金曜日, 8月 07, 2020

コロナ禍に見え隠れする優生思想

全世界で新型コロナウイルスが蔓延している。そうしたなかでも若者の間には「俺はコロナにかからない」とか「コロナが怖くて生きていけるか」といった、イキがった行動をする人が何万何十万何百万何千万人といる。こうした行動の背景には、口にはしないせよ「コロナにかかるヤツは弱いヤツだ」とか「コロナで死ぬのは年寄りだけ」といった優生思想が潜んではいないだろうか。

そのいい例がスウェーデンかもしれない。ご存知のようにスウェーデンは集団免疫を行っていて、誰もが普通に行動できる。しかしながら、その感染者数は北欧の中でダントツに高く、死者のほとんどが高齢者である。そのために、高齢者やその家族たちは引き籠りになり、金銭に余裕のある高齢者が経済活動をしなくなり、経済は逆に低迷してしまっている。このスウェーデンの政策の背景には若者の支持を得るために、高齢者を見捨てたという考えはなかっただろうか。

新型コロナウイルスの感染者の80%は無症状ないしは軽症。中等症・重症化するのが15%で、重篤化するのは5%と言われている。そして、致死率は国によって違うが日本の場合は、20代〜60代は非常に低いが、70歳以上は飛躍的に高くなる。それだけ、高齢者にとってはスウェーデンと同じようにコロナは恐怖なのである。それゆえに、日本でも地方では高齢者が都会者の旅行や帰省を嫌がるし、都内でもジムの高齢者の退会休会率は高いらしい。

そして、高齢者や弱者が多い病院や介護施設での面会はほぼ禁止されている。それゆえに、そこで働く人たちは遊びたいのに遊ぶこともできず、クラスターを起こさないように細心の注意と行動をしている。言い過ぎかもしれないが、Go to トラベルを利用して旅をしようとする人たちは、こうした医療や介護の現場で働いている人たちの苦労を理解しているのだろうか。

現在のウイルスは感染力は強くとも弱毒化していると言われている。しかし、重症化すると若者といえども後遺症に悩ませられたりする人もいる。そのことを若者もしっかり認識するべきであり、決して優生思想を持たないようにしてもらいたい。

「高齢者や弱者を見捨てて、若者や強者だけで経済を回す」という悪魔のような経済観念が日本にも徐々に広がっているように思えてならない。コロナ禍に見え隠れする優生思想は恐い。

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