火曜日, 2月 11, 2020

羽田空港の新飛行ルートはいずれなし崩し的な運用になる可能性大

3月29日から運用が始まる羽田空港の新飛行ルート。これは東京オリンピックをふまえての国際線の増便を目的としている。その試験飛行が2月2日から始まった。これは管制手順の確認や騒音の影響などを調べるためとのこと。

この羽田新飛行ルートは南風時の15〜19時のうち3時間程度、中野区・新宿区・渋谷区・目黒区・港区・品川区の上空を飛んで、羽田空港に着陸するルートである。そして、先日(7日)にその試験飛行の模様を少し遠方(ルートから3キロ近く離れている)からではあるが、スマホのフライトルートがわかるアプリを見ながら、1時間近く観察した。

まず驚いたのが飛行機は2〜3分に一機の割合ぐらいで降りてくることだった。加えて、思っていた以上に低空を飛んでいると感じた。特にボーイング777のような飛行機は機体が大きいこともあり、尾翼に書かれた社名もはっきり見える。これが真上を飛んでいたら、かなりの迫力と威圧感があるだろうし、騒音も半端ではないだろうなあと思わざるをえなかった。

この試験飛行によって、ネットではいろいろな声が上がっている。なかでも多かったのが伊丹や福岡と比較しながら「今さら何を言っているんだ」とネトウヨ的な批判の声を上げる人が多いのに少し呆れた。伊丹や福岡はもともと街中にある空港で、騒音問題があることがわかっている。一方で、羽田はその騒音を避けるために作られた空港なので、同じ土壌に上げて論じるのはおかしいだろう。

また、落下物を懸念する人や「ルート下にあるマンション価格や家賃は今後下がるだろう」と指摘する人も多かった。それはそうだろう。今は南風時の3時間程度と言っているが、いずれこれがなし崩し的に4時間、5時間そして深夜まで延ばされる可能性はまったくないと言えないのだから、ルート下に住みたいと思う人は少なくなるだろうし、現在住んでいる人も移転を考えるだろう。

そして、羽田新飛行ルートの試験飛行を行った操縦士からは「これで羽田は世界で最も着陸が難しい空港のひとつとなった」の声も上がっているという。また、品川区や港区住民から反対運動も起きそうである。

東京オリンピックはまた罪作りなことをしている。

https://mainichi.jp/articles/20200202/k00/00m/040/129000c

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