「ドラえもん」も「鉄腕アトム」もどちらもその動力は原子力だ。そのために、今回の福島第一原発事故によって、妙に悪者扱いにされている。正直、私もテレビ朝日の「ドラえもん募金」という言葉に違和感を抱いた。しかし、ドラえもんも鉄腕アトムも決して悪くない。
ドラえもんに内蔵されている動力の原子炉は、食べたものを原子レベルにまで分解して、そこからエネルギーを作り出すもののようで、核分裂エネルギーによって動いているわけではないようだ。
一方、鉄腕アトムの動力は小型原子炉で、こちらは明らかに核分裂のエネルギーで動いている。そもそもアトムとは原子であり、妹の名前はウランちゃんなのだから、とても非核エネルギーとはいえない。そのために長らくそして今でも原発推進のために利用されているような気がする。
しかし、手塚治虫は反原発論者である。ふゅーじょんぷろだくとが編集発行している漫画誌「コミックボックス」が手塚治虫は『私も原発に反対です』というインタビューを載せている。そのインタビュー記事を掲げてふゅーじょんぷろだく代表の才谷遼氏は脱原発デモに参加している。
「ドラえもん」にしろ「鉄腕アトム」にしろ、その動力である原子力は現実離れしているが平和利用が目的であって、利権と癒着の構造の上になりたっている原発とはほど遠い存在なのである。原発事故によって「ドラえもん」も「鉄腕アトム」もなんとなくその身が狭くなってしまったが、悪いのは彼らでは決してない。もし、今後「ドラえもん」や「鉄腕アトム」が漫画やテレビで見られるなくなってしまったら、その責任はもちろん東京電力と政府にある。
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