水曜日, 9月 22, 2021

第6波を起こさせないために

東京の陽性者数が驚愕のスピードで減っている。

先々週の陽性者数は10474人。それが先週は6209人。何と4割も減ったのである。この感染減少はどうして起きているのか誰も科学的証明ができていない。この勢いだと今週の感染者数は3000人台後半となり、今月末までの緊急事態宣言は解除されるだろう。

これまで日本では第1波が昨年4月中旬に、続いて第2波が8月上旬に、第3波が今年1月上旬に、第4波が5月中旬に、そして第5波8月中旬にピークを迎えている。ほぼ4ヶ月前後のサイクルである。そうなると、次は12月が危険なことになる。実際に東京大学の仲田准教授らのシュミュレーションでは年末に東京では1万人以上の感染者が出る第6波がくると予想している。その要因としてワクチンを打たない人が一定数いること、ワクチンの効果に限界があること、経済活動が戻ってくることによって人出が増えることなどを挙げている。

果たしてそうなるだろうか。私は半信半疑というか、5分5分ではないかと思っている。

日本のワクチン接種は世界でも類をみない接種率になりつつある。この勢いでいくと11月末には全人口の70%以上の人が1回目の接種を終え、80%以上の人が2回目の接種を終えることになる。そうなると、間違いなく世界一のワクチン接種国になるだろう。東京でも11月末までに4分の3近い人が1回目の接種を終えているだろう。加えて12月までに東京オリンピックのような人心を浮つかせるイベントはない。あるとすれば年末年始の移動ぐらいだろう。このことから、12月までに今回のような大きな波は起きないのではないかと思える。

一方で、4分の1の人口、東京では約400万人が未接種者となる。こうした人々を中心に感染が拡大する可能性はある。そうならないためにも、精神論や疑問論だけでワクチン接種を拒否している人にはワクチンを打ってもらいたい。

次に人流の抑制である。私はマスク着用ならば屋内外のイベントは定員の半分までは可能にしても構わないのではと思っている。しかし、問題は飲食店である。これはお店が独自で対策を取るしかない。そのためにも、東京都は客席面積に対する客席数の割合を提示するなり、空気清浄機、サーキュレーター、換気警報器などに対する助成をするべきだ。そして、お店側も店頭に客席図を表示して人数制限をして営業するのもいいだろう。そうした配慮なくしては、お客は戻ってこないだろう。一方で、何の対策も取らない店に関しては、厳しい行政指導があってもやむをえない。こうしたことをしないと、再度の感染拡大は免れないだろう。

そして、感染拡大を防ぐことから絶対にやってはならないのが「Go to トラベル」「Go to イート」などの愚かなキャンペーンだ。これをやれば100%感染は再拡大する。第3波の要因は「Go to トラベル」であったことは周知の事実だ。また外国人観光客の受け入れも年内はありえない。第1波の要因になったのは中国からの春節観光客であり、第5波は東京オリンピックであったことを再認識してもらいたい。

とにかく今は国産のワクチンおよび特効薬の開発・生産を待つか、ウイルスの自然消滅 or 弱体化を待つしかないだろう。年内を乗り切れば来年春には光明が差すのではないかと期待している。



0 件のコメント: