金曜日, 10月 10, 2008

京都・美食日記(新町仏光寺 木乃婦)

京都でいま評判の高い京料理のお店と言われている『木乃婦』(きのぶ)へ行ってきた。夜はちょっとお高いので、昼のミニ会席を味わせてもらった。

『木乃婦』は初代高橋元信氏によって昭和10年に創業。京都には江戸時代から続くお店がいくつかあるので、老舗中の老舗というほどの京料理のお店ではない。以前は宴席や仕出し弁当のお店として評判だったが、三代目高橋拓児さんが若主人になってから、新たな創作料理も手がけるようになり、新感覚な京料理を作りだし注目を集めるようになったようだ。彼はソムリエの資格をもっていることから、ワインと相性のいい「ワイン献立」というコースも設けている。

この『木乃婦』はカウンター席はなく、全室お座敷のために1人客はお断りである。というわけで、奈良に住んでいる女友達(小学校の同級生)を急遽呼び出して伺うことにする。そして、彼女と午前11時に京都駅で待ち合わせをしたあと、タクシーで『木乃婦』へ向かった。

ところが、タクシーのおじいさん運転手は「『木乃婦』ですかぁ、あまり評判よろしいおまへんねぇ。私は『菊乃井』の方がいいと思いますが・・・」といきなり先制攻撃を食らってしまった。そりゃ、そうだろう。『菊乃井』は東山にあり、京都駅近くの『木乃婦』よりは距離が稼げるからねぇ、と半分言いかけそうになった。w そして、お店に着くと今度は店先が全面改装中で「こりゃ、大変だわなぁ」と運転手の口は止まらない。困ったものである。せっかく美味しい料理を食べに行こうと思っているのに。ブツブツブツ。ちなみに、このタクシーは山科にある●●タクシーであった。

お店へ入ると京都ならではの水を打った小道を少し歩いて玄関になり、そこは外の喧噪がまるで嘘のように静かさである。案内された2階の部屋は15〜6畳はあろうかという広さ。そこに写真のような席が二つ。電話では「大部屋でご相席になりますが」と言っていたが、こういうのは東京では相席とは言わない。窓からは隣のお寺(仏光寺?)も見ることができる。もし、1階の部屋だと店の箱庭を眺めながら食事をいただけるようである。

さて、料理であるが写真にあるように先付を皮切りに、お造り、お椀、揚物、煮ものなどが次々に出されてくる。女友達は「これでミニ会席、ちゃうんじゃないの」と驚いていた。そして、味はどれもこれも手の込んだ雅な味がして「大変おいしゅうございました」としか言いようがない。最後にデザートのアラカルトが出てきたときには、これは女心を得ているお店だなぁと感心しながらも、私も食べてしまった。(笑)

下記のHPには「最高の京料理と心尽くしのおもてなし」というキャッチフレーズが書かれているが、その言葉に偽りはない。今度はぜひとも夜の「ワイン献立」という料理をいただいてみたいものである。どなたか、連れて行ってください。w

写真上:私たちの席から撮ったもうひとつの席
  中:ミニ会席の先付
  下:デザート
(上段左からココナッツアイス・ゼリー・バニラアイス)
(下段左からみたらし団子・ムース・くず餅)

「木乃婦」(きのぶ)
京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町416
電話075-352-0001(要予約)
昼はミニ会席(平日のみ) 5250円・6300円・7350円
夜は会席料理 8400円〜21000円
ワイン献立  15750円〜21000円
http://www.kinobu.co.jp/

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