水曜日, 2月 14, 2018

如月の三枚看板 喬太郎 + 文蔵 + 扇辰

昨日(13日)は銀座ブロッサムで開かれた落語会“9年目だヨ”「如月の三枚看板 喬太郎 + 文蔵 + 扇辰」を聞いてきた。チケットは完売。出演者と演目は下記の通り。

橘家かな文 『やかん』
入船亭扇辰 『紫檀楼古木』(したんろうふるき)
橘家文蔵  『化け物使い』
 〜 仲入り 〜
柳家喬太郎 『ぺたりこん』

開口一番の橘家かな文は橘家文蔵の弟子。昨年のこの会の開口一番も彼だった。噺の初めは彼の少し甲高い声がマイクに合わず耳にキンキンきたが、途中から音響さんが気づいたのかマイクのトーンを下げてとても聞きやすくなると共に、『やかん』の講談調部分からはテンポも良く、観客から大きな拍手をもらっていた。続いて登場した○○師匠も、どうしてあの師匠からどうしてこんな上手い前座さんが生まれるんだろうか、と感心しきりであった。同感。

出囃子がなぜか「Happy Birthday to You」。さて誰の誕生日だろうか、と登場したのは入船亭扇辰。実は私と扇辰師匠は最寄駅が一緒で、この日も東銀座まで同じ電車の車両で御一緒だった。で、扇辰は登場するなり舞台袖のお囃子・恩田えり社中に怒りの一喝(笑)をしてから本題に。『紫檀楼古木』はキセルの間にあるラオと呼ばれる竹を交換するラオ屋と御新造さんが狂歌を交わすというとても風情のある落語である。そのなかでラオ屋と御新造さんの間を行き来する女中のきよをうまく際立てさせて扇辰は噺を進めていく。「ラオ屋あぁ〜〜、キセル」という売り声の名調子と共に江戸の粋を十二分に味わせてもらえる一席だった。お見事。

続いては三代目橘家文蔵。まずは平昌オリンピックをマクラに。金がかかっていないオリピックは面白くない、と。私はどうして?と思ったら、師匠の金がかかっていないは賭け事の方であり思わず納得。(苦笑)そして、座布団に寝てのリュージュ姿には場内大爆笑。本題の『化け物使い』は人使いの粗いご隠居が人間ばかりでなく化け物までが音を上げてしまうという有名な噺。私はこの噺をこれまでに何人もの噺家で聞いてきたが、コワモテの師匠が化け物を心優しく演じるのに吹き出さざるをえなかった。文蔵師匠、三代目を襲名してそろそろ1年半になるが、風格も出てきて列記しとした橘家文蔵になっていた。よっ、男前!

仲入りを挟んでトリは柳家喬太郎。登場するやいなや観客に向かって「なんでみんなそんな服装なの、銀座でしょ、アルマーニを着なきゃ」と。これにはお客も唖然の大受け。そしては本題はサラリーマンの悲哀を描いた三遊亭圓丈作の『ぺたりこん』。机の上についた左手が離れなくなって、社員から備品扱いになってしまうというカフカか筒井康隆を思い浮かべてしまうシュールなお話。喬太郎師匠は古典も新作もオールマイティーな落語家であるが、初めて聞く不条理話も上手い。この人は本当にウルトラな噺家だ。

来年は節目の10回目。大いに楽しみである。

火曜日, 2月 06, 2018

美食日記『ロムデュタン シニエ ア・ニュ』(銀座)

久しぶりの美食日記。今回は昨年11月の伊勢丹シャンパーニュの祭典で手に入れた「ドゥーツ」のロゼと、手に入れにくい北海道ワイン「ドメイン・タカヒコ」のピノを美味しい料理と味わいがために、BYO(ワイン持ち込みOK)でGINZA SIX13階にある「ロム デュタン シニエ ア・ニュ」を訪れた。ここは広尾にあるアニュの姉妹店で昨年4月にオープン。シェフは広尾でスー・シェフとして活躍していた簑原祐一さん。支配人はメートルドテルだった新井哲成さんが務めている。

この日のメニューは下記の通り。

・アオリカのコンフィ
・鰤のセビーチェ
・白子のムニエル
・本日の鮮魚(桜鱒のポワレ)
・鮑と筍
・和牛のバベット
・シェーブル
・ワゴンデザート(モンブラン、プディングなど)
・飲み物(コーヒー)と小菓子

