土曜日, 2月 26, 2022

プーチンはロシアの信用を完全に失墜させた

ロシアがウクライナとの戦争に踏み切った(これは侵攻ではなく侵略)ことによって、プーチンのお友達である指揮者のゲルギエフはニューヨーク・カーネギーホールでのウィーンフィル公演の指揮を交代させられた。また、サッカーのヨーロッパ・チャンピオン・リーグの決勝開催地はサンクトペテルブルクからパリに変更された。また、ロシアで行われる多くのスポーツイベントが中止することになった。

おそらく今後5年いや10年はロシアで世界的なスポーツイベントは開かれることはないだろう。そればかりでない。残念なことだが、今後ロシアの著名なオーケストラ、バレエ団は欧米諸国で公演することはできなくなるだろう。また、ロシア人指揮者やソリストたちの出演もかなり制限されるだろう。もちろん、スポーツのロシア代表も同じであろう。それぐらい、今回の戦争でロシアは文化・スポーツ面で国際社会から信用を失った。プーチンはそれだけの代償を負ったのである。

この戦争が今後どういう展開になるか分からない。しかし、世界のロシアに対する信用は完全に失われた。ロシアで文化・スポーツで活躍している人々は本当に可哀想である。この信用を取り戻すにはプーチンが大統領の座を去るしかないだろう。




代官山落語夜咄 春風亭ぴっかり☆ひとり会

昨日(25日)は代官山にあるライブハウス「晴れたら空に豆まいて」で「代官山落語夜咄 春風亭ぴっかり☆ひとり会」を聞いてきた。「代官山落語夜咄」は落語評論家(本業は音楽雑誌の編集長)の広瀬和生が開いている落語とトークの会。この会のことについては以前より知っていたが、コロナ禍でなかなか訪れることはできなかった。演目は下記の通り。

春風亭ぴっかり☆ 「たちきり」
 〜 仲入り 〜
トーク    

春風亭ぴっかり☆は来月には真打に昇進して「蝶花楼桃花」に改名する。マクラはこの改名に関することを話していたが、私が一番驚いたのは彼女が代官山が地元であり、渋谷区立鉢山中学校出身であるということ。私の同級生には何人か鉢山中出身がいるので、いきなり親近感が湧いてしまった。w

「たちきり」は上方落語の代表的な作品だが、東京で演じる落語家は柳家さん喬、立川談春などぐらいであまりいないらしい。話は芸者の小糸に入れ揚げた若旦那が、親戚一同から100日の蔵住みを命じられる。その後、小糸は毎日のように手紙を若旦那に手紙を出すが、それらを手にした番頭は若旦那に渡すことなく、80日目を最後に手紙は途絶える。そんなことを知らない若旦那は100日を過ぎて蔵を出るが、その時にはすでに小糸はこの世にはいない。その理由を小糸の女将がトクトクと話をしていく・・・。

正直、この噺をぴっかり☆が演じるには荷が重いと思ったが、さん喬のような徹底した切ない話にはしないまでも、女流落語家ならでは繊細な悲恋話に仕立てあげていた。後半のトークで広瀬和生が指摘してたように、演劇的発声を得ているぴっかり☆が小糸の女将を低い声で演じていたのが功を奏して素晴らしかった。

トークでは蝶花楼桃花に改名する経緯、師匠・春風亭小朝の意外な一面や大食いなどの裏話などを披露。そして、最後は先日の春風亭昇也と同じように披露公演のチケット売り。真打昇進前の落語家は大変である。(笑)



金曜日, 2月 25, 2022

大阪人はおひとよし、大阪府政も日本政府もどちらも失政だ

コロナによる死者の累計数は下記のようになっている。

東京 (人口1401万)3503人(感染者数94.1万)
神奈川(人口923万)1597人(感染者数42.1万)
大阪 (人口883万)3690人(感染者数61.1万)

日本(人口12670万)22,585人(感染者数469万)
韓国(人口5174万)7,689人(感染者数250万)

大阪の死者は東京よりも多い。人口がさほど変わらない神奈川は大阪の半分以下である。これだけ多くの死者が出ているのに、大阪では維新府政に対する批判がほとんど起きない。それは橋下、吉村、松井らが連日テレビに出ているからだろうか。維新府政に加担するテレビ局はもっと糾弾されるべきである。大阪人はおひとよしである。

同様に日本人もおひとよしである。隣国韓国は1日の感染者が17万人に達するなど、大変な事態に陥っているが、死者は日本の3分の1である。人口は日本の半分以下なのだから、日本より致死率は低い。ではなぜ日本より低いかといえば、徹底的な検査を行い、3回目ワクチン接種も60%までなっているというのだから驚きだ。ここ最近の日本の死者は多くは3回目ワクチンを受けられず、介護施設や自宅など病院以外の場所で亡くなっているとのこと。これは明らかに失政である。


