火曜日, 6月 09, 2009

梅雨より五月雨の方が好きかも

気象庁は9日、九州から東海にかけて梅雨入りしたとみられると発表した。平年より1〜11日遅く、昨年より12日遅いとか。これからしばらくは北海道を除く日本各地はジメジメしたうっとうしい季節となってしまう。で、この梅雨(つゆ)という言葉の意味と語源をちょっと調べてみた。まず広辞苑から──。

梅雨【梅雨・黴雨】
1、六月頃(陰暦では五月)降り続く霖雨。ばいう。さみだれ。
2、梅雨の降る頃の季節。太陽暦六月十日頃から七月十日頃までの間。

次に、その語源はということで、語源辞典などを調べてみると、中国の揚子江流域で梅の実が熟す頃が雨期にあたり、梅雨(バイウ)と呼ばれるそうである。その言葉が江戸時代に日本に伝わり、日本では「つゆ」と呼ばれるようになったそうである。江戸時代の貞享4年(1687年)に刊行された「日本歳時記」には、「此の月淫雨ふるこれを梅雨(つゆ)と名づく」とあるそうだ。

それでは、日本ではどうして「つゆ」と呼ばれてるかというと、これは諸説あるようである。この時期に樹木には多くの「露」がつくからという説。梅の実が熟してつぶれるという「潰ゆ」からきている説。そして、長雨のために食べ物が腐ったりしてダメになるものが多いので「ついえる」の古語である「ついゆ」から変化したという説。といった具合で、その語源は定かではない。

ただ、今日では誰もがこの時期のことを梅雨(つゆ)と呼ぶが、まだ陰暦だった江戸時代は五月雨(さみだれ)という言葉も広く使われていた。ご存知、松尾芭蕉も五月雨という言葉を使って多くの俳句を詠んでいる。

五月雨の降り残してや光堂
五月雨をあつめて早し最上川
五月雨にかくれぬものや瀬田の橋

梅雨という言葉よりは、五月雨の方がロマンチックな感じがする。

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