木曜日, 5月 11, 2017

伸三&一蔵@チェロキー寄席

昨日(10日)は学芸大学「Cherokee LIVE TAVERN」で桂伸三と春風
亭一蔵出演の「チェロキー寄席」を聞いてきた。チェロキー寄席はこれまでは毎月1回で1人の独演会形式だったが、今回から隔月1回で2人出演の2人会形式に。

桂伸三は昨年10月の「チェロキー寄席」で初めて聞いた噺家だが、新作と古典を滑稽かつ滋味に演じて好感。春風亭一蔵は春風亭一朝の弟子で、兄弟子には今売れっ子の春風亭一之輔がいる。

春風亭一蔵 『鷺とり』
桂伸三   『宿屋の仇討』
 〜 仲入り 〜
桂伸三    踊り「かっぽれ」
春風亭一蔵 『阿武松(おうのまつ)』

1席目は「鷺とり」。初めて聞く噺。あまりに仕事がなく鳥取りを生業にしている男が失神させた鷺を腰に何羽を巻いたところ、鷺が一斉に起きて男を空高く連れて行ってしまうという滑稽噺。春風亭一蔵は「趣味はダイエット、特技はリバウンド」というだけはあり、優に100キロは超える巨漢で、汗ダラダラになりながらもユーモラスに伝えていく。

2席目は「宿屋の仇討」。神奈川宿の宿屋で静かに泊まりたい侍と、やたら騒ぎまくる3人の町人、その間を取りもたざわるをえない使用人(客引き)の駆け引きを描く有名な古典落語。桂伸三は侍と客引きのツカミこそ上手く話を持っていくが、3人の町人(源兵衛、清八、喜六)の部分が意外にあっさりだった。それで話のメリハリをつけようとしたのかもしれないが、今回はちょっと裏目に出たような気がする。この人には実力があるので時間をかけてもっとじっくりと話を聞かせてもらいたかった。

余興の「かっぽれ」の後の3席目は「阿武松(おうのまつ)」。これはちょっと秀逸というか白眉。能登の漁村生まれの若者・長吉が相撲取りになるべく武隈文右衛門に入門するも、あまりの大食漢のために破門。そして、郷里に帰る途中の板橋宿で宿屋の主・橘屋善兵衛に拾われて、今度は錣山(しころやま)喜平次に入門。その後はあれよあれよと出世街道を邁進して、前親方である武隈文右衛門と相撲を取ることになるという講談調の噺。春風亭一蔵は、時に田舎気質を思わせるべくおっとりと、時に江戸気質を見せるべくせっかちというか軽妙にと、上手く使い分けながらテンポよく話を進めていく。加えて、一蔵の愛嬌のある巨体がこうした相撲噺をマッチさせていく。彼には土俵上の立会いと同じように落語に対する真摯な姿勢が感じられる。今後の活躍が楽しみな二つ目だ。

さて、次回(7月12日夜8時開演)のチェロキー寄席は柳家ほたる(柳家権太楼一門)と柳亭市弥(柳亭市馬一門)の2人。東横線沿線の皆さん、お時間のある方は是非とも足を運んでみてください。

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