水曜日, 2月 23, 2022

小辰に代わって昇也が出演の「新版三人集」

昨日(22日)は内幸町ホールで行われた「新版三人集」を聞きに行く。今回の三人集は入船亭小辰が新型コロナ陽性者と判明して、春風亭昇也が代演として登場。それにしても、落語界というか演芸界は感染者が続出している。話芸であるということ、寄席の楽屋が狭いとか、いくら感染対策をとっているとはいえ、やはり感染者が出るのは仕方がないのか・・・。

ということで、開演前のトークは普段は喋らない病人・小辰に代わって骨折中の怪我人・春風亭昇也が5〜6月にある自分の「真打昇進披露公演」チケットを売りたいがために飛ばす飛ばす。これに元怪我人の春風亭一蔵は同調するものの、学生時代ラグビーで元々怪我人だった柳亭市弥はアングリ。(笑)ということで、演目は下記の通り。

三遊亭二之吉 「十徳」
春風亭昇也  「四段目」
       片足かっぽれ
柳亭市弥   「うどんや」
 〜 仲入り 〜
春風亭一蔵  「火事息子」

三遊亭二之吉は三遊亭吉窓の一番弟子。「十徳」は立てば羽織の如く、座れば衣の如く、という話であるが、これは前座噺としてはかなり難しいと思う。それを二之吉はひょうひょうとしながらも、前座らしく一言一言噛みしめながら進めていく。もちろん荒削りな部分もあるが期待の人かもしれない。

春風亭昇也は怪我人ということなので見台と合曳き(正座用椅子)が高座に置かれる。マクラはこれまた真打昇進公演のチケット売り。四国公演では7枚売れたのだから、今日はもっと売れるに違いない、と。続いて、笑点の裏話。笑点メンバーはあと5人交代候補がいるから、いずれ私がと結構生々しい。ただ、司会が師匠だとなりづらいのではないかと思ってしまう。(笑)本題の「四段目」はそつなく終えた後に、これはサービスという感じで片足かっぽれを踊る。その心意気に私はチケットを買ってしまった。。。w

柳亭市弥のマクラは1週間前に柳家喬太郎と西日本ツアーをした話。何より嬉しかったのが舞台袖で喬太郎の噺を1日3席聞けるということだったと。そして、喬太郎は全公演違う演目をやったというから、15席も聞けたようだ。この話、実は以前に供をした春風亭正太郎(現・柳枝)や柳家小太郎(現・㐂三郎)からも聞いたことがあり、それはそれは嬉しかったに違いない。さて、来年一緒に供をする二つ目は誰であろうかと考えてしまう。で、本題の「うどんや」も喬太郎効果があったのだろう、市弥は普段よりもどっしりと構えて話を進める。もともと飲む仕草や食べる仕草は上手い市弥だが、今回はそれに風情を感じる。旅公演は大いに勉強になったようだ。

春風亭一蔵のマクラは先日の私も聞きにいった独演会にゲストに出てもらった柳家権太楼師匠との後日談。この話、楽屋オチかもしれないが新作落語にできるような話で場内バカ受け。というか、一蔵は自前の新作落語もできるのではないかと思ってしまう。さて本題の「火事息子」は、市弥同様にどっしり構えて一蔵は話を展開していく。この噺、間違いなく師匠(春風亭一朝)に教わったと思われ、江戸っ子気質を噺のなかにうまく散りばめている。これで地語りで江戸情緒を取り混ぜれば文句なしだ。ボートレース一直線だけでなく、落語も一直線で真打になってもらいたい。




水曜日, 2月 16, 2022

階段がキツいと感じるお年頃

子供の頃、団地や学校にはエレベーターなんてものはなかった。自宅近くで一番高い建物といえばある銀行の4階建ての社宅だったが、そこにはエレベーターはなかった。学校にしても小学校は3階建てだったが、中学校や高校は4階建てで、もちろんエレベーターはなかった。この時代は年寄りはこうしたビルに住むことはなかったし、若い人が主体の住居及び学校であるからエレベーターなどは必要なかった。

ところが、今や超高齢化社会である。3階以上の新しい建物にはだいたいエレベーターがついている。ところが、古い建物にはそれがない。自宅がある建物も築40年になる古いビルなのでエレベーターがない。以前仕事場として使っていたビルもエレベーターがなかった。それゆえに、私は階段の上り下りには慣れている方だが、65歳を過ぎた頃からやはりキツくなってきた。

先月、通っているジムのエレベーターが1週間余稼働しなかった。ジムの建物は1・2階が駐車場のために受付は3階。そのためにエレベーターが壊れてしまうと3階まで正面の立派な階段を登らなけれければならない。加えて、受付の3階から今度はロッカーのある4階までまた登らなければならない・・・。この4階までの「登山」が結構キツかった。

私はジムで運動をしていることもあり、歩くことは苦にはならない。しかし、階段は自宅で嫌でも毎日上り下りしているので好きではない。腰や膝に問題は抱えていないが、やはり階段は好きになれない。階段を好きになるためにはダイエットするしかないのだろうか・・・。



火曜日, 2月 08, 2022

3回目接種が進まない理由は?

