水曜日, 10月 12, 2011

教師を“先生”とは呼ばず、“さん”づけで呼んでいた

詳しいいきさつなどは知らないが伝統なのだろう。私が通っていた高校(ン十年前の都立大学附属高校)では、生徒間では教師のことを「○○先生」とは呼ばず「○○さん」と呼んでいた。つまり、「明日の○○先生の授業、どうする?」みたいな会話は「明日の○○さんの授業、どうする?」がごく普通だった。入学当初はこうした会話にはちょっと戸惑いというか、不思議な感じがしたが、クラブ活動で先輩と話したりしているうちにすぐに慣れてしまった。

そして、授業の場でも一年生では「○○先生、ちょっと聞きたいことがあるんですが・・・」が、二年、三年生ともなると「○○さん、ちょっと聞きたいことがあるんですが・・・」と自然と変わっていった。

こうした呼び方は教師を敬うということでは問題点があるかもしれないが、教師に親しみを覚えるということにおいてはかなりの利点があった。そのおかげもあったのかもしれないが、高校時代に国語、現代社会、日本史、世界史、地学、体育などの授業で面白いことを教わると共に、世間に対する見方などを知ることができた。

こうしたことを考えると、教師のレベルが高かったこともあるかもしれないが、教師を先生と呼ばず、“さん”づけで呼んだことは私には大きな意味があったように思う。

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