火曜日, 4月 21, 2015

美食日記「deco」(渋谷)

ジビエ料理を得意としている渋谷のフレンチ。場所は公園通り裏にあり、半地下階はジビエを主体にしたアラカルト料理を出すフロア。1階はウエイティング・バーにも使える「HYGGE」というお店。そして、2階はコース料理をいただくようになっている。この日は半地下階で下記のアラカルトを2人でいただく。

・アミューズ
・和田牛蒡のボタージュ、帆立貝のポワレを添えて
・木の上の鳩 〜キジ鳩のパテとパインのコンフィチュールサンド〜
・鹿、猪、熊”のパテアンクルート
・猪の自家製ベーコンと葉野菜、ブラウンマッシュルームのサラダ
・沖縄産カルガモのロースト、サルミソース
・苺”とちおとめ”のシャーベット
・(金柑のコンポートとジュレ コアントローのアイスクリーム)
・コーヒー

アミューズは鯖の酢漬けというかマリネ風とでも言おうか。さっぱりしていて美味しかった。「和田牛蒡のボタージュ、帆立貝のポワレを添えて」は、繊維質がちょっと強いボタージュに、北海道産の帆立貝のポワレが添えられていて、ちょっと風変わりな取り合わせ。「木の上の鳩 〜キジ鳩のパテとパインのコンフィチュールサンド〜」は石垣島の野生のキジ鳩をパテにパイナップルのジャムをパリパリの生地でサンドしたもので、それを木の上の鳩のように盛り付けしてある。ちょっと鳩サブレに見える。w

 

パテアンクルートとは肉や魚などを細かく刻んだりムース状にしたパテをパイ包みにして焼く料理。かなり時間がかかるだろうし調理も大変そうである。でも、酒飲みには堪らない美味しさ。鹿、猪、熊の混合味とパイのちょっとした甘みが絡みあって絶妙。もう少し食べたかった。w

 
メニューには熊の自家製ベーコンと書いてあったが、この日は残念ながら熊の在庫がなく猪のベーコンに。熟成されたベーコンの脂身は普段食べる豚のベーコンとさほど変わらないが、肉の部分は濃厚でずっしりがある。葉野菜の少し苦味と相まって美味しくいただいく。

カルガモというとどうしても子づれで道路などを歩いているイメージがあるが、場所によっては有害駆除に指定されているそうで、今回のカルガモも沖縄で駆除されたもの。これまでに青首鴨、山鶉、山鳩などのローストを食べたことがあるがカルガモは初めて。味は臭みとかはほとんどないが、さすがに野鳥だけあって肉が引き締まっている。

 

デザートは”とちおとめ”を使ったシャーベットと、霧島山麓のさくら農園で育った金柑のコンポートとそのエキスのジュレにフランス伝統の柑橘リキュール”コアントロー”のアイスクリームを添えたもの。甘党でないので、その良さはよく分からないが、どちらも美味しかった。


「deco」はお店の作りも雰囲気もカジュアルでいい。ワインもいいものを揃えていると思う。ただひとつ難点はナイフが使いずらいというか切りにくかった。ジビエは肉も弾力性があったり筋が固かったりするので、ナイフはやはり切れるものでないと困る。美味しい料理を出すのだからもう少しナイフにこだわりをもってもらいたい。

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