昨日(30日)は日本橋社会教育会館で開かれた「第3回柳枝百貨店」を聞きに行ってきた。演目は下記の通り。
春風亭いっ休 「手紙無筆」
春風亭柳枝 「百川」
〜 仲入り 〜
春風亭柳枝 「業平文治(中半)」
・第3話 柳橋芸者のお村
・第4話 神田の亥太郎
前座・春風亭いっ休(春風亭一之輔の弟子)を初めて聞いたのは柳枝が正太郎だった「正太郎百貨店」のとき。それ以来、春風亭や柳家の落語家たちの落語会には引っ張りだこなので、現在の前座のなかではおそらく最も聞いている。そして、どんどん上手くなっている。今回の「手紙無筆」も字が読めない男が字を読もうとする滑稽さを明るく楽しく表現する。そして、自分の出番が終えた後も出演者の「めくり」を遅れたお客が入って来るまで座して待ってからめくる。彼が前座として引っ張りだこなのも分かる。
マクラは酒を飲まないスイーツ男子(柳枝、江戸家小猫、いっ休)、昭和のレトロ喫茶、クリームソーダ作りの話。飲兵衛の私でも楽しかった。「百川」は口入れ屋から派遣された訛りの強い百兵衛が引き起こすお店ものの滑稽噺。昨今では桃月庵白酒や春風亭一之輔などが十八番としている。春風亭柳枝の「百川」は彼らに比べてかなり上品。百兵衛が何を言っているのかは当たり前だが、それ以外の登場人物がみんないい人ばかり。勘違いを起こす魚河岸の若い衆も、間違われた鴨池(かもじ)先生もみんな優しい。それゆえに、面白いことは面白いのだが、ちょっと物足りなさを感じてしまう。
仲入り後は前回に続いて三遊亭圓朝の「業平文治」の続編。前回は第1話「本所中之郷杉の湯」と第2話「天神の雪女郎」で、今回は第3話「柳橋芸者のお村」と第4話「神田の亥太郎」をかける。あらすじは芸者のお村は友之助という男と恋仲なのに、鬼婆の母親によって他の男との縁談を進めさせらるという話で、第4話は神田の左官職人亥太郎の話なのだが、こちらは申し訳ない、大谷翔平の7勝目の試合を熱心に見すぎたせいか、それとも猛暑のせいか、それとも噺の展開がゆっくりすぎるせいか、少しいい気持ちになってしまい話をしっかり把握することができなかった。m(_ _)m というわけで、次回の大団円になるはずの第5話「おあさ殺し」に期待したい。(^_^;;
なおマクラは圓朝作品ならば怪談噺の方が仕事になるという話だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