月曜日, 2月 10, 2014

2014東京都知事選挙結果と個人的分析

開票結果は下記の通り。

舛添 要一 2,112,979 票 得票率 43.4%
宇都宮健児 982,594 票 得票率 20.2%
細川 護熙 956,063 票 得票率 19.6%
田母神俊雄 610,865 票 得票率 12.5%

投票率は46.15%。前回の衆院選との同日選挙より16.45%、前々回の単独選挙より11.65%も低く、史上3番目の低投票率であった。

この原因は第一に前日に降った大雪で、足元が悪い人は投票所へ行くことをためらったに違いない。次にマスコミである。かなりの報道管制がひかれていたようで、特に原発を争点にしないよう数多くの御布令が出たみたいである。また、いくら選挙期間中とはいえ新党「改革」(これは舛添個人の問題ではなく政党・団体としての問題)の政党助成金疑惑に関する報道がいっさいなされなかったのは、いかにマスコミが舛添に肩入れしていたかを物語っている。そして、低投票率だった最大の原因は、東京都民の認識の低さというかレベルの低さである。

さて、選挙結果から見えたものを個人的に分析してみたい。

舛添要一の得票数211万票は自民公明の基礎票と言われる230万票に届かなかった。これは雪の影響と田母神敏雄へ票が流れたことが大きいと思われるが、それでも基礎票だけで上積みが全くなかった。それなのに、世論調査・出口調査大好きのマスコミが「舛添が圧勝」というのはかなりおかしな話である。舛添が勝てた理由はやはり雪のおかげと、対抗馬が二分した以外の何ものでない。

宇都宮健児は前回選挙より約1万3千票増だが、これは投票率を考えれば大健闘ではなかっただろうか。共産党の党勢拡大戦略は十二分になされたと思う。しかし、今後も野党共闘もせず独自路線を進めるには限界が見えた得票数でもある。

細川護煕の約95万6千票は予想以上に少なかった。これはやはり雪の影響と「脱原発を争点にさせない」原子力村(=政官財学マ)の圧力に屈した形になってしまった。

私個人としてはせめて二人の合計投票数が舛添を上回ることを願っていたのだが。しかし、二人の得票数は都議選のときの脱原発候補者たちの得票数のおそらく倍近くは獲得していると思われるのがせめてもの救いである。

田母神俊雄が得票数が50万票以上になり、得票率が12%以上になったことは驚きである。いかに20代・30代が実際の戦争の悲惨も知らないゲーム感覚世代であり、また海外との交流を好まない排他的主義者つまり鎖国主義者が多いかを表している。もはやネトウヨだの引き蘢りと一蹴できない勢力になりつつある。極めて危険な兆候である。

最後に、舛添要一は都知事に当選したが、獲得投票数は約211万票であり、得票率は50%を越えていない。また全有権者の約5分の1しかない。それゆえに「民意を得た」などと軽々しく言うことができない。加えて、彼の前途は多難の「はず」である。政党助成金疑惑、選挙中のバッジ寄付、過去の女性蔑視発言など彼には数多くの問題がある。これらは今後も週刊誌などで報じられ、政党助成金問題は国会で論議されなければおかしい。もし、これらの問題をマスコミがまったく報じなければ、マスコミは完全に原子力村の一員でしかない。こうなると、マスコミは政府自民党の御用機関でしかない。

マスコミで働いている人々よ、それでいいのか。

0 件のコメント: