木曜日, 3月 14, 2019

新・北斎展

先日(11日)、六本木ヒルズ内にある森アーツセンターギャラリーで開かれている『新・北斎展』を観る。実は先週も観に行ったのだが、時間帯が悪かったせいか「入館待ち50分」とあり泣く泣く引き返したが、今回は時間帯も変えたこともあり、全く待たずに入場。(^_^)v

展覧会は葛飾北斎を春朗期、宗理期、北斎期、載斗期、為一期、画狂老人卍期の6期に分けて作品を紹介しているのだが、いや〜、北斎がいかに“天才”でなく“努力”の人、いや“絵描きバカ”(笑)であるかを知らしめるようになっている。

春朗期(20〜35歳頃)は勝川派の役者絵師と活躍するが、その作品はどれもこれも平凡というか技巧もどことなくぎこちない。ところが、宗理期(36〜46歳頃)に入ると挿絵作家として意欲的かつ独創的な作品を作り上げていき、宗理美人という画風も確立させる。北斎期(46〜50歳頃)に入るとその筆はますます磨きがかかり大判5枚続きの「吉原楼中図」は特筆するものがある。

載斗期(51〜60歳頃)には後の東西の画家に影響を与える『北斎漫画』を書き始める。そして、為一期(61〜74歳頃)になると『富嶽三十六景』をはじめとした錦絵の傑作を生み出し、やはりこの頃が北斎の
絶頂期であると思わせる。最後の画狂老人卍期(75〜90歳頃)は、とにかく大胆な表現力で数多くの肉筆画の名作を生み出した。

数多くある作品の中で私が目にとまったのは3点。前述した「吉原楼中図」は活気ある遊郭の店内を生き生きと描き、その筆跡の精巧さに驚かされる。『富嶽三十六景』シリーズではやはり「神奈川沖浪裏」が素晴らしい。そして、特に私が気になったのが「茶筅売り」。北斎はこの茶筅売りの格好が好きな題材だったようで、この展覧会でも2作展示されている。写真ではちょっと分かり難いかもしれないが、僧侶の格好した男が棒の先に茶筅をいっぱいつけて売り歩いている。江戸時代にはいろいろな物売りがいたが、まさかこんな物売りがいたとは・・・。

それにしても、興味深い展覧会だった。会期は今月21日までと残り少ないが、夕方の時間帯が比較的入りやすいとのことらしいので、時間がある方は是非とも。ちなみに全部見るのに2時間はかかります。

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