訪れたのは2月3日節分の日。席についてすぐ私が相方に「今年の恵方巻にはマグロやカニなどの高級食材をノリで巻いて、その上に金粉やキャビアが載っている15000円で売り出されたものがあるね」と話をしていたら、いきなり金粉とキャビアが乗ったアオリイカのコンフィがアミューズとして登場。これには私も思わず苦笑。

 

続く「鰤のセビーチェ」は鰤と大根のミルフィーユといった感じだが、そのテイストはどことなく和食感に満ちていていた。

「白子のムニエル」は春菊のペーストがポイント。春菊とバターなどを合わせたペーストは食材に広がりを与える美味なソース。これを使えば白身魚(例えば太刀魚)のポワレと合わせたら、美味しいだろうなあと想像が膨らむ。一方で相方は私も作ってみようかな、と。ほんまいかいなあ。

 

本日の鮮魚は「桜鱒のポワレ」。低温調理された桜鱒の身はほんのり温かくレアな感じだが、刺身と焼き魚の中間の味を見事に表現。泡のノイリーソース(?)にもマッチしていて美味。これには相方はこれは私は作れないなあ、と。当たり前でしょう。w

「鮑と筍」は試行錯誤の一品らしい。鮑をメインにするか魚のを挟んだ筍のどちらに比重を重くおくべきか迷っているらしかった。まあ、器からしてちょっと食べにくかったので、そこは改善してほしい。で、私は鮑はいつでも食べられるのだから、旬を大事にするならやはり筍をメインにする方に一票入れたい。

 

メインディッシュは「和牛のバベット」。バベットとはフランス語でヨダレカケという意味で、いわゆるハラミ肉で牛のなかでも稀少かつ恒久な部位。和牛はどこ産のものか知らないかとにかく柔らかく、赤身の旨味をしっかり表現。こうしたシンプルな味だけでも満足なのだが、それにスライスされた黒トリフもトッピングされ、トリフの薫りと共に食べる肉も美味しい。肉好きにはたまらないステーキだ。

 

デザートはシェーブルに始まり、ワゴンデザート(モンブラン、プディングなど)、そして最後に小菓子と飲み物の3連発。私は甘党でないので、ここらに関しては書くのはスルーさせてもらうが、相方はスイーツは別腹と言わんばかり、いろいろと訪張っていた。

 

こちらの店にはオープン1ヶ月後ぐらいに来たのだが、その時はまだ肩肘を張った感じの料理でちょっとという感じだったが、今回は腕を上げたというか妙な力が抜けていて、和のテイストをうまく取り入れた感性で、シェフの個性もしっかり表れていてとても好感がもてた。また、どの料理も持ち込んだシャンパンとワインにマッチしていて感謝感謝。あと写真を撮るのを忘れたが、軟水にもかかわらず炭酸が入っている「奥会津の炭酸水」というのがとても美味しかった。ヨーロッパの硬水の炭酸水に比べてマイルドで優しく飲みやすい。

土曜日, 1月 13, 2018

春風亭小朝・春風亭昇太・林家たい平 新春爆笑三人会@パーシモンホール

昨日(12日)はめぐろパーシモンホールで開かれた「春風亭小朝・春風亭昇太・林家たい平 新春爆笑三人会」を聞いてきた。昨年の会(出演者は違う)はちょっと空席が目立ったが今回は人気メンバーということもあり前売で完売。もちろん平日の昼公演ということもあり、客席のほとんどは高齢者ばかり。ただし女性客の方が男性客より多いのにはびっくり。誰が女性受けするのだろうか!? なお演目は下記の通り。

春風亭昇咲  『寿限無』
春風亭昇太  『看板の一』
春風亭小朝  『芝浜』
 〜 仲入り 〜
柳貴家雪之介  太神楽     
林家たい平  『猫の災難』

開口一番はイガグリ頭の春風亭昇咲。春風亭昇太の9番目の弟子。演目は前座お決まりの『寿限無』。昇咲の滑舌は明快だが、坊さん、父親、母親、子供、婆さんの声色の使い分けの変化がかなり乏しい。もう少し強弱、抑揚、間合いなどの工夫してもらいたい。まだまだ勉強、前座はつらいよ。

春風亭昇太は開口一番が自分の弟子が出ていたせいか、ちょっと気がきでない状態で登場。それでもマクラでお得意の「結婚できない」ネタをたっぷり披露。最後には「私は自分で稼いだ金は全部自分で使えるんだ」と開き直り。いいぞ。w さて『看板の一』(かんばんのピン)は博打話。新春や正月らしいネタではないが、それでもそれを滑稽かつ軽快にまくし立て行く。そのせいか、ちょっと聞きづらい部分もあったのが残念。

