水曜日, 12月 27, 2006

ベースボール・イヤー Baseball Year

2006年は野球(ベースボール)の年だった。

第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。始まる前はその開催に対して疑心暗鬼な人が多かった。実際、私が観にいった東京ドームでのアジア予選・日本vs台湾戦の観客数は非常に少なく、落胆してしまった。しかし、舞台をアメリカに移してからは、王ジャパンが一旦崖っぷちにたたされるものの、最後は王者キューバを破って優勝。このときは日本中サッカーのWカップ出場より盛り上がっていた。王ジャパンは文句なく今年の野球界最大のヒーローであり功労者だ。

好打好守好走塁をできるメンバーを揃えた王監督の采配も見事だったが、それに応えた出場選手たちもスゴかった。これまで見たことがなかったイチローの闘志。ここぞというときに快打を放った福留孝介の勝負強さ。松坂大輔や清水直行の快投。3月だというのに選手たちはみんな真剣勝負の戦いを挑み、優勝を勝ち取った。

その後1ヶ月ぐらい選手たちは「燃え尽き症候群」で本番のペナントレースに力が入らなかったほど、彼らはWBCでよく闘い、栄えある勝利を手に入れたと思う。あんなによく打ち、よく走るチームは未だかつて観たことがなかった。私自身も最後はサンディエゴまで観にいきたくてたまらなかった。あの準決勝・決勝戦を観た人は末代までの誇りとして語り伝えてもらいたい。それぐらい準決勝・決勝戦を観た人が私は羨ましい。

8月になった。今年の甲子園は本当に熱い戦いだった。高校野球夏の大会は関西では夏の一大イベントだ。なぜならば、いつも決勝戦に関西のチームもしくは有名出身選手(例:駒大苫小牧・田中将大)が出場して盛り上がるからだ。しかし、今年はこれに東男、ハンカチ王子こと早稲田実業・斉藤佑樹が加わったことで、例年以上に甲子園は熱狂した。というより一部の女性陣は発狂していた。そして、久しぶりに高校野球の決勝戦が社会現象化した。高校野球には醒めた姿勢の私ですら、今年の大会だけはまじめにテレビ観戦してしまった。

高校野球に比べてすっかり色褪せた感のある都市対抗野球だが、今年はこちらでも新風が吹き荒れた。今では北海道以上に野球未開発地域となった北東北のTDK(秋田県にかほ市)が黒獅子旗を手にしたからだ。TDKは「ドーム初勝利」を目指していチームにすぎなかったのが、強豪チームをあれよあれよと倒し、初優勝してしまったのだ。地元では準決勝からパブリック・ビューイングが行われ、優勝した後は秋田県が数日間狂喜乱舞したという。

メジャーでは松井秀喜の手首骨折からの復活劇がマスコミの話題をさらったが、それ以上に私は2Aの経験もあるセントルイス・カージナルスの田口壮が、昨年の井口資仁(シカゴ・ホワイトソックス)に続きチャンピオンリングを手にしたことの方が印象深かった。また、城島健司(シアトル・マリナーズ)が孤軍奮闘しながらマリナーズ投手陣を立て直そうとしている姿勢にも共鳴を覚えた。来年も日本人選手の活躍を期待するが、私としてはずっと応援しているオークランド・アスレチックスが来年も最低限でも地区優勝することを願っている。

そして、最後に日本シリーズだ。3つどもえになったパリーグの首位争い、プレイオフ、「シンジラレナ〜イ」北海道日本ハム・ファイターズの優勝&日本一と今年もパリーグが熱かった。03年のダイエー・ホークス、04年の西武ライオンズ、05年の千葉ロッテ・マリーンズ、そして今年の北海道日本ハム・ファイターズと4年連続パリーグの異なるチームが日本一に輝いたことはパリーグファンとしては嬉しい限りである。来年もパリーグに栄光があることを願う。

このように2006年は野球(ベースボール)にとって話題豊富な年であった。そして、来年も熱い戦いが繰り広げれるに違いないだろう。みなさんも野球を観に球場(ボールパーク)に足を運ぼう。

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