水曜日, 4月 20, 2022

N響定期公演「4月池袋Cプログラム」

テレビとネットでのメジャーリーグ観戦が忙しくて、なかなかレビューなどを書けない。かまけています。それにしても鈴木誠也の活躍は凄い。(^_^;;

さて、先週金曜(15日)は東京芸術劇場で行われたN響定期公演Cプログラムを聴きに行ってきた。演目はマーラーの『交響曲第5番』。指揮は82歳になるクリストフ・エッシェンバッハ。彼はドイツ生まれの有名なピアニストでもある。

第1楽章。冒頭の首席トランペット(長谷川智之)の鮮やかにして高らかな響きから、この交響曲のもつ起伏性というか人間の葛藤をうまく描き出していく。

第2楽章ではチェロが緩急自在に音色を変えていき、終盤ではトランペットのアンサンブルが締まった音色を聞かせてくれる。

第3楽章は首席ホルン(今井仁志)が軽やかにして快活な旋律を響かせていく。N響のホルンというと、これまで松崎裕、福川伸陽と名手がいて、今井はさほど目立つ存在はなかったが、この日の彼は今まで聞いたことがないような清美な音色で、彼の実力を十二分に発揮させてくれた。

第4楽章は有名なアダージョ。弦とハープだけの荘厳にして楽章だが、ここではハープ奏者(早川りさこ)が弦楽の間に雅な音色を挟んでいく。彼女の音色はいつ聞いても心地いい。

最終の第5楽章。ここでは指揮のエッシェンバッハがそれまでオケの主体性に任せていたのを、今度は自分の指揮についてこいという感じで、ビシッとした決めていく。それでいて、マーラーのもつ懐の深さも表現していく。最後の大団円ももちろんビシッと締めてくれた。会場は「ブラボー~」の声こそ出せないが、それこそ会場が割れんばかりの拍手だった。

それにしても、長谷川智之、今井仁志、早川りさこの3人は本当に素晴らしかった。





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