タイトルからすると、WBC監督問題での例のイチロー発言かと思う方がいるかもしれないが、申し訳ないが話は全然違うことである。
先日、行きつけの寿司屋で少年野球の監督をしている人と話をする機会があった。
「イチローや松井の活躍で、野球をする子供が増えたのではないですか」
「確かにここ3〜4年は増えています」
「楽しくていいですね」
「それが、そうでもないんです。悩み事が多いんですよ」
「なにがですか?」
「親が子供に左打ちをさせたがるのですよ」
「ああ・・・・、イチローや松井、岩村らの影響ですね」
監督さんは軽く頷いた。
「野球の場合、左打ちの方が優位であるのは事実ですが、左打ちにするとやはり身体のバランスとかが悪くなり、右では打てる子も打てなくなってしまうんです」
「そうでしょうね」
「バッティングは利き腕だけの問題でなく、利き目、足の早さ、バランス感覚などで、右打ちを左打ちにしてもOKな場合はありますが、それ以外の子は右打ちの子はそのままの方がいいんです」
「解ります。しかし、親としては少しでも活躍のチャンスがある左打ちにさせたい」
「そうなんです。それで、チームは左バッターだらけの打線になってしまい、相手のチームに良い左投手がいると、もうイチコロなんですよ。ですから、右の強打者がほしいんです」
「なんか日本のプロ野球と一緒ですね」
「今年はセパ共に右打者が本塁打王になったり、首位打者になったりしましたが、野球の底辺は左打ち流行なんです・・・・」
「そうですかぁ」
「えええ・・・・」
監督さんの溜め息は、なんか今後の日本のプロ野球の行く末を案じているかのようにも思えた。
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