昨年の「モーツァルト生誕250年」、テレビドラマ『のだめカンタービレ』大ヒットのおかげで、世の中は空前のクラッシック音楽ブームである。そして、お隣の中国でもクラシック音楽がブームになっている。経済成長により富裕層の間で子供にピアノを教える家庭が増えていることが最大の要因らしい。一説には1000万人の子供がピアノ教室に通っているとも言われている。本当か???
このピアノ教室通いブームのきっかけになったのは、2000年の第14回ショパン国際ピアノコンクールで、ユンディ・リ(李云迪)が優勝したことによるところが大きい。彼は中国人初の優勝者であり、当時18歳ということもあって中国社会にセンセーショナルを起こした。
一方、日本でも今年のチャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で神尾真由子が優勝して、クラシック音楽ブームに更に拍車をかけた。この神尾真由子が8月にN響(ジェームズ・ジャッド指揮)と共に四国4県および大阪公演を行うのだが、そのチケットがなんと公演1ヶ月前に、会場が大きい愛媛県を除いてすでに完売してしまったそうだ。こんなことがかつてあっただろうか。
8/23 愛媛県県民文化会館メインホール(キャパ3000人)
8/24 香川県県民ホール(キャパ2000人)
8/26 鳴門市文化会館(キャパ1600人)
8/27 高知県立県民文化ホール(キャパ1500人)
8/28 梅田芸術劇場メインホール(キャパ1900人)
演目:メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」作品26
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.35
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調
かくいう私も神尾真由子見たさ聴きたさに、8月12日(日)のミューザ川崎での東京交響楽団(大友直人指揮)公演に行く。ミーハーたる面目躍如である。私は常々「芸術はオタクが作り、文化はミーハーが作る」と考えている。今のクラシック音楽ブームが単なるブームでなく、文化として定着するかどうかはミーハーの善し悪しによるのかもしれない。今がミーハーの正念場でもある。
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