月曜日, 8月 15, 2016

「日の丸を背負う」でなく「日の丸を胸に」で

オリンピック放送のなかで日本人選手に対して「日の丸を背負ってプレイをする」という言葉がよく使われる。私はこの言葉が好きではない。

私は国語学者でないから「日の丸を背負う」という言葉の語源・起源・由来は知らないが、その意味(日本の代表として戦う)を考えると、間違いなく昭和以降の言葉であろう。そして、それは第2次大戦以降に使われたのだろうか、それとも戦前から使われていたのだろうか、によって意味合いも変わるような気がする。

もし戦前より使われているとしたら、これは国粋主義的な意味合いが強い。また戦後より使われているとしたら、何処の誰が言ったかによって意味合いが変わるような気がする。競技関係者が使い始めたなら、それは戦前同様に戦場に行く兵士を送り出すような気持ちが含まれていて、とても感心することはできない。一方で、マスコミ関係者が使い始めた言葉だとしたら、それは「戦後の復興」を後押しするかのような意味合いを含めているのかもしれない。ただ、今日ではそうした意味合いは全くなくなっているが。

いずれにしても、今日の日本において日本人選手に「日の丸を背負う」という言葉は精神的負担をかけすぎているような気がする。せめて「日の丸を胸に」という具体性のある言葉でいいのではないだろうか。

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