフがシーンとしてしまったとか。テレビという媒体だから仕方がないのかもしれないが、正直私もこうした風潮は嫌いである。で、それに応えるかのように師匠は「麻のれん」をかける。

「麻のれん」は強情っぱりの按摩の杢市が贔屓の旦那を揉んだ後に、その家に泊まることになったが、麻のれんと蚊帳を間違えて蚊に刺されるという話。この話も按摩を揶揄していることからテレビでは難しいかもしれない。それにしても、扇辰の芸は細かい。酒を飲む、塩をまぶした枝豆を食べる、はたまた蚊にいっぱい刺されるところの模写(仕草)が大袈裟でもなくワザとらしくもなく、その頃合いが絶妙。これが芸だという真髄を見せてくれた。

2席目は「さじ加減」。この演目は昨年の大手町落語会で聞いているし、「柳家喬太郎の芸賓館」でも観ている。まあ、それだけ師匠が得意としているネタなのだろう。

「さじ加減」は医者の阿部玄益が身請けしたつもりで以前懇意にしていた芸者の病を善意で治すものの、元締めは証文がなければ身請けにならないとひと騒動になる。それを最後は大岡裁きで元締めを懲らしめるというお話。ここでは扇辰は登場人物を見事に演じ分ける。阿部玄益、芸者のおなみ、茶屋の叶屋、置屋の松本屋、大家の八兵衛、八兵衛の女将さん、そして大岡越前守をそれぞれ個性豊かに小気味よいテンポで演じていく。その熱演ぶりに知っている話とはいえ、どんどん惹きよせられていく。師匠の人情噺は上手い。もちろん、最後は盛大な拍手に包まれた。

火曜日, 6月 07, 2016

Bianchiのミニベロを買った

自転車を買った。理由は簡単である。自宅そばの碑文谷ダイエーが改装閉店したため、買い物が不便になったためである。自転車に乗るのは10数年前に居候していた甥っ子にジャイアントの自転車を買ってやったことがあり、その時に何回か乗ったことがあるが、それ以来である。

自転車を買うにあたり、相方や友人らのアドバイスを聞き、5軒のサイクルショップを見て回った。そして、私が自分なりの要望を話すとお店の人はみんなスポーツタイプのミニベロを勧めた。BE-ALL、Bianchi、BRUNO、GIOS、LOUIS GARNEAUなどなど。で、悩んだ末に実用性とスポーティーさを兼ね備えたBianchiのミニベロを購入した。

購入後はまず不慣れな運転を解消するために、ダイエーのガラガラになった駐車場(改装中ですからね)でギアチェンジやブレーキに慣れたり、ジグザグ運転をしてバランス感覚を養った。その後は自宅近くの知っている道を走るなりしている。今は北は世田谷警察署、南は自由が丘までしか走っていないが、今後は天気のいい日には多摩川あたりまで足を延ばしてみようと思う。

火曜日, 5月 24, 2016

平均貯蓄が1805万円にびっくりポン

先日総務省が発表した2015年の家計調査報告によると、2人以上の世帯の平均貯蓄が1805万円(ちなみ60歳台は2402万円)で過去最高になった、と報道された。これを聞いてまず「え、1805万円も預貯金があるの」と早とちり。貯金ではなく貯蓄だった。ところが、2度びっくりなのが、その貯蓄には預貯金だけでなく、生命保険や有価証券などが含まれるということだった。

で、その平均貯蓄の内訳を詳しく見ると、預貯金は1128万円で、有価証券は264万円とのこと。となると、生命保険などが413万円になる。生命保険などの貯蓄がこんなになるのだろうか。それとも別に金銀やタンス預金をいっぱい持っているのだろうか。いずれにしろ、驚きがいっぱいの会計調査報告である。

で、私の家のことを書くと、まず預貯金は1128万円もない。そんなに現金があってどうする、というのが私の考えである。次に有価証券であるが、これはそれなりにある。というのも、祖父が小金持ちだったことから「安泰株主」であるために株の保有は多い。また、証券会社に眠っているお金もある。それゆえに、全体として平均貯蓄の1805万円は上回る。しかし、生命保険は掛け捨てだし、金銀プラチナも持っていない。タンス預金もない。w

こう考えると、私は金持ちなのか金持ちでないのかよく解らなくなる。(笑)今度、友人たちと酒を飲むときに聞いてみよう。みんなどれぐらい持っているのだろうか・・・。いずれにしろ、平均貯蓄が1805万円というのはびっくりである。

ただ、貯蓄1億円の世帯が1で、100万円の世帯が4だとすると、1億400万円➗5=2080万円という計算が成り立つ。それを考えると、7割以上の世帯が平均貯蓄を下回るという調査報告には納得である。日本は間違いなく格差社会である。


