月曜日, 10月 15, 2012

“東京”が一大観光スポット


先日築地市場へ出掛けたときに、帰りに新丸ビルか丸ビルで軽くコーヒーでも飲もうかと思って、地下鉄出口から新丸ビルの地下へ入ったのだが、どこのお店も長蛇の列。「なんかイベントでもやっているのかなあ」と思って、1階へ向かうエスカレーターのところへ行くとここも長蛇の列。そこで遅ればせながら「あ、そうか。東京駅」と気がついた。

ご存知のように東京には新宿、渋谷、池袋、銀座といくつもの繁華街があるが、“東京”(この場合は東京駅周辺のことを指す)はビジネス街であり、休日になると非常に静かな街であった。ところが、東京駅丸の内駅舎が開業時1914年(大正3年)の姿に復元されてからは、連日数多くの観光客もしくは“おのぼりさん”が押し寄せるようになり、特に私が行ってしまった三連休のときは、どうやら一番混んだときのようだった。

新丸ビル前の歩道は写真を撮る人々が二重三重の列を作り、とても通れるような状態でない。駅舎正面の皇居に向かう道の中央分離帯もカメラをもった人でいっぱい。また、後で知ったのだが駅舎を全貌できる新丸ビル7階のテラスも平日でも凄い人が訪れているらしい。

このように駅舎が一大観光スポット化したおかげで、JR東日本の話によると、2〜8日の1週間に東京駅で在来線の切符を買った人、定期券以外の切符で下車した人は計113万人にのぼり前年比40%増だったそうだ。ただし、これにはスイカや定期券、新幹線利用者は含まれておらず、実際に東京駅を訪れた人はもっと多いとみられるとのこと。となると、前年比50%増近かったのではないだろうか。また、三菱地所によると新丸ビルの1〜8日までの施設売上高は前年同期比23%増、丸ビルも14%増だったというから、相当な経済効果を生み出している。

駅舎リニューアルによって“東京”は完全に生まれ変わった。ただ、この現象は一過性のものであり、“東京”が新宿、渋谷、池袋、銀座のような繁華街化するとは思えない。ただし、駅舎人気の人出はクリスマスまでは間違いなく続くだろう。

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