土曜日, 9月 11, 2021

東京オリンピックで感染拡大、天候不順で感染減少

東京の陽性者数が劇的に下がっている。

やはり東京オリンピックが感染拡大の一翼を担ったと思わざるをえない。7月中旬頃から感染源である外国人の来日が増えた。大会関係者はもちろん、報道各社スタッフ、そして放送各社スタッフなど数万人が来日した。ご存知のように日本の検疫体制はザルである。そして、この来日した外国人スタッフたちがマニュアルを守り、バブルのなかで行動したかどうかは分からない。なかでも都内のホテルに滞在したスタッフたちは時に羽を伸ばしたに違いない。

そして東京オリンピックは7月23日から8月8日まで開催された。その間、人流は止まったと政府は言うが、それは都心部の繁華街が少なくなっただけで、住宅街周辺の駅の人出は普段より多かった。加えて、スポーツバーを始めとした酒場、学生寮などでは集団でテレビ観戦していただろう。そして、無観客にもかかわらず国立競技場周辺はひと目選手見たさに野次馬で結構賑わっていたというから、こうしたなかでも感染があっただろう。

こうしたことから、東京では7月下旬からデルタ株の感染者が急増して、8月13日から19日かけて1日の感染者は連日5000人を越えて第5波のピークとなった。東京オリンピックが終了したのは8月8日である。コロナは感染から1〜2週間で発症するというが、東京のピークはまさにオリンピック終了時より1〜2週間後だったのである。

そして、8月13日から16日までがお盆休みとなり、今年は昨年より多くの人が帰省した。その結果、全国各地で20日ぐらいから感染拡大が始まり、東京より約10日から2週間後にピークを迎えるようになった。こんなにわかりやすいことはないだろう。東京オリンピック、そしてお盆休みがいかに人流を起こし感染拡大を招いたのは一目瞭然なのだ。

では、なぜ感染がこんなに劇的に減少してきたかと言えば、それはワクチン接種と天候不順であろう。ワクチン接種は7月から1日100万回以上順調に行われ、確実に高齢者の感染が減った。まあ、高齢者はオリンピック観戦をワイワイガヤガヤとはしなかっただろうから、それも高齢者にとっていい結果になったのだろう。

オリンピック期間中は天候に恵まれた。まとまった雨が降ったのは7月27日と30日、あとは閉会式の8月8日だけだった。ところが、オリンピック終了日の8日から18日までは雨の日が続いた。その後の19日から30日までは雨がなかったが、31日から9月は雨ばかりである。このように、東京は天候不順な日が続いたことによって、人流はかなり抑制されたはずである。このことにより、8月下旬から東京の感染者は劇的に減少したのではないだろうか。そして、大阪や愛知は東京より約10日後の9月6日から劇的に減少を始めている。

結論としては、感染拡大の要因は一に東京オリンピック、二にお盆休みの帰省であり、感染減少の要因は一にワクチン接種、二に天候不順としか言いようがない。他に何か要因があるだろうか。



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