春風亭小朝はマクラもなく本題へ。小朝は所作もバッチリ、夫婦間のやり取り上手い。しかし、申し訳ないが髪型が悪い。体型や身なりで人を判断するのは悪いとわかっているが、落語は時代をも売る商売である。テレビに出る今風タレントとは違うのだ。というより、小朝はもはや以前言われた「金髪ブタ野郎」ではない。髪がかなり薄いので「金髪ハゲ野郎」状態なのである。これではいくら上手い落語も見聞きしていも興醒めしてしまう。その昔落語といえば寄席(定席)もしくラジオで聴くだけのものだったが、今やホール落語はあたり前の時代。そんな時に江戸時代の落語を話すのに金髪ハゲ野郎では様にならない。これではいくら上手くても江戸の情景が浮かび上がってこない。それゆえに、私は『芝浜』の最後の女将さんがお金を隠していたくだりでは目を瞑って聞いた。小朝には悪いがとてもじゃないが、あの顔および髪を見たら『芝浜』も芝浦の浜辺でなく、ハワイの浜辺になってしまう。古典に金髪はマッチしない。早く金髪に別れを告げるべきである。

仲入りがは皿回しの曲芸の大神楽。出刃包丁を使った芸には観客も「やめた方がいいよ」とか「怖い」とか余計なひそひそ声があちこちから。まあ、私は寄席(定席)で見慣れている上、彼が大神楽の大名人の後継者であることも知っているので、しっかりと柳貴家雪之介の芸を楽しむことができた。

林家たい平は素晴らしい。マクラでトイレネタを披露する同時に、『笑点』の「大月 vs 秩父」戦争の裏話というか先輩の三遊亭小遊三を立てることもする。そして、本題の『猫の災難』に入ると、こうも人は酒に酔うのかと思うぐらいの、酒の飲み方と酔い方をシラフで演じる。いや〜、とにかく面白い。説明の仕様がないほど面白い。『猫の災難』は爆笑王・柳家権太楼のメチャクチャに面白いのを聞いたことがあるが、それに負けずと劣らずたい平の『猫の災難』も素晴らしかった。権太楼の後を受け継ぐ爆笑王はたい平で決まりだ、と思わせる一席だった。

木曜日, 1月 11, 2018

第23回チェロキー寄席(市弥 & 一蔵)

昨日(10日)は学芸大学「Cherokee LIVE TAVERN」で春風亭一蔵と柳亭市弥出演の「チェロキー寄席」を聞いてきた。春風亭一蔵は江戸弁落語の第一人者・春風亭一朝(時代劇の江戸弁指導もしている)の弟子。柳亭市弥は落語協会会長であり、大相撲中継で花道側の席にたまに座っている柳亭市馬の弟子。なお、演目は下記の通り。

春風亭一蔵  『熊の皮』
柳亭市弥   『試し酒』
 〜 仲入り 〜
柳亭市弥   『初天神』
春風亭一蔵  『宿屋の富』

1席目は「熊の皮」。NHK『超入門 ! 落語 THE MOVIE』で三遊亭遊雀の語りで放映されたが、髪さんの尻に敷かれる情けない甚兵衛が、世話になっている医者へ行って、髪さんに言われた口上をしどろもどろで伝えるという噺。春風亭一蔵はその巨体(100キロ以上はある)を上下左右に動かしながら甚兵衛夫婦を滑稽に演じていくが、甚兵衛と医者のくだりになると少し甘くなってしまう。ある意味難しいオチなので、その点を明確にしてほしかった。

2席目は「試し酒」。五升飲むという大酒の久蔵の話。これは話うんぬんより、その飲む動作を楽しむ落語といった方がいいかもしれない。よく芝居では本当の酒飲みは酔う様が下手だと言われるが、これはどうやら落語にも似たようなところがあるのかもしれない。柳亭市弥は扇子を使って上手く飲むには飲むが、その酔い方が少し甘い。もう少し大胆に酔った様を表現しても酔いのではないだろうか。そうすれば「先に表の酒屋で試しに五升飲んできた」というオチが一層効果があるような気がする。

3席目は「初天神」。枕で意外にも高校・大学ではラグビー部だったとプロフィールを明かす柳亭市弥。よく見れば耳はラグビーをやっていた影響で少し変形している。で、正月ということで定番の「初天神」。これまでに何人も「初天神」を聞いてきたが、市弥が演じる子どもは最も可愛くそしてズル賢い。できれば、親父の声色にもう少し凄味を加えてもらえれば、言うことなしだ。市弥にはイケメンだけでなく愛嬌という武器もあるので、それを使って師匠のような古典落語の王道を歩んでていってもらいたい。

4席目は「宿屋の富」。神田馬喰町の宿屋に泊まった金には困らないという大ボラ吹きの男が、なけなしの金で買った富くじに当たるという滑稽噺。春風亭一蔵の噺ぶりは巨体を生かすべくツッパリで能動的である。下手な引き技などもない。前回ここで彼が演じた「阿武松」は秀逸だったが、それ比べると今回の「宿屋の富」は人の内面(金に対する欲)を引き技で表現してもよかったのではないかと思う。とはいえ、彼には大きな体を活かして大きな噺をする落語家になってもらいたい。

月曜日, 11月 27, 2017

先日の飲み屋での初耳会話

「北海道ではコンビニでおにぎりを買うと、店員に必ず『温めますか』と聞かれます」
「ホント???」
「えええ〜、自宅でも温めないんですか」
「温めないよ」
「袋の上の方をちょっと切って、温めると美味しいですよ」
「なんか海苔のパリパリ感がなくなりそう」
「とにかく試してみてくださいよ〜」
で、ネットで調べてみたら、北海道以外でも聞くところはかなりあるみたいです。でも、東京で聞かれたことは一度もないなあ・・・。

月曜日, 11月 06, 2017

柳家喬太郎欧州公演(ゲネプロ)@渋谷ユーロライブ

昨日(5日)は渋谷ユーロライブ行われた「柳家喬太郎欧州公演」(ゲネプロ)を聞く。落語家による海外公演はこれまでにも何度か行われている。また喬太郎の師匠である柳家さん喬のように定期的にアメリカの大学に行って落語を教えている人もいる。今回は初めて外国へ行くという柳家喬太郎に、二つ目の春風亭正太郎が同行する。

柳家喬太郎   落語の説明 &『寝床』
春風亭正太郎  『反対俥』
柳家喬太郎   『うどん屋』
喬太郎&正太郎 Q&A

ゲネプロといっても喬太郎はカンニングペーパーを持参して、字幕をちょこちょこ気にしながらの語り。始めは「やりづらえ〜」とか「自由に喋りたい」といいだして、ゲネプロというよりほとんど初稽古状態。それでもそこはプロ。次第に慣れてくると前列部分に座った在日外国人相手に時折つたない英語を取り混ぜながら巧妙に噺をすすめていく。

一方、春風亭正太郎は喬太郎よりは字幕との間合いを理解しているのか、カンニングペーパーなどなくしっかりと演じていく。しかし、こちらも噺が進んで早口になると、字幕が噛み合わなくなってしまう。

と普段の落語会と全く違う、ある意味バックステージ的な落語を聞かせてもらって興味深かった。ただ、私は元演劇制作者でもあるので、観客から料金を取る公演なのだから、もう少ししっかりとした公演を見たいとちょっと苦言を呈さざるをえない。しかし、まだまだ試行錯誤の段階であり、最後のQ&Aで喬太郎と正太郎が外国人観客の言葉に神妙に耳を傾けているなど有意義な点も多かったと思う。

さて、こうした公演は海外で公演をするだけでなく、英字新聞、交流文化センター、外資企業などと提携するなり、外国人が多く滞在するホテルとタイアップするなりして、国内で行っても面白いのではないだろうか。そして、いつの日にか末広亭でも行われてほしいものである。

月曜日, 10月 23, 2017

衆議院選挙、私が住む東京5区の結果分析

先日書いた「状況分析」に続いての結果分析です。まずは結果は下記の通り。

若宮健嗣 自由民主党  101,314票 41.15% 【当選】
手塚仁雄 立憲民主党  99,182票 40.28% (比例復活)
福田峰之 希望の党   45,737票 18.57%

三つ巴の戦いでなく自民若宮 vs 立憲手塚の戦いとなったが、希望福田が意外に健闘したとも言える。これは自民および立憲への批判票というか、小池好きがかなりいるという証でもあろう。

若宮はやはり選挙上手であった。創価学会をはじめ数多くの宗教団体、商工会(商店街)、町会などをしっかり押さえていて、演説では聴衆がほとんどいないにもかかわらず、予想通り10万票を獲得した。

