月曜日, 11月 06, 2017

柳家喬太郎欧州公演(ゲネプロ)@渋谷ユーロライブ

昨日(5日)は渋谷ユーロライブ行われた「柳家喬太郎欧州公演」(ゲネプロ)を聞く。落語家による海外公演はこれまでにも何度か行われている。また喬太郎の師匠である柳家さん喬のように定期的にアメリカの大学に行って落語を教えている人もいる。今回は初めて外国へ行くという柳家喬太郎に、二つ目の春風亭正太郎が同行する。

柳家喬太郎   落語の説明 &『寝床』
春風亭正太郎  『反対俥』
柳家喬太郎   『うどん屋』
喬太郎&正太郎 Q&A

ゲネプロといっても喬太郎はカンニングペーパーを持参して、字幕をちょこちょこ気にしながらの語り。始めは「やりづらえ〜」とか「自由に喋りたい」といいだして、ゲネプロというよりほとんど初稽古状態。それでもそこはプロ。次第に慣れてくると前列部分に座った在日外国人相手に時折つたない英語を取り混ぜながら巧妙に噺をすすめていく。

一方、春風亭正太郎は喬太郎よりは字幕との間合いを理解しているのか、カンニングペーパーなどなくしっかりと演じていく。しかし、こちらも噺が進んで早口になると、字幕が噛み合わなくなってしまう。

と普段の落語会と全く違う、ある意味バックステージ的な落語を聞かせてもらって興味深かった。ただ、私は元演劇制作者でもあるので、観客から料金を取る公演なのだから、もう少ししっかりとした公演を見たいとちょっと苦言を呈さざるをえない。しかし、まだまだ試行錯誤の段階であり、最後のQ&Aで喬太郎と正太郎が外国人観客の言葉に神妙に耳を傾けているなど有意義な点も多かったと思う。

さて、こうした公演は海外で公演をするだけでなく、英字新聞、交流文化センター、外資企業などと提携するなり、外国人が多く滞在するホテルとタイアップするなりして、国内で行っても面白いのではないだろうか。そして、いつの日にか末広亭でも行われてほしいものである。

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