水曜日, 11月 13, 2013

ジュビロ磐田がJ2に降格した理由

ジュビロ磐田がJ1からJ2へ降格することが決まった。1994年にJリーグ(現在のJ1)に昇格、1997年、1999年、2002年と3度の優勝を誇る名門チームだったが、来年はJ2でプレイすることになってしまった。このジュビロ磐田が降格した理由は、決定力不足だの、1点差ゲームに弱いだの、リーダー不在だのといろいろ言われているが、私はこうしたチームのソフト面だけでなくハード面、特にスタジアムに問題があるのではと思っている。

現在のJリーグで創設以来J2に降格したことがないチームは、鹿島アントラーズ、横浜Fマリノス、清水エスパルス、名古屋グランパスエイトと4チームだけである。これらの4チームは横浜を除けばサッカー専用競技場(もしくはラグビーとの兼用競技場)をフランチャイズにしている。鹿島は40,000人収容のカシマスタジアム、清水は20,000人収容の日本平競技場、名古屋は45,000人収容のトヨタスタジアムと、鹿島と名古屋は30000人以上のある意味国際基準をクリアした競技場でプレイをしている。こうしたチームは観客動員も多く、その目線が厳しいこともあり、選手たちのモチベーションも高く常に上位争いをしている。

ところが、ジュビロ磐田はどうだろうか。フランチャイズのヤマハスタジアムの収容人員は15,000人と少ない。また併用しているエコバスタジアムは収容人員は50,000人と大きいが、陸上競技場でもあるためにピッチと観客席は遠く、選手とサポーターの一体感がある競技場とは言えない。これでは低迷して降格するのも仕方がないのではないだろうか。加えて、来年もJ2で苦戦を強いられそうな気にもなる。

というのも、昨年J2に降格して1年でJ1に復帰が決まったガンバ大阪には、復帰へ繋がる要因がいくつかあった。まず、遠藤、今野という日本代表選手が擁しているという存在感の強さがあった。そして、何よりも強かったのは2015年秋完成予定の4万人収容のサッカー専用競技場でプレイするんだという選手およびサポーターの確固たる意志があったからではないだろうか。

浦和レッズは2000年に一度J2に降格したことがあるが、翌年からは63,000人収容のサッカー専用競技場さいたまスタジアムをフランチャイズにして2003年に優勝。それからは降格圏内に入ることなく安定したチームになっている。おそらく、ガンバ大阪にしても浦和レッズを手本に自前のサッカー専用競技場をもつことによって2度と降格するようなチームにはならないような気がする。

さて、ジュビロ磐田である。現在の主力選手たちの来年の動向はまだはっきりしていない。またガンバ大阪のように30,000人収容以上のサッカー専用競技場を作る計画や、現在のヤマハスタジアムを大幅に改修するといった計画はない。これでは浦和レッズやガンバ大阪のように1年でJ1に復帰する可能性は薄いのではないだろうか。

他のチームにしても、もしJ2に降格したくないならば、ソフト面とは別にハード面にも力を入れて、3万人以上収容のサッカー専用競技場を作るべきである。

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