一方の手塚は選挙下手であった。共産党の3万票をもらっても10万票に手が届かなかった。手塚はFacebookのアカウントを持っているが、Twitterのアカウントを持っていなかった。今回の選挙でTwitterの速効性、拡張性が威力を発揮したのは周知のことであるが、手塚はそれに全く手をつけなかった。蓮舫、野田佳彦、枝野幸男ら何人も応援演説に来たにもかかわらず、Twitterのアカウントを持っていなかったために、うまく宣伝することができなかった。加えて、彼は相変わらずの演説下手でもある。早稲田大学雄弁会出身なのに。

私は立憲民主党に最初に寄付をした922人の1人だが手塚には失望した。比例区でいくら復活して国会議員になれたとはいえ、地域にほとんど根を下ろさず、また浮動層をも把握できていないようでは、次の選挙でも勝つことはできないであろう。東京5区で自民党を下すには、蓮舫に登場してもらって、手塚は比例区へ回ってもらうしかない。

火曜日, 10月 17, 2017

衆議院選挙、私が住む東京5区の状況分析

選挙区割りの変更により、駒場、青葉台、上目黒、中目黒、下目黒など目黒区全体の3分の1近くが東京7区へ変更、世田谷区の池尻・三宿が移入されたために、当日有権者数は前回の48万人から少し減って46万人ぐらい。

前回選挙の結果は下記の通り(最終投票率:55.16%)
若宮健嗣 自由民主党 102,424票 39.7% 【当選】
手塚仁雄 民主党 66,255票 25.7%
三谷英弘 無所属 44,103票 17.1%
沢井正代 日本共産党 32,140票 12.5%
ドクター・中松 無所属 12,777票

そして、今回の立候補者は下記の通り
手塚仁雄 立憲民主党 元
福田峰之 希望の党  前(元自民党)
若宮健嗣 自由民主党 前

共産党が候補者を下ろしたために、いわゆる三つ巴の戦い。現職の若宮は防衛副大臣を務めるなど自民党ではタカ派の1人。手塚は野田佳彦の盟友だが当初より小池百合子の排除リストに入っていた。というのも、自民党の福田峰之(神奈川8区)が自民党を離党して、希望の党で東京5区から出ることが決まっていたからである。

ということで、実際は三つ巴の戦いでなく、保守2人リベラル1人の戦いである。こうなると、共産党3万票を確保した手塚が有利と思いがちだが、手塚は選挙下手で有名。演説も上手くはない。それに対して若宮は選挙上手で、福田が来たところで10万票は取りそうである。こうなると、手塚が若宮に勝つ残された道は数多くの応援弁士を呼ぶことだろう。枝野幸男や長妻昭だけでなく、数多くの地元有力者や著名人に応援を依頼するしかない。

木曜日, 9月 14, 2017

第21回チェロキー寄席(小辰 & 朝之助)

昨日(13日)は学芸大学「Cherokee LIVE TAVERN」で入船亭小辰と春風亭朝之助出演の「チェロキー寄席」を聞いてきた。入船亭小辰は「チェロキー寄席」の肝いりもしくは元締めでもある入船亭扇辰の弟子。春風亭朝之助は江戸弁落語の第一人者・春風亭一朝の弟子。ちなみに、朝之助はチラシにあるような坊主頭でなく、短いながらも毛はフサフサしている。なお、演目は下記の通り。

入船亭小辰  『高砂や』
春風亭朝之助 『啞の釣り』
 〜 仲入り 〜
春風亭朝之助 『だくだく』
入船亭小辰  『替り目』

1席目は「高砂や」。かの有名な謡曲「高砂や〜、この浦舟に、帆を上げて・・・」に纏わる噺。入船亭小辰は歌を交えながら割と淡々と話していく。枕が長く客のノリもさほどでなかったせいもあるかもしれないが、本題はもっと抑揚をはっきりさせて演じてもらいたかった。

2席目は「啞の釣り」。初めて聞く。この落語は差別用語が使われることをあり、今日高座にかける落語家は少ないと思う。上野不忍池は神社仏閣にある池なので殺生禁断の池。ということで釣りは禁止。しかし、そこで毎夜釣りしていた七兵衛は与太郎に知られて、一緒に釣りに出かけるが役人に捕まってしまう。親孝行のための釣りだと言い訳するが・・・。春風亭朝之助は難しい噺を淀みなく話すが七兵衛と与太郎の違いが少し曖昧。表情をしっかり変えるか、話し方のスピードを変えるなりしてほしい。そうすれば、この難しい噺というか、他の落語家が手がけない噺をしっかりと持ちネタにすることができるだろう。

