金曜日, 9月 24, 2010

ジャニーズに時代劇は似合わない

先日「少年隊」の東山紀之が藤沢周平の短編小説『小川の辺』の映画化(監督:篠原哲雄 来年夏公開予定)に主演することが発表された。東山は2008年の篠原監督の『山桜』に続き2度目の藤沢作品の出演となる。

このことに私を首をひねざるをえなかった。というのも、私はジャニーズのタレントは時代劇には似合わないと思っているからだ。ジャニタレをひとくくりにするのは問題があるかもしれないが、これまで彼らが主演した時代劇で成功したものはないといっても過言ではない。

大河ドラマでいえば、東山紀之の『琉球の風』、滝沢秀明の『義経』、香取慎吾の『新撰組』と主演しているが、視聴率はともかく作品の完成度や評価もかなり低かった。ジャニタレが大挙出演した『必殺仕事人』も以前のような面白さは全くなかった。木村拓哉が主演した山田洋次監督の『武士の一分』も山田監督の藤沢作品2作に比べるとその評価はかなり低かった。また、香取が主演した映画『座頭市』は大赤字をくらっている。

そもそもジャニーズ・ファンというのは女性であり、時代劇と縁が薄い層であり、時代劇を観ることがほとんどない。しかしながら、放送局および映画会社側からすれば、新しい層を開拓したいという思いがあり、歴女が話題になっていることもあり、女性層を開拓できるかもしれないという思い込みがある。ただ、残念ながらがジャニーズファンと歴女はシンクロしていないので、結局のところジャニーズファンは時代劇を観ることがない。

ジャニーズの総帥であるジャニー喜多川が時代劇が好きなので、所属タレントを時代劇に出演させているという説があるが、もしこれが本当ならば公私混同以外の何ものでもない。ジャニーズのなかにも長瀬智也、二宮和也、岡田准一といったタレントは演技力もあり時代劇もできそうな気がするが、私はそれよりもSF(近未来、怪獣 etc.)ものに向いていると思っている。

ジャニーズのタレントが活躍する場は舞台をはじめいろいろとあるが、残念ながらテレビや映画の時代劇はその場ではないだろう。

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