水曜日, 6月 25, 2014

物価が安定しているからと・・・

先日、アメリカ人と話をしたときに話題になったのが日本の食事。彼は日本の料理は美味しいが、量が少ない、とごく当たり前の感想を述べたが、私が意外だったのは、加えて料金が安いという一言だった。彼によると、ラーメンが800〜1000円(8ドル〜10ドル)は破格だという。ニューヨークだと税 & チップ込みで20ドルはするという(何年か前は15ドルぐらいだったような)。それに日本ではライスやチャーハンが無料で付いてくるのも信じられないと。

確かに日本の食事の値段は安いような気がする。昼飯にしてもコンビニで売っている弁当は500円ぐらいである。これがニューヨークでデリで弁当みたいなものを買うと軽く10ドルを越える。私はヨーロッパのことをよく知らないが、おそらくそんなにアメリカとは大差がないのではないだろうか。

しかし、我々は日本の食事が安いからと喜んでばかりはいられない。というのも、それはそれだけ日本の平均所得が低いという裏返しにつながっているからだ。日本の給与水準はこの10年ほとんど変わっていない。それに対してアメリカの給与水準はこの10年で1.39倍もあがっている。もちろん、その間に物価は26%上昇しているが。

ところが、日本はどうだろうか。物価も年収もほぼ横ばいもしくはマイナスである。つまり、アメリカはこの10年で年収が実質13%増えたのに対して、日本は消費税アップなどを考えると年収は確実にマイナスになっている。政府は現在、企業に給与を増やすように務めているが、その恩恵を受けているのは一部大企業の社員だけである。一方で、残業代を削ろうとしている政策も行っていて、実態は年収を増やす政策をしていないのである。

もはやアベノミクスと浮かれた人たちはいない。

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