3席目は「だくだく」。滑稽噺の名作。家財道具一式を売り払った八兵衛は絵描きに部屋の中に床の間、茶箪笥、金庫など家財道具一式を描いてもらう。そんな部屋に泥棒が入り、噺がドタバタになっていく。前半の「啞の釣り」では少し苦戦していた春風亭朝之助だったが、こちらは師匠譲りの江戸弁を思う存分発揮して、水を得た魚のように快調に噺を進めていき、観客のツボをうまく掴んでいく。柳朝、一朝と続く江戸弁落語の継承者になってもらいたい。

4席目は「替り目」。初めて聞く落語。酔っ払いが自分の家の前で、車屋(人力車)を止めて、自分の家まで送ってくれと・・・。そして、今度は家の前を通ったうどん屋に冷酒をお燗してもらう・・・。朝之助同様に前半の「高砂や」では歌に苦労していた入船亭小辰だが、今度の酔っ払い顔というか酩酊する表情はとても上手い。その様はほのかに大師匠の入船亭扇橋を彷彿させる。こう思うと、小辰は江戸落語の王道を歩んでいくに違いない。

次回のチェロキー寄席(11月8日夜8時開演)は真打・入船亭扇辰の独演会。東横線沿線の皆さん、お時間のある方は是非とも足を運んでみてください。

木曜日, 9月 07, 2017

正太郎・ぴっかり☆二人会その2

昨日(6日)は西新宿の「ミュージック・テイト西新宿店」で春風亭正太郎と春風亭ぴっかり☆出演の『どちらがドッカン!正太郎・ぴっかり☆二人会その2』を聞いてきた。会場は普段は落語・演歌のCDを扱うお店。

春風亭正太郎は春風亭正朝の弟子。春風亭ぴっかり☆は春風亭小朝の弟子。ということで、二人は5代目春風亭柳朝(私はこの人を子供の頃、大正テレビ寄席など見ていて結構好きだった)の孫弟子にあたる。演目は下記の通り。

正太郎&ぴっかり☆ くじ引き雑談
 〜 仲入り 〜
春風亭正太郎   『明烏』
春風亭ぴっかり☆ 『徂徠豆腐』

前半は40分におよぶ二人の雑談。謝楽祭やディナーショーなどいろいろな話が出たが一番興味を引いたのが「真打昇進」。その中で正太郎が「我々もあと2〜3年後に可能性がある」というと、ぴっかり☆は「え〜、真打ですかぁ。あと2〜3年、もうそんなですかあ」と驚く。確かに二人もそれぐらいのキャリアになっているが、ぴっかり☆はまだまだその心構えがないような感じであった。

『明烏』は代表的な廓噺である。ただし、登場人物が多くて結構難しい。主人公の若旦那・時次郎、その父親(日向屋半兵衛)、町内の札付きの遊び人・源兵衛と太助、女郎屋の主(お巫女頭)、そして遊女・浦里と6人も主要人物が登場する。それゆえに、演じ分けるのがかなりやっかいである。そのために若手落語家はどうしても背景描写や地語りがおろそかになりやすい。春風亭正太郎はその点は無難にこなすが、ただ会場がお店というせいもあるせいかもしれないが、吉原の町並みを思い浮かべるに至らない。それでもサゲ近くの主人公と遊女の色香などはいい味を出していた。もう少しこの話を煮詰めていけば得意演目にできるのではないだろうか。

『徂徠豆腐』は豆腐屋七兵衛と貧乏浪人・荻生総右衛門(後の徂来)の人情噺。これを女流落語家が演じるのは結構難儀なのではないかと思う。しかし、これが春風亭ぴっかり☆の手にかかるなんか不思議な世界になる。多くの女流落語家は髪をショートヘアにするか髪を束ねるかして、男性と同じような振る舞いをするが、ぴっかり☆はもじゃもじゃヘアなので、どうしても見た目では江戸時代に入り込むことはできない。しかしながら、話が進むにつれてなんか時空を超越した女性ならでは世界を描いていき、下町人情噺のように聞こえてくる。現在の彼女は落語界のアイドル的存在だが、今回の正太郎など実力派二ツ目と競演していき、これまでにない女流落語の世界を築いていってもらいたい。そうすれば、望もうが望むまいが真打になる日もそう遠くはないだろう。