国際オリンピック委員会(IOC)が焦りはじめている。
IOCはご存知の通りスポーツ貴族の集まりである。オリンピックでメシを食っている連中である。別に彼らは4年に1度の夢の場所を提供しているわけでもなんでもない。そんな彼らが来年8月に東京オリンピックをなんとか開催したい、つまりなんとかIOCに収入を得るために、とどのつまり自分たちの収入を得たいがために、焦りだしている。
先日来日した世界陸連のセバスチャン・コー会長は「新国立競技場は世界選手権を開催するのに、ふさわしい競技場だと実感した。世界陸上を東京でやろう」などとおべんちゃらをいい始めた。ちなみに、新国立競技場はオリンピック後に球技場に変更することになっている(何処まで本気か分からないが)。また、IOCのバッハ会長にしても何の根拠もなく「われわれは安全な五輪を開催する準備ができている」と言い始め、11月に来日することになっている。
しかし、現実を見てみよう。世界での新型コロナウイルスの猛威は止まらない。ヨーロッパ、インド、アメリカなどでの感染拡大に全く歯止めがかからない。ワクチンや特効薬の開発にもメドがたっていない。加えて、日本人のオリンピック熱も明らかに醒め始めている。知人のなかには「オリンピックは4年に1回アテネ開催すればいい」とか「アメリカのテレビ局を無視して、10月開催にすればいい」などといいはじめている。
そして、東京都医師会の尾崎治夫会長は「やるとすれば無観客。(テニスの)全米オープンのような形でやっていくのが、妥当な線ではないかなと思います」と観客が入るオリンピックには否定的である。その上で、都内の医療体制について「今医療機関は疲弊し、経営状況も悪い」と述べたうえで「オリパラのために協力してくださいと言えるような状況がくるかは疑問に思う」とも話している。
IOCは焦っているが、現状は実はとても厳しい。
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