先日、福岡ソフトバンク・ホークスの王貞治会長がテレビ西日本の報道番組のなかで、プロ野球リーグ再編に関して「出来るものなら16チームに。あと4チーム誕生してほしい」と発言した。これはサッカー、バスケット、ラグビーなどの新興スポーツに対する危機意識と、選手たちの受け皿を大きくしたいという意図からの発言だと思う。
プロ野球の球団増設はもう10年以上前から言われてきた。私もブログなので同様のことを書いてきたし、かの自民党でさえ地方活性化案として提言したことがある。そして、その間に数多くの独立リーグも誕生している。それなのに、なぜ実現しないかといえば、それはプロ野球を創設した読売新聞およびその会長である渡邉恒雄が頑なに反対しているからである。で、その理由は球団数を増やすと選手の質が落ちて、野球の質が悪くなるからということらしい。だが、それはあくまでも建前であり、本音は球団数が増えるとジャイアンツが優勝できる確率が減るからのようだ。なんともは愚かな理由ではないだろうか。
今日のプロ野球はとっくにジャイアンツを中心に回転してはおらず、各チームともジャイアンツ頼みの観客動員などしておらず、黒字化を目指した独立採算制へ移行している。王会長の発言とは別にジャイアンツの原辰徳監督でさえ「セリーグもDH制を導入しないと、パリーグとの差は縮まらない」といった発言をしたように、ジャイアンツ内部でも現行制度が古いことを認識している。
ではどうしてこうした発言が相次いだかといえば、それは読売新聞の弱体化と同時にナベツネの発言力の低下が背景にあると思われる。もはやプロ野球はジャイアンツの時代ではない。巨人軍は永遠に不滅です、という言葉はすでに過去の産物であり、今となってはなんとかの遠吠えにしか聞こえない。60年以上も続く現体制を維持するという保守的姿勢ではプロ野球には未来はない。今こそ、プロ野球は新しい道を切り拓くべきである。
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