火曜日, 4月 24, 2012

プロ野球「投高打低」の打開策


プロ野球が開幕して1ヶ月近くなったが、今年は全体的に完封試合が多く「投高打低」状態になっている。これは昨年から導入された“飛ばないボール”・統一球の影響によるものだが、どうやらそればかりではないようだ。

というのも、昨年より審判団が進めてきた「迷ったら積極的にストライクを取る」という方針が徹底してきたからだそうだ。つまり「ストライクかなあ? ボールかなあ?」という投球はすべてストライクになっているのである。そのせいもあるだろうが、今年は見逃しの三振が多いように思える。

このように「投高打低」の試合が多くなったために、ファンのなかからは「試合が面白くない」「“飛ぶボール”に戻せ」などという声が上がっているという。しかし、私は統一球をまた“飛ぶボール”にするのは絶対に反対だ。バッドにちょっと擦ったような当たりがスタンドに入るホームランなんて二度と観たくない。やはりホームランは打者が豪快に振り抜いたバットに当たったボールがスタンドに入ってこそ価値がある。

それでは、現在のような完封試合が多い状態を脱するにはどうすればいいのだろうか。一番簡単なのはストライクゾーンを狭くすることだろう。これは安易な考えであるが、もっとも即効性がある。「迷ったら積極的にストライクを取る」という方針を転換して、「迷ったらボールにする」と方針にすれば、確実にストライクゾーンは狭まる。こうなると、打者がヒットを打てる確率が高くなるに違いない。

次に、メジャーと同じように試合中に投手がベンチ前でのウォームアップをすることを禁止する、というのはどうだろうか。これによって、投手は若干だろうがコントロールに狂いが生じる可能性がある。そのコントロールミスを、プロの打者ならば突くことができるはずである。

他にも、20秒ルールを徹底するというのはどうだろうか。バスケットボールの試合会場と同じようにバックスクリーンやネット裏にタイマー表示をする。もちろん、この20秒ルールを守らなければ主審は直ちにボールを宣告する。

また、中長期的には打者有利な球場を改装する必要もあるだろう。最近の球場はエキサイトシートなる座席が出来て、少しはファールグラウンドが狭まったが、バックネット裏などはまだまだ広い。そこでバックネット裏に記者席などをもうけてファールゾーンをもっと狭めるべきである。

統一球が登場したことによって投手が有利になったことは間違いないが、それでも今年から予告先発が両リーグで始ったのだから、打者は前日から投手対策を出来るはずである。なのに「投高打低」というのは情けない。打者の勉強不足も「投高打低」の要因ではないだろうか。

0 件のコメント: