火曜日, 3月 22, 2022

プーチンは明らかに判断を誤った

今回のウクライナ戦争。世界中の多くの人がロシアがウクライナに軍事介入するにしても、8年前のクリミア半島併合のようにロシア人が多く住むドネツク州とルガンスク州だけだと思っていた。それがプーチンは何をとち狂ったのか、ウクライナ全土に軍事介入した。

私はヨーロッパのことに疎いので、詳しいことはよく分からないが、ドネツク州とルガンスク州では親ロシア派とウクライナ政府軍が戦闘を繰り広げていて、その死者は1万人を超えていたという。それゆえに、プーチンは親ロシア派による「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認して、これらの地域にロシア軍を派遣することを2月22日に指示していた。

もしプーチンがドネツク州とルガンスク州だけの軍事介入だけだったら、西側諸国はここまでロシアに対して敵意を剥き出しにしただろうか。アメリカはここまでウクライナに対して軍事支援をしただろうか。おそらくそれはなかったと思う。しかし、プーチンは両州だけの軍事介入では、ウクライナが直ぐにNATO(北大西洋条約)に加入するのではないかと恐れ、それを何とか回避したいがためにウクライナ全土に軍事介入してしまった。

ところが、ウクライナの反撃は予想以上に激しく、もはや泥沼の長期戦の様相になっている。こうなると、ロシアにおけるプーチンの支持率は低下していき、世界中のロシア人のなかからも不満の声が上がってくるだろう。しかし、残念ことに今のロシアは完全にプーチンの独裁国家であるので、プーチンが失脚もしくは暗殺でもされない限り、このままの状態だろう。

話を戻すがもしプーチンがドネツク州とルガンスク州だけの介入だけだったら、世界はどう反応をしただろうか。

現在激戦地として焦点になっているマリウポリはドネツク州の主要都市である。ウクライナ軍はここを何とか死守しているが、ここをロシア軍が占領するようなことがあれば、ひょっとしたらプーチンは停戦へと動くかもしれない。

しかし、プーチンの見誤った代償はあまりに大きすぎた。西側からの経済制裁は今後も続くことになり、また頼みとする中国からの支援もさほど期待はできないだろう。プーチンは完全に袋小路に入ってしまった。



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