昨夕3回目のワクチン接種(モデルナ)を受けてきた。今のところ発熱の兆しはないが、接種部分の痛みは1回目2回目のファイザーよりも痛く感じる。

さて、3回目のワクチン接種が進んでいない。私が2回目のワクチン接種を受けたのは昨年7月10日だったが、その時の国民全体の接種率は19.2%、同世代の中ではどちらかといえば遅い方だった。ところが、現時点での3回目の接種率は6%余しかなく、3分の2も遅い状況というか、かなりの人が3回目接種を躊躇しているようである。

では、なぜこのように3回目の接種が進んでいないかといえば、現在流行中のオミクロン株がデータ株より感染力は強くても弱毒化しているということと、今3回目接種したところで、オミクロン株に対しては重症化は防ぐものの、感染を完全に防ぐことはできないという背景があるからだろう。

そして、何よりも多くの人が1回目・2回目の接種がファイザーであったのに、3回目はモデルナを選ばなければならないことへの疑念があったり、1回目・2回目の接種でいろいろな副反応を起こしてもうイヤだと思っている人も多いからであろう。

昨日の接種会場にしても、モデルナということもあり、65歳以上の高齢者は全体の3分の1もいたであろうか。1回目・2回目はほぼ100%が65歳以上だったことを考えると、いかに高齢者のファイザー志向が強く、また3回目を打つという要望がないのかを感じた。

そもそも医療従事者でも3回目を打っていない人がかなりいる。また、高齢者が多い国会議員が3回目を打ったという話がほとんど聞かれない。80歳以上の麻生太郎、二階俊博らは打ったのだろうか。65歳以上の安倍晋三や菅義偉らも打ったのであろうか。今後3回目接種を1日100万回接種を行うというならば、国会議員はその有無を公表するべきではないだろうか。

正直、3回目接種が効果があるかないかは私にはまったく解らない。また行う意味があるかないかも解らない。しかし、私は自分の身を守るためだけではなく、コロナウイルスという未知及び未解明なウイルスと戦う人々には賛同するし、その人体実験(臨床実験)には参加して、今後の役にはたちたいと思う。



土曜日, 2月 05, 2022

春風亭一蔵独演会 真打への道 Vol.2

昨日(4日)は内幸町ホールで開かれた「春風亭一蔵独演会 真打への道 Vol.2」を聞いてきた。ゲストは柳家権太楼。演目は下記の通り。

春風亭枝次  「つる」
春風亭一蔵  「鷺とり」
柳家権太楼  「代書屋」
 〜 仲入り 〜
対談
春風亭一蔵  「子別れ」(通し)

開口一番、前座の春風亭枝次は春風亭百栄の弟子。とても骨っぽい体型なのに意外にフットワークが軽い。これは師匠譲りかも。前座の「つる」は初めて聞いたが、やはりちょっと背伸びしずぎか最後のつめが甘い。落語はオチ(サゲ)に持っていく前の高揚が大事なんだなと思ってしまう。

春風亭一蔵が登場する前に前座の枝次が金色の座布団を持って、高座の座布団を変える。この金色の座布団は一蔵が先日のBSフジ『ザブワン』で優勝して獲得したもので初お披露目。普通の高座座布団より1・5倍は大きく座りごごちは良さそう。ただし、電車での持ち運びは大変とのこと。(笑)

「鷺とり」はスズメ取りに興じていた男が、今度は鷺取りをするが、取った鷺を腰につけていたら、鷺たちが一斉に羽をあげ、男は空へと舞い上がってしまうという、どう考えてもあり得ないような噺。しかし、これが勢いと力技の春風亭一蔵には似合う。

10日間の隔離生活から戻ってきた柳家権太楼。若干痩せたような感じだったが、滑舌やキレ、話の展開などには変わりはない。「代書屋」は先日も桃月庵白酒で聞いたが、その時の代書を頼む男は権太楼の師匠柳家小さんの本名・小林盛夫だったが、権太楼の場合は湯川秀樹。どちらも昭和の時代がかっている。話そのものが昭和なのだから当然なのかもしれないが、今だったら誰になるのだろうか。大谷翔平とかになるのだろうか。

対談は権太楼師匠の二つ目から真打になるまでの過程や名跡変更などかなり際どい話が出て大変興味深かったが、最後は一蔵を激励して、襲名披露にはぜひ足を運んでくださいとアピールして後輩を盛り立てる。一蔵の目はとても嬉しそうだった。

一蔵の「子別れ」を聞くのは2回目だが、全編通しを聞くのは初めて。途中ちょっと中弛みもあったが(私のせいかもしれない)、後半の再会部分は人情味たっぷりかつ、こまっしゃくれた息子の亀吉の表現が暖かみや優しさに溢れていた。この噺、「子は鎹」というだけあって、やはり亀ちゃんが純情かつ大人ぶってイキイキしてこそだと思う。巨体の一蔵が子供を演じると滑稽でもあるが、それが面白い味を出している。この噺、真打になってからももっともっと極めてほしい。


お土産の真打昇進バレンタインチョコ