火曜日, 7月 12, 2011

小沢征爾が世界文化賞を受賞したが

今年で第23回を迎える世界文化賞(日本美術協会主催)の音楽部門に小沢征爾が選ばれた。ただ、この世界文化賞というのは、いまだにどことなく胡散臭いものという疑念がある。というのも、これを主催している日本美術協会はフジサンケイ・グループ傘下にある団体で、どうもその息がかかっているというか、趣味嗜好もしくは利害関係にある人が選ばれているのではないかという気がしてならないからだ。

また、5部門のジャンル分けにも違和感がある。この世界文化賞はノーベル賞を補完するために作られたといういきさつもあるようなので、ノーベル賞にある文学部門はないにしろ、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇映像という区分けはおかしいだろう。彫刻(衣装も含まれる)をしている人には申し訳ないが、彫刻が1部門として独立しているのが驚きである。常識的に考えれて、もし5部門にするならば、絵画彫刻、建築衣装、音楽、演劇舞踊、写真映像あたりになるのが妥当ではないだろうか。

そして、歴代の受賞賞者一覧を見ると、なんでこんなに建築部門に日本人が多いのだろうかと驚きに思う。私は建築に関してはまったくのド素人であるが、丹下健三、安藤忠雄、槇文彦、谷口吉生、伊東豊雄と5人も受賞している。日本の建築デザインが世界のトップレベルにあるのは解るが、こんなに受賞者が多くていいのだろうかと思わざるをえない。他国には該当者がいないのだろうか。

いずれにしろ、小沢征爾が受賞したことは喜ばしいことだが、私のなかで世界文化賞への疑念はまだまだ拭いきれることはないだろう。


世界文化賞受賞者一覧
http://www.praemiumimperiale.org/laureate/laureates

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%9D%BE%E5%AE%AE%E6%AE%BF%E4%B8%8B%E8%A8%98%E5%BF%B5%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%96%87%E5%8C%96%E8%B3%9E

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