水曜日, 7月 24, 2019

入船亭扇遊・扇好・扇辰兄弟盃の会@国立演芸場


昨日(23日)は久しぶりの落語会。俳人としても有名だった9代目入船亭扇橋の弟子たちの会。名称は「兄弟盃の会」とあるが、実態は打ち上げが楽しみでならない「兄弟酔っ払いの会」だそうである。w
 
入船亭遊京  「壺算」
入船亭扇辰  「蒟蒻問答」
入船亭扇好  「笠碁」
 〜 仲入り 〜
入船亭扇遊  「寝床」
 
入船亭遊京は入船亭扇遊の弟子。なんと京都大学在学中に扇遊に弟子入りしたいう変わり種。「壺算」はマヤカシ話で水がめを買うという算段話だが、遊京は一言一言噛みしめるように分かりやすく話を進めていく。それでいて、表情は豊かだ。さすが扇遊に鍛えられているだけはある。
 
入船亭扇辰のマクラは反社会的勢力「三K辰文舎 落語&ライブ」の宣伝と、私も京大を受けていればという・・・。遊京は扇辰に弟子入りしなくてよかった。w 「蒟蒻問答」は蒟蒻屋の六兵衛が僧侶になって問答をするというお話。扇辰はお経の読み上げ、問答の様などの仕草が実に上手い。なんか「まんが日本昔ばなし」を観ているような描写力だった。素晴らしい。
 
入船亭扇好を聞くころになると参議院選の疲れからかウトウトきてしまった。「笠碁」は「待った」「待ったなし」の碁遊びの噺なのだが、申し訳ない、ちゃんと聞くことができませんでした。m(_ _)m
 
仲入り後の入船亭扇遊のマクラが興味深かった。前座の頃、寄席でネタ帳を書いていて、40年前は1日に1人は「湯屋番」とかをかけていたが、今はほとんどかからない。時代によって落語の演目も変わるんですよ、と。となると、今は何が一番かかる演目なのかなあ、などと思っているうちに「寝床」が始まる。これはそれこそ昨今人気演目で、多くの落語家が演じる。この噺、噺の展開が見え見えなのに笑ってしまう。というより、そう笑わす扇遊の話芸の凄さである。これまでに何人もの「寝床」を聞いてきたが、これほど上手い「寝床」を聞いたのは初めてである。今週末に紫綬褒章を受賞している3人(柳家権太楼、五街道雲助、柳家さん喬)の落語会を聞きに行くが、次の最有力候補は間違いなく扇遊師匠だと思う。


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