東急百貨店東横店が2020年3月31日をもって営業を終了する。それに伴い幾つのかの催し物が行われているが「東横デパートの思ひ出展」では東横デパート写真展(地下1階東急フードショー)や東横デパートアラカルト(西館7階エスカレータ脇)が開かれている。期間は共に3月31日まで。
そんなときに昨日ジムで今年85歳になられるおじさん(中学の大先輩)から下記のチラシをもらったので「どうして◯◯さんがこのチラシを持っているの?」と訊いたら、面白い返事が戻ってきた。
◯◯さんは有名な新聞号外コレクターであるが、日本絵葉書会の会報編集もしている。私もこの会報を何冊か頂いて読んでいるが、これがめちゃくちゃに面白い。最近の会報では「水害を伝える絵葉書」という特集を組んでいたが、最初はなんで水害写真(絵ではない)をハガキにするのかが不思議でならなかった。しかし、よ〜く良く考えてみれば写真は昔は一般的なものではなかったから、水害の写真がついた葉書を実家に送ったりしたら、新聞ではわからない東京や大阪の実情を少しでも教えられたからかもしれない。そうした意味において、日本の絵葉書は単なる絵の葉書ではなく、明治以降の歴史、文化、風俗などを伝える第一級の資料でもある。
で話を戻すと、チラシに描かれるいるポスターの絵は実は東急が持っているものでなく、なんと羽島さんが持っている絵葉書を拡大して使っているとのことなのである。東急が開店ポスターを持っていないというのも少し情けないが(戦争で燃えてしまった可能性もあるが)、それを開店時に絵葉書にしているというのも興味深く歴史を物語っている。
そして、私が「この絵は誰が描いたものなんですか」と訊ねると、◯◯さんは「わかんない。東急も知らないらしい」という答えが返ってきた。うそ〜、である。どことなく私の好きな高畠華宵っぽいけど違う。岩田専太郎のようにも見えるが違う。誰なんだろう・・・。渋谷の再開発は仕方がないにしても、東横店の閉店に伴い東急は再度渋谷の歴史をしっかり見直すべきである。まずはこの絵の作者を調べてもらいたい。
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