金曜日, 11月 25, 2011

被災地を訪れよう 〜観光“客”の必要性〜

これまでに何十万人というボランティアが被災地を訪れ、瓦礫処理、高圧洗浄、炊き出し、引っ越し手伝い、写真洗浄など数多くの作業をしてきた。しかし、彼らがいくら手間のかかる大変な仕事を汗だくになりながらこなしても、被災地での経済活動からは少し離れた存在でいる。

というのも、ボランティアで被災地に泊まる人は限られている。食事にしてもコンビニ利用が主流だったり、また被災地の特産品をお土産で買っていく人も少ない。それは当然である。被災地に来るまでの交通費は自前であるし、ボランティアの多くは経済的に余裕のあるとはいえない若者が中心なのだから仕方がない。

しかし、これから被災地支援に必要なものは直接的な経済支援である。それには観光“客”は欠かせない。数多くの人が被災地を訪れ、被災地の宿泊施設に泊まり、その場で特産品を買うなど、現地に直接お金を落としていってもらうことが、復旧復興に繋がっていくのである。

被災地の宿泊施設も徐々にではあるが復旧してきている。例えば釜石では観光“客”を受け入れできるであろう市内のホテルが年内にはほぼ平常稼働される。また、港そばにある最大の観光ホテルである陸中海岸グランドホテルにしても来春には再スタートを切るという。

このように100%にはまだまだほど遠いかもしれないが、現地の宿泊施設はあちらこちらで完全復旧しはじめている。そして、これまでこうしたホテルの宿泊客は工事関係者で占められてきたが、こうした状態も来年2〜3月までだろうと予測され、春の訪れと共に新たなる宿泊客になるであろう観光“客”の必要性が生じてくるのではないだろうか。

被災地観光に関しては疑問を抱く人も多い。しかし、年金生活者や高齢者のなかには自分たちは肉体的にボランティアはできないが、観光で訪れることによって直接経済活動に役立ってほしいと思う人もいるのである。そういう人たちが、被災地を訪れることによって、百聞は一見に如かず、ではないが、震災津波被害の甚大さを目の当たりにすることによって、オーナー制度参加や通信販売へ足がかりになるなど新たなる支援の輪が広がる可能性もある。

とにかく多くの観光“客”が被災地の姿を見ることは、被災地のあり方を少しでも多くの人と共有することになる。加えて、雇用促進につながり、人口流出を防ぐことにもなる。観光“客”は間違いなく被災地の復旧復興にプラスになるはずである。

被災地を訪れよう 〜被災地に観光“客”を〜
http://k21komatsu.blogspot.com/2011/11/blog-post_15.html

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