3月29日に終わったNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」の初回から最終回までの平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)が関東地区で15.9%と過去最低だった。ちなみにこれまでの関東地区での最低は2004年に放送された「天花」の16.2%だった。そして、舞台となった関西地区でも17.0%と予想外に低い数字が発表された。しかし、この数字を真の視聴率と受けてもいいのだろうか。
現在のNHK連続テレビ小説は、視聴率調査対象となる総合放送午前8時15分の他に、午前7時30分よりBS2で、午前7時45分よりBS-hiで、昼は総合放送で午後0時45分から再放送されている。加えて、BS2では夜に再放送を、土曜午前に1週間分(6回)まとめて再放送している。つまり、連続テレビ小説は何回も観るチャンスがあるだ。
実はあまり知られていないことなのだが、NHKのBSの視聴世帯数はBSデジタル放送への移行を前にして急激に増えている。それに伴いNHKの収入も増えている。BSの視聴者契約者数は2006年3月末に1,000万世帯を超え、それから約2年後の今年2月末時点で、1,331万余世帯になっている。日本の総世帯数は約5,110万(2006年3月)なので、すでに4世帯に1世帯以上はBS放送を視聴できるようになっている。
私は朝が得意ではないので、朝ドラは昼に観るか、それとも録画して観るようにしている。知人は朝ドラはBSで観ているという。生活体系が複雑した今日では、朝ドラは別に総合放送の午前8時15分から、時計代わりに観る時代ではなくなったのである。このために、この時間帯の視聴率だけで、「ちりとてちん」の視聴率がよかったどうかはもう判断できないだろう。
3月31日に始まった今期の連続テレビ小説「瞳」の初回視聴率は関東地区で16.5%で、この数字は歴代ワースト2位だそうだ。ちなみに関西地区では16.2%だった。
「ちりとてちん」はこの10年間の朝ドラのなかで、文句なしに一番面白かった。このことについてはいずれ詳しく書くことにする。
「ちりとてちん」スピンオフドラマ 制作決定!
http://www3.nhk.or.jp/asadora/chiritotechin/b_info_2.html
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