今回のロンドン・オリンピックの日本選手団の参加者数は選手293人・役員221人。これに対して、韓国は選手245人・役員129人、中国は選手396人・役員225人で、全体のメダル数や成績などを考えると日本は明らかに選手も役員も多すぎである。
なかでも、1番多くの選手と役員を出したのが陸上競技で、選手が46人(男28、女18)役員25人と合計71人がロンドンへ行っている。次に多いのが競泳とサッカーで、競泳は選手29人(男14、女15)役員21人の合計50人、サッカーは選手36人(男18、女18)役員14人の合計50人だった。
この3つの競技を成績で鑑みると、陸上競技がいかに代表に値しない選手および役員を送っているかが解る。陸上競技はその種目が多いので選手数は増えるが、水泳のように決勝に行けそうにない選手は連れていかないという厳しい参加標準記録を設けていれば、予選を通過できない選手だらけという結果にはならなかったはずだ。いかにその参加標準が甘かったが分かる。
陸上競技でのメダル獲得は結局ハンマー投げの銅1つのみ。決勝に進めたのも男子400メートルリレーと男子やり投げだけで、ハードル、400メートル(1600メートルリレーを含む)などは無惨な成績で、競泳の参加基準ならばとても参加できるレベルにはなかった。というより、トラック競技はもはや黒人選手との身体能力に差がありすぎて、太刀打ちができないのが現実である。
それなのに、どうしてこうも陸上競技の選手が多く参加できるかといえば、それは体育教師たちの圧力があるからだろう。昔から中学校や高校で体育を担当している教師の多くは陸上競技出身者だ。そのために、生徒数の少ない学校なのに陸上部があったりする。よって、こうした体育教師の圧力もしくは利権のために、オリンピックで陸上競技選手の参加を多くしていると疑わざるをえない。
2002年の日韓ワールドカップが開かれる前に、横浜に大きなサッカー専用競技場が作られるという話があった。ところが実際に出来上がったのは陸上競技もできるスタジアムだった。これは陸連(陸上競技連盟)および体育教師たちの圧力があったから変更になったという話を聞いたことがある。そういうこともあってか、日本ではなかなかサッカー専用競技場ができないでいる。そして、このこのことが単独でワールドカップを誘致できない課題にもなっている。
話は少し横道にズレてしまったが、いずれにしろ今回のオリンピックでの陸上競技選手・役員の数は明らかに多すぎる。4年後のリオデジャネイロではJOC(日本オリンピック委員会)はもっと厳しい選考基準を陸連に課すべきである。
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