平均貯蓄額1800万円ってどこの話? それは庶民が「平均の下の下」の国 http://www.j-cast.com/kaisha/2016/05/18267130.html

火曜日, 5月 17, 2016

自民党および公明党にも連帯責任がある

猪瀬直樹は自民党の支援、公明党の支持で当選した。しかし、徳洲会からの5000万円献金問題で辞任した。

舛添要一は自民党および公明党推薦で当選した。しかし、現在報道されているようにその公私混同ぶりは酷いの一言につきる。こんな政治とカネにめちゃくちゃな男が都知事でいるのはナンセンス極まりない。即刻辞任してもらいたい。

そして、この2人を選挙でバックアップした自民党および公明党の責任は重い。「支援」「支持」「推薦」と名は違えど、実質公認候補と変わりはない。どちらの選挙でも党幹部は支援演説を行っているし、自民党も公明党もその組織を使って動員も行っている。

よって、舛添が辞任した場合、自民党および公明党には連帯責任がある。それゆえ、次の都知事選で自民党および公明党は候補者を擁立する権利もしくは資格はない。それとも厚顔無恥にも「後援」とか「お助け」とか言って、また候補者を擁立するのだろうか。

東京都の有権者の皆さん、そろそろ目を覚ましましょう。自民党や公明党が担ぐ候補者にロクな奴はいません。

金曜日, 5月 13, 2016

春風亭正太郎@チェロキー寄席

一昨日(11日)は学芸大学駅近くで開かれた第8回「チェロキー寄席」に行ってきた。出演は春風亭正太郎。彼の自宅から着物(高座用)で歩いて来れるというすぐそばにあり、生まれも近くという生粋の地元出身の落語家。

1席目は「そば清」。枕は先日見に行ったという御柱祭の話。御柱祭は7年毎(6年に1回)のお祭りだが、木落しとかは有名だが祭りの期間がちょっと長すぎるのが難点とか。

「そば清」はそばの大食いの清兵衛さんの話。オチは清兵衛さんがある草(人を溶かすと消化剤)を食べて、ソバが羽織姿になってしまうというもの。いつの世でも大食い競争というものはあるが、これはそうした風潮を揶揄しているのかもしれない。この噺はいかにメリハリを効かせて聞かせるかが噺家の腕の見せ所である。正太郎はその点をしっかり心がけているようで、そば、うどん、きしめん、とろろそばの食べ方(すする音の違いなど)を織り交ぜながら、客の心をしっかり引き寄せて演じていた。

2席は「蒟蒻問答」。枕は昨今話題になっている『笑点』の次期メンバーは誰かという話。自分は絶対ないと断言。それはそうだろう。残念ながら今の時代は二つ目(円楽や木久翁は二つ目の時にメンバーになっている)にお誘いはこないだろう。

さて、「蒟蒻問答」は住職になりすました蒟蒻屋の六兵衛と越前永平寺の僧との問答のお話。仏教用語やその例えが飛び交うので少し難解ではあるが、正太郎はあらかじめ、落語と仏教の深いつながりを説明していたこともあり、観客を巧みに噺に引き込ませていく。この人、本当に上手くなっている。今後も注目していきたい。

水曜日, 5月 11, 2016

映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』を観る

久しぶりに映画を観る。情けないことに今年初めてである。昨年観た映画はすべて漫画や小説、舞台が原作だったので、いわゆるオリジナル脚本を観るのはもっと久しぶりである。

あらすじは、残留思念を読み取ることができる仙石和彦(野村萬斎)が、かつてのお笑いコンビ「マイティーズ」の相棒マイティ丸山(宮迫博之)と共に行方不明のピアノ教師沢村雪絵(木村文乃)を、掌でスキャニングするという超能力を使って犯人を捜すというもの。

主人公の野村萬斎と宮迫博之の2人はとてもじゃないがお笑いコンビになれるようなアンサンブルはなく、反対にそのチグハグしたところが興味深い。ただ、ヒロインというか沢村雪絵を探してもらう依頼人の秋山亜美役の杉咲花とトリオで演じると、3人ともイキイキしているのが面白い。つまり、この映画の主役は2人ではなく3人なのかもしれない。

一方で、ヒロインともいうべき木村文乃に対する金子修介監督の愛情は尋常でない。私は彼の映画を何本も観ているが、今回ほどヒロインのアップシーンが多い映画は観たことがない。(笑)あと、儲け役だったのはボンボン刑事を演じた安田章大。肩肘張らず飄々と演技をするところは好感が持てる。ただ、豹変してからはもう少し凄みというか恐ろしさを見せつけて欲しかった。でも、彼は役者としていい資質を持っていると思う。

