金曜日, 12月 12, 2008

ゴマノハエ

ゴマノハエとは「護摩の灰」もしくは「胡麻の蠅」と書く。日常ではほとんど使われなくなった慣用句だが、時代小説などでは結構登場する。

「護摩の灰」はその昔、高野聖の格好をした僧侶が、護摩木を焚いて仏に祈る際に出る灰を、弘法大師の「護摩の灰」と偽って、売り歩いた者が多くいたことから、偽物を売る者もしくは押し売りをする者のことを、そう呼ぶようになった。それが江戸時代になると、旅人の姿をして道中で旅人の持ち物を置引きしたり盗み取ったりする泥棒のことを、「胡麻の蠅」と言うようになった、と言われている。そして、このゴマノハエという言葉が、今日の「ごまかす」という言葉の語源になっているという。

今年の漢字一字はもうすぐ発表されるが、昨年の漢字一字は「偽」であった。食品の偽装表示、賞味期限偽装、そして産地偽装などによるもので、まさにゴマノハエの年だった。さて、今年の漢字は何であろうか。まさか、またゴマノハエのような一字ではないだろう。

私は「変」「混」「低」あたりと予想しているが・・・。



結果はやはり『変』だった。

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