映画を観ながら思ったことは(多くの観客もそう思うだろうが)、これは映画かテレビでシリーズ化するための実験作なのか、それとも次なる大作を作るための伏線もしくは序章なのか、ということである。それゆえに、少々欲求不満な部分はあるが、それでもテレビドラマのように犯人逮捕で簡単にチャンチャンと終わるのとは違い、小道具に関するエピソードを含めてひと捻りもふた捻りもされている。

映画のなかで「才能とは自分のためにあるのではなくて,他の人のためにある」とセリフを書く古沢良太は才気あふれる脚本家であるので、次に金子監督と組むときはもっとスケールのある脚本を書いて『ガメラ』や『DEATH NOTE デスノート』を上回る作品を一緒に作ってもらいたい。

スキャナー 記憶のカケラをよむ男
http://www.scanner-movie.jp/

金曜日, 5月 06, 2016

ダイエー碑文谷店(通称:碑文谷ダイエー)が閉店

昨日(5日)自宅近くの「ダイエー碑文谷店」(通称:碑文谷ダイエー)が閉店した。1975年開店なので、40年余りの歴史に幕を下ろしたわけである。

以前のブログに書いたが、碑文谷ダイエーはボーリングのトーヨーボールとして建てられていたビルがボーリングブームが去ってしまったために、急遽ボーリング場から当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったダイエーが東京の旗艦店としてオープンさせたスーパーである。

開店当初は食料品が豊富で安かったが、衣類は関西テイストのセンスの悪いものが多く、正直評判はイマイチであった。それでも、いろいろと改善していったことと駐車場の広さもあってか1989年からのピーク時には年間売り上げ200億円を超す人気店になった。

しかし、ダイエー本体は多角経営(また不必要な地方の百貨店を買収したり)がたったって、経営は衰退の一歩をたどるようになり、結局はかつてライバルであったジャスコ(現在のイオン)に買収されることになってしまった。そして、ダイエー碑文谷店も新たにイオンの店になるべく閉店するに至った。

さて、私ごとであるが、碑文谷ダイエーの閉店はかなり痛い。というのも、このあたりには商店がほとんどなくスーパー・オオゼキぐらいしかない。ここは値段は安いものの品揃えが手薄で好きになれない。それゆえに、これまで何かと碑文谷ダイエーを頼りにしていた私としては少々辛い。そこで、仕方なく自転車でも買おうか迷っている。しかし、あと半年もすればイオンスタイルとしてオープンするのだから、買う必要もないかと思ってしまう・・・。こういうときは優柔不断な私である。(笑)

 

写真左:閉店したダイエー碑文谷店本館
  右:別館にはすでに「イオン」の看板が


水曜日, 4月 27, 2016

熊本地震、義援金・寄付金は各市町村などへ直接送ろう

東日本大震災の時、日本赤十字社の義援金の使われ方および届き方の遅さには疑問を抱いた。それゆえに、私は義援金はサンマ祭りを通じて目黒区と友好都市関係ある気仙沼市に目黒区を通じて寄付をした。この義援金は今も続いていて、目黒区のホームページによると、これまでの総額は1億4,091万7,319円にもなる。そして、私はクラウドファンディングを通じて個々の事業にも幾つか支援をした。

さて、今回の熊本地震である。被害は甚大である。

熊本市は好きな町の一つである。熊本県立劇場(ただいま休館中)にもお世話になったことがある。また阿蘇温泉には雑誌取材で訪れたこともある。それゆえに、支援をしなければならないと、思っている。

そして、今回もまずは義援金もしくは寄付金を各市町村へ直接送ろうと思う。また、個々の復旧もしくは再建事業に関してはのちのちクラウドファンディングを通じても支援をしようと思う。全てのところに寄付することはできないと思うが、参考までに下記のようなところが寄付を募っている。

熊本市・熊本地震災害への支援等(義援金・寄附金・熊本城支援金)について
http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=12552

南阿蘇村で被災された方の義援金を募集します
http://www.vill.minamiaso.lg.jp/soshiki/14/gien.html

西原村災害義援金の受付について
http://www.vill.nishihara.kumamoto.jp/emergency/gienkin.html

熊本地震 宇土市庁舎再建寄付金及び義援金の募集について
http://www.city.uto.kumamoto.jp/q/aview/1/13184.html

熊本地震に伴う南阿蘇鉄道 復旧義援金、口座のご案内
http://www.mt-torokko.com/info/index.cgi?mode=dsp&no=54&num=

写真は熊